介護福祉士

介護福祉士 第36回 問題125総合問題

問題

介護福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年1月28日(日)実施・総合問題

Fさん(20 歳,男性)は,自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)と重度の知的障害があり,自宅で母親(50 歳),姉(25 歳)と3 人で暮らしている。 Fさんは生活介護事業所を利用している。事業所では比較的落ち着いているが,自宅に帰ってくると母親に対してかみつきや頭突きをすることがあった。また,自分で頭をたたくなどの自傷行為もたびたび見られる。 仕事をしている母親に代わり,小さい頃から食事や排泄の介護をしている姉は,これまでFさんの行動を止めることができていたが,最近ではからだが大きくなり力も強くなって,母親と協力しても止めることが難しくなっていた。 家族で今後のことを考えた結果,Fさんは障害者支援施設に入所することになった。 Fさんが施設に入所して1 年が経った。介護福祉職は,Fさん,母親,姉と共にこれまでの生活と支援を振り返り,当面,施設で安定した生活が送れるように検討した。 次のうち,Fさんの支援を修正するときに利用するサービスとして,正しいものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題125

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは2「計画相談支援」です。

施設に入所して1年が経ち、Fさん・母親・姉と一緒にこれまでの生活と支援を振り返って、今後の支援計画を見直すときに使うサービスが「計画相談支援」です。これは、サービス等利用計画を作り、その後も定期的に見直していくためのサービスです。

たとえるなら、これまでの計画を振り返って、これからの計画を新しく作り直す作業を手伝ってもらうサービスです。

👉 覚え方:サービス等利用計画の作成・見直し=計画相談支援。

ほかの選択肢:1地域定着支援は地域移行した後の緊急対応体制の確保が目的で、施設で安定した生活を続ける今回の状況とは異なる/3地域移行支援は施設からの退所・地域生活への移行を支援するもので、今回は「当面、施設で安定した生活」を目指す方向性であり合致しない/4基幹相談支援は地域の相談支援の中核機関の名称で、個別のサービス名ではない/5基本相談支援は相談支援全体の基本的な機能を指す概念で、個別の計画作成・見直しを行う具体的なサービスとしては計画相談支援がより直接的。

なぜこれが正解か

正解は2。Fさん、母親、姉とともにこれまでの生活と支援を振り返り、当面は施設での安定した生活を継続する方向で支援を見直すという場面では、サービス等利用計画の作成・モニタリング(見直し)を担う「計画相談支援」を利用することが適切である。

各選択肢の解説

  • 1 地域定着支援は、既に地域移行を果たした(施設等から単身等での生活に移行した)障害者を対象に、緊急時の連絡体制を確保する支援であり、今回のように施設での生活継続を前提とした支援の見直しとは目的が異なる。
  • 3 地域移行支援は、施設や病院に入所・入院している障害者が地域での生活に移行するための準備を支援するサービスであり、今回のFさんの状況(当面施設で安定した生活を送ることを検討)とは方向性が逆である。
  • 4 基幹相談支援センターは地域の相談支援体制の中核を担う機関の名称であり、個別のサービス(計画作成・見直し)の名称ではない。
  • 5 基本相談支援は、相談支援事業全体が持つ基本的な機能(情報提供、助言、連絡調整等)を指す概念であり、具体的な計画の作成・見直しという行為そのものを指すサービスとしては、計画相談支援の方がより直接的に対応する。

覚え方・ひっかけ注意

障害福祉サービスにおける相談支援の種類(計画相談支援=計画の作成・見直し、地域移行支援=施設から地域への移行支援、地域定着支援=地域移行後の緊急対応体制)を、本人の状況(施設入所継続か、地域移行かの方向性)と対応づけて正確に区別する。

理論的背景

計画相談支援は、障害者総合支援法に基づき、相談支援専門員がサービス等利用計画を作成し、その後も定期的なモニタリング(実施状況の確認・評価、第36回 問107の評価とも共通する視点)を行いながら、必要に応じて計画を見直していく一連の支援を指す。本事例のように、施設入所から一定期間(1年)が経過し、本人・家族とともにこれまでの支援を振り返り、今後の方向性(当面は施設での安定した生活の継続)を確認する場面は、まさに計画相談支援におけるモニタリング・再アセスメントの実践例である。地域移行支援・地域定着支援は、あくまで「施設・病院から地域生活へ」という特定の方向性を持つ支援であり、Fさんのケースのように、現時点では施設での安定した生活を維持する方針が確認された場合には、これらのサービスは該当しない。

試験での位置づけ

障害福祉サービスにおける相談支援の体系(計画相談支援、地域移行支援、地域定着支援、基本相談支援)は、社会の理解領域・介護過程領域・総合問題を横断する重要テーマ。第38回 問96(統合失調症からの地域移行支援)と対比しながら、「地域移行」を目指す事例と、「施設での安定継続」を目指す事例とで、適用されるサービスが異なる点を体系的に理解しておくことが、総合問題での適切な判断につながる。

選択肢の発展補足

計画相談支援における定期的なモニタリングは、本人の状態や家族の状況の変化(本事例の姉の心情の変化等)を継続的に把握し、支援計画に反映させる重要な機会であり、単なる事務的な手続きではなく、本人・家族の思いに寄り添う実践的なプロセスとして位置づけられる。

上位資格・発展

相談支援専門員の実務では、モニタリングの頻度(利用者の状態やサービス内容に応じて設定)や、モニタリング結果を踏まえた計画変更の具体的な手続き(サービス担当者会議の再招集等)がより実践的に扱われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題125。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題125です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。