問題
Bさん(90 歳,女性,要介護3 )は,介護老人福祉施設に入所している。 入浴日に,担当の介護福祉職が居室を訪問し,「Bさん,今日はお風呂の日です。 時間は午後3 時からです」と伝えた。しかし,Bさんは言っていることがわからなかったようで,「はい,何ですか」と困った様子で言った。 このときの,介護福祉職の準言語を活用した対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題4
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは3「大きな声でゆっくり伝えた」です。
Bさんは言っていることがうまく伝わらず困っていました。こういうときは、話す内容(言葉)そのものより、声の大きさ・話す速さといった「話し方」を工夫することが効果的です。これを「準言語コミュニケーション」といいます。
たとえるなら、外国語が苦手な人に道を教えるとき、言葉を変えるより「ゆっくり、はっきり」話す方が伝わりやすいのと似ています。
👉 覚え方:準言語=「言葉の中身」ではなく「声の出し方」の工夫。
ほかの選択肢:1 強い口調は威圧的で逆効果/2 抑揚のない話し方はかえって単調で伝わりにくい/4 急かすと余計に混乱させる/5 早口は聞き取りにくい。
なぜこれが正解か
正解は3。準言語(パラランゲージ)とは、声の大きさ・話す速さ・抑揚・間の取り方など、言葉の内容そのものではない音声的要素を指す。加齢に伴う聴力・理解力の低下がある利用者には、大きな声でゆっくり伝えることが準言語を活用した有効な対応となる。
各選択肢の解説
- 1 強い口調は威圧感を与え、心理的な壁を作ってしまう。
- 2 抑揚をつけずに伝えると、かえって単調で聞き取りにくく、重要な部分が伝わりにくい。
- 4 急かすように伝えることは、混乱や不安を強める逆効果な対応。
- 5 早口は特に高齢者にとって聞き取りづらく、理解を妨げる。
覚え方・ひっかけ注意
「準言語」は言葉の内容(言語的コミュニケーション)でも、身振り・表情(非言語的コミュニケーション)でもなく、声の質そのものを指す点を整理して覚える。この三分類(言語・準言語・非言語)は頻出。
コミュニケーションの3分類
コミュニケーションは、言葉の内容を伝える言語的コミュニケーション、声の大きさ・速さ・高さ・抑揚・間といった声の性質に関わる準言語的コミュニケーション、表情・視線・身振り・姿勢・距離などの非言語的コミュニケーションに整理できる。設問が「準言語を活用した」と指定しているので、声に関わるものを選ぶ。
事例の読み取り
Bさんは90歳で、入浴の説明を聞いて「はい、何ですか」と困った様子であった。内容が伝わっていないので、同じ言葉を、聞き取りやすい声に直して伝え直す場面である。
3が正しい理由
高齢者には、加齢による聴力の低下がみられることが多い。大きすぎない声で、ゆっくり、はっきり伝えると、聞き取りやすく、理解する時間も確保できる。加齢性難聴は高い音から聞こえにくくなるため、声を大きくするだけでなく、低めの声で話すと聞き取りやすいとされる。
誤りの選択肢の論点
- 