問題
養育里親のBさん夫婦の家庭には、半年前からCちゃん(6歳)が委託されている。Cちゃんは月に1回、児童相談所で実母と面会している。面会から帰った日の夜は寝つきが悪く、翌日も落ち着かない様子が見られる。最近、Cちゃんが「ママはどうしてお迎えに来ないの」とBさんに尋ねるようになった。 「里親及びファミリーホーム養育指針」に照らして、Bさん夫婦の対応として適切なものを3つ選びなさい。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「社会的養護」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
※この問題は3つ選ぶ形式です。3つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は1、3、4です。養育指針は、子どもにとって実親は自分を確かめるうえでの源であるとし、子どもの前で親を否定しないこと、子どもが実親について語るときは耳を傾けることを求めています。交流の方法は養育者と児童相談所が協議し、子どもの意見を踏まえて決めるもので、里親だけの判断で面会を断ることはしません。実親の話題を家庭内のタブーにしないことも大切だとされています。
1 適切 指針は「子どもにとっての実親は、子どもが自身を確認する上での源である。子どもの前で子どもの親の否定をしない」としています。
2 不適切 指針は、交流をどのように行うかは養育者と児童相談所が協議し、子ども自身の意見を踏まえて決定するとしています。交流が制限されるのは、実親とのかかわりが子どもの生活や福祉、里親等とその家族の生活を脅かす場合に限られます。面会後に不安定になることについては、交流後の様子を把握し、気持ちをくみ上げるコミュニケーションを心がけるなど、個々の状況に応じて対応するとされています。
3 適切 指針は、子ども自身から実親のことが語られる場面では、どう語られるかに耳を傾けるとともに、話されたことに養育者がどう応答するかについて配慮するとしています。
4 適切 指針は、交流の実施状況を児童相談所が把握し、トラブルが生じた場合の対応を明確にしておくことが大切だとしています。また、子どもの実親への思いを理解することは養育者に不可欠であり、児童相談所とも情報を共有して見通しを確認するとしています。
5 不適切 指針は、子どもが里親等への配慮から実親について尋ねたい気持ちに遠慮することもあるとし、「実親について語ることを家庭内でのタブーとしないことも重要である」としています。
実親との関係の基本 指針の「実親との関係」は、実親を子どもの自己の確認の源と位置づけ、子どもの実親への受け止め方は養育者との生活の中で変化し、子どもの心や日常生活、生き方に大きな影響を与えるとしています。そのうえで、一定のルールのもとで面会・外出・一時帰宅などの交流を積極的に行うことを原則としています。
交流の制限の考え方 制限は、実親とのかかわりが子どもの生活や福祉、里親等とその家族の生活を脅かす場合に限られます。また、実親の抱える課題や生活問題に子どもと里親等が巻き込まれないようにしながら、子どもと実親との交流そのものは保証するとしています。不安定さが見られることだけを理由に、養育者が単独で交流を止めることは、この考え方と合いません。
配慮が必要な場合 指針は、実親の状態が不明な場合、実親の状況が子どもに伝えられていない場合、望んでも実親との交流がかなわない場合、子どもが交流を希望しない場合や、虐待を受けた子どもの場合など、子どもの状況を踏まえて適切な配慮を行うとしています。交流のあり方は子どもごとの事情によって変わるため、ここでも養育者と児童相談所との協議が前提になります。
養育者自身の感情 指針は、一見身勝手に思える実親の行動や態度に対して、養育者が否定的な感情を持つこともあり、それを実親が敏感に察して子どもへのかかわりをためらうこともあると述べています。そのため、実親の状況への理解や共感に努める姿勢が子どものためにも必要だとしています。
生い立ちを伝えること 同じ指針の「子どもの自己形成」は、自己の生い立ちを知ることは自己形成に不可欠であり、真実告知は行うという前提に立ち、子どもの発達や状況に応じて伝え、少しずつ内容を深めていくとしています。その時期は児童相談所や支援機関と相談の上で決めることが望ましいとされています。設問のCちゃんの問いかけにどう答えるかも、児童相談所と方針を確かめながら進めることになります。
法令との関係 児童福祉法第48条の3は、里親に対し、児童相談所などの関係機関と連携しながら、親子の再統合のための支援その他子どもが家庭で養育されるために必要な措置を採ることを求めています。里親は実親と対立する立場ではなく、子どもと実親との関係を支える役割も担っています。
紛らわしい点 肢2と肢5は、いずれも「子どもを守りたい」という善意から出た対応に見えます。しかし指針は、交流や話題を一方的に断つのではなく、子どもの気持ちをくみ取り、関係機関と協議して進めることを求めています。
- 里親及びファミリーホーム養育指針こども家庭庁の公表ページ
- 児童福祉法第48条の3e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「社会的養護」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:里親及びファミリーホーム養育指針(平成24年3月29日 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知・こども家庭庁ウェブサイト掲載)第Ⅱ部 1(7)実親との関係条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。

