ITパスポートの頻出用語を、令和3〜8年度の公開問題600問から数えました。同じ語が問題の主題として2回以上問われたのは35語で、BLEとバイオメトリクス認証は4回です。分野別の一覧と、その語を問うIPAの公開問題へのリンクをまとめます。
目次
結論:令和3〜8年度の公開問題600問で、同じ用語が問題の主題として2回以上問われたのは35語でした。最も多いのはBLEとバイオメトリクス認証の4回で、BYOD・DevOps・ニューラルネットワーク・リスク共有・情報セキュリティ方針が3回です。
35語を問う問題は79問で、600問の約13%にあたります。
ITパスポートの頻出用語は?600問で2回以上問われたのは35語
600問のうち、同じ用語が問題の主題になった回数を数えると、2回以上の語は35語でした。分野別では、ストラテジ系9語、マネジメント系8語、テクノロジ系10語、セキュリティ8語です。
数えたのは、問題文が「〇〇に関する記述」「〇〇の説明」のように用語を名指しする問題です。4つの選択肢がすべて用語で、正解が〇〇の問題も数えました。語が問題文に出てくるだけの問題は入れていません。
集計:合格ナビの問題データ(IPAの公開問題 令和3〜8年度の600問、集計日 2026-10-30)。FinTechとフィンテックのような表記ゆれは、同じ語にまとめました。

出典:IPA公開問題 令和3〜8年度を合格ナビが集計(2026-10-30)
| 分野 | 2回以上の語 | 主な語 |
|---|---|---|
| ストラテジ系 | 9語 | BYOD、APIエコノミー、RPA |
| マネジメント系 | 8語 | DevOps、SLA、WBS |
| テクノロジ系(セキュリティ以外) | 10語 | BLE、ニューラルネットワーク、LPWA |
| セキュリティ | 8語 | バイオメトリクス認証、リスク共有、IDS |
語が問題文や選択肢に現れた回数は、用語・略語の覚え方の記事で別に数えています。こちらは、その語そのものが問われた回数です。
シラバスの版:現行のITパスポート試験のシラバスは Ver.6.5 で、IPAの掲載日は2026年1月8日です。最終確認日:2026-10-30。出典:IPA 試験要綱・シラバスについて。
ストラテジ系の頻出用語:BYODなど9語
ストラテジ系で2回以上問われたのは9語で、3回はBYODだけです。
| 用語 | 回数 | 正解の要点(合格ナビの要約) |
|---|---|---|
| BYOD | 3 | 私物の端末を、会社の許可を得て業務に使う |
| APIエコノミー | 2 | 公開されたインタフェースで企業のサービスをつなぎ、ビジネスを広げる |
| PoC | 2 | 開発の前に、新しい考えが実現できるかを試して確かめる |
| RFP | 2 | 発注者が導入の目的や条件をベンダーに示し、提案を求める文書 |
| RPA | 2 | 定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットに代わらせる |
| ハッカソン | 2 | 短期間でプロトタイプを作り、成果を競うイベント |
| パレート図 | 2 | 多い順の棒グラフに、累積の折れ線グラフを重ねた図 |
| フィンテック | 2 | 金融にインターネットの技術を取り込んだ、新しいサービス |
| フリーミアム | 2 | 基本は無料で、追加の機能やサービスを有料にするモデル |
9語のうち5語は、説明から語を選ぶ問題と、語から説明を選ぶ問題の両方で出ました。APIエコノミー、RPA、ハッカソン、フィンテック、フリーミアムです。どちらの向きでも答えられるように、語と説明を対で確かめます。
- BYODの事例(令和3年度 問27)
- BYODに関する記述(令和8年度 問2)
- 公開インタフェースで協業を広げる仕組み(令和5年度 問31)
- 定型的な事務作業を代替させる手段(令和8年度 問22)
- ハッカソンに関する記述(令和7年度 問9)
- フリーミアムの事例(令和5年度 問21)
- 開発前の実現性の検証(令和4年度 問35)
マネジメント系の頻出用語:DevOpsなど8語
マネジメント系で2回以上問われたのは8語で、DevOpsが3回です。
| 用語 | 回数 | 正解の要点(合格ナビの要約) |
|---|---|---|
| DevOps | 3 | 開発側と運用側が連携し、自動化で素早く改善する |
| ITガバナンス | 2 | 経営陣が、情報システム戦略の策定と実現のために実践する行動 |
| SLA | 2 | 顧客とサービスの提供者が、目標の水準を合意する文書 |
| WBS | 2 | 成果物を作る作業を、階層的に分解したもの |
| インシデント管理 | 2 | 中断したサービスを、できるだけ早く回復する |
| システム監査 | 2 | 情報システムのリスクに、適切に対応しているかを評価する |
| チャットボット | 2 | 質問に、ソフトウェアがリアルタイムで自動応答する |
| リファクタリング | 2 | 外から見た動きを変えずに、内部構造を改善する |
同じ年度に2問続けて出た語もあります。令和4年度のインシデント管理(問44・問49)と、令和7年度のチャットボット(問49・問50)です。
チャットボットは、サービスデスクの話題として、令和4・5年度の問題文にも出ています。令和4年度の問49は、チャットボットで自動化するのに向く管理として、インシデント管理を選ぶ問題でした。
テクノロジ系の頻出用語:BLEなど10語
セキュリティ以外のテクノロジ系では10語が2回以上問われ、BLEの4回は35語の中で最多タイです。
| 用語 | 回数 | 正解の要点(合格ナビの要約) |
|---|---|---|
| BLE | 4 | Bluetoothの省電力の仕様で、IoT機器の近くの通信に使う |
