問題
次のA〜Dは、民法に定める特別養子縁組についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 養親となる者は配偶者のある者でなければならず、原則として25歳に達していなければならないが、夫婦の一方が25歳に達していなくても、その者が20歳に達していれば養親となることができる。 B 養子となる者が15歳に達している場合には、特別養子縁組の成立には、その者の同意がなければならない。 C 特別養子縁組が成立すると、養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、原則として終了する。 D 養親は、養子との関係がうまくいかなくなったときは、自らの請求により、家庭裁判所に特別養子縁組の離縁を求めることができる。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「社会的養護」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
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正答は1です。特別養子縁組は、家庭裁判所の審判によって成立し、実方の親との法的な親子関係が終了する縁組です。養親は夫婦で、原則25歳以上(一方が20歳以上なら可)です(A○)。養子となる者が15歳に達しているときは本人の同意が必要です(B○)。成立すると実方の父母・血族との親族関係は終了します(C○)。離縁は、養子・実父母・検察官の請求によるもので、養親から求めることはできないので、Dは×です。
A ○ 第817条の3第1項は養親となる者は配偶者のある者でなければならないとし、第817条の4は25歳に達しない者は養親となれないとしつつ、夫婦の一方が25歳未満でもその者が20歳に達しているときはこの限りでないとしています。
B ○ 第817条の5第3項は、養子となる者が15歳に達している場合には、特別養子縁組の成立にはその者の同意がなければならないとしています。
C ○ 第817条の9は、養子と実方の父母及びその血族との親族関係は特別養子縁組によって終了するとしています(夫婦の一方の嫡出子を養子とする場合の、他の一方及びその血族との関係は例外)。
D × 第817条の10第1項は、養親による虐待、悪意の遺棄その他養子の利益を著しく害する事由があり、かつ実父母が相当の監護をすることができる場合に、養子の利益のため特に必要があると認めるときに、家庭裁判所が「養子、実父母又は検察官の請求により」離縁させることができるとしています。養親は請求権者に含まれず、第2項はこれ以外の離縁を認めていません。
成立の仕組み 特別養子縁組は、当事者の届出で成立する普通養子縁組と異なり、養親となる者の請求により家庭裁判所が成立させます(第817条の2第1項)。実方の血族との親族関係が終了する点が最大の特徴です。
養子となる者の年齢 第817条の5第1項は、請求の時に15歳に達している者は養子となれないとし、特別養子縁組が成立するまでに18歳に達した者も同様としています。ただし第2項により、15歳に達する前から引き続き養親となる者に監護されており、15歳までに請求がされなかったことにやむを得ない事由があるときは、15歳以上でも養子となりえます。この場合に本人の同意を求めるのが第3項です。令和元年の民法改正(令和2年4月1日施行)で、上限がそれまでの原則6歳未満から引き上げられた経緯があります。
父母の同意と監護の状況 成立には養子となる者の父母の同意が必要ですが、父母が意思を表示できない場合や、父母による虐待、悪意の遺棄その他養子となる者の利益を著しく害する事由がある場合は不要です(第817条の6)。また、養親となる者が6か月以上の期間監護した状況を考慮しなければなりません(第817条の8)。この期間は原則として請求の時から起算します。
社会的養護との関係 児童福祉法は、養子縁組を希望する者を里親の一類型(養子縁組里親)として位置づけています。妊産婦等生活援助事業の定義にも「特別養子縁組に係る情報の提供」が含まれており、家庭養育優先の流れの中で、永続的な家庭を保障する選択肢として特別養子縁組が位置づけられています。
紛らわしい点 肢Dは「養親からの離縁」を認める文です。特別養子縁組は子どもの安定した養育を守るために離縁が厳しく制限されており、請求できるのは養子・実父母・検察官に限られます。
- 民法第817条の2e-Govで原文を読む
- 児童福祉法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「社会的養護」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:民法 第817条の2〜第817条の6・第817条の8〜第817条の10条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
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