| ニューラルネットワーク | 3 | 脳神経の仕組みを、コンピュータで模したモデル |
| LPWA | 2 | 広い範囲を、少ない電力で通信できる無線の方式 |
| 光学文字認識 | 2 | 印刷文字や手書き文字を読み取り、テキストデータにする |
| アクセシビリティ | 2 | 能力や特性にかかわらず、様々な人が同じように使える度合い |
| エッジコンピューティング | 2 | IoT機器の近くでデータを処理し、サーバの負荷を減らす |
| コミット | 2 | トランザクションが正常に終わったとき、更新を確定させる |
| ディープラーニング | 2 | ニューラルネットワークで、データから特徴を自ら見つける |
| トランザクション | 2 | 一連の処理が全部成功したら確定し、失敗したら元に戻す |
| ドメイン名 | 2 | IPアドレスの代わりに使う、人が識別しやすい名前 |
IoTの通信と処理の3語(BLE・LPWA・エッジコンピューティング)は、合わせて8問です。AIの2語(ニューラルネットワーク・ディープラーニング)も、合わせて5問ありました。
令和6年度の問95は、ディープラーニングに用いられる技術を問い、正解はニューラルネットワークでした。関係のある語は、組で問われます。
- IoTの近距離で使う低消費電力の無線(令和3年度 問80)
- 省電力で距離も測れるBluetoothの仕様(令和7年度 問56)
- 数十kmまで届く省電力の無線(令和3年度 問92)
- IoTシステムのエッジコンピューティング(令和5年度 問71)
- ニューラルネットワークに関する記述(令和5年度 問74)
- 動物の画像から特徴を抽出するAIの技術(令和7年度 問86)
- DBMSのトランザクションに関する記述(令和7年度 問61)
- ドメイン名の説明(令和6年度 問71)
セキュリティの頻出用語:バイオメトリクス認証など8語
セキュリティでは8語が2回以上問われ、バイオメトリクス認証が4回で最多タイです。
| 用語 | 回数 | 正解の要点(合格ナビの要約) |
|---|---|---|
| バイオメトリクス認証 | 4 | 筆跡や打鍵の速さのような、行動の特徴も使う |
| リスク共有 | 3 | 保険への加入など、リスクを別の組織へ移す |
| 情報セキュリティ方針 | 3 | 情報セキュリティに対する組織の意図を示す |
| DNSキャッシュポイズニング | 2 | 名前とIPアドレスの対応情報を書き換え、偽サイトへ誘導する |
| IDS | 2 | 不正アクセスやその予兆を見つけ、管理者に知らせる |
| ISMSクラウドセキュリティ認証 | 2 | クラウドサービス固有の管理策の実施を認証する |
| PCI DSS | 2 | クレジットカード情報を扱う事業者のセキュリティ基準 |
| 内部監査 | 2 | ISMSのパフォーマンス評価で行う監査 |
セキュリティの問題数や、4年続けて出た論点は、セキュリティ分野の記事で令和5〜8年度の72問から整理しています。
- バイオメトリクス認証に関する記述(令和4年度 問75)
- サイバー保険への加入の分類(令和4年度 問76)
- 情報セキュリティ方針に関する記述(令和3年度 問96)
- 偽のサイトへ誘導する攻撃(令和3年度 問56)
- PCI DSSの説明(令和4年度 問55)
9割の語は1回だけ:頻出用語の次にやること
問題の主題になった語は343語あり、2回以上は35語、約1割でした。残りの308語は、600問で1回だけ問われています。
35語は、地図にたとえると大通りのようなものです。大通りを覚えると歩きやすくなりますが、目的地の多くは路地に面しています。
35語のうち、光学文字認識・内部監査・ISMSクラウドセキュリティ認証の3語は、シラバス Ver.6.5 の本文に見当たりません。コミットは「2相コミットメント」の形で載っています。シラバスに無い語でも、くり返し出ることがあります。
1回だけの語は、次の3つの順で広げます。
1. 公開問題を分野別に解き、知らない語に印をつける
2. 印をつけた語を、ITパスポートの用語集で1語ずつ引く
3. シラバスで新しく加わった語は、シラバスVer.6.5の変更点で確かめる
2回以上問われた35語から、公開問題で確かめよう
ITパスポートの頻出用語は、600問で2回以上問われた35語です。BLEとバイオメトリクス認証が4回、BYODなど5語が3回でした。まず35語の問題を解き、1回だけの語は用語集と公開問題で広げていきましょう。
よくある質問
Q生成AIの用語は、頻出用語に入っていますか?
35語には入っていません。合格ナビの問題データ(令和3〜8年度)では、生成AIの語が出てくるのは令和7・8年度の問題だけです。生成AIの項目・用語例は、IPAが2023年8月7日に掲載したシラバスの一部改訂で加わりました。加わった用語は、シラバスVer.6.5の変更点の記事で整理しています。
Q頻出用語の35語だけ覚えれば合格できますか?
それだけでは足りません。ITパスポートは総合評価点600点以上に加えて、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系のそれぞれで300点以上が要ります。35語は3分野に散らばっているので、各分野の足がかりにして、公開問題で語を増やしていきます。
Q略語の頻出用語は、どう覚えればいいですか?
元の英語に戻すと覚えやすくなります。BYODは Bring Your Own Device、BLEは Bluetooth Low Energy です。英語に戻して整理する手順は、用語・略語の覚え方の記事で3つに分けて説明しています。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月30日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。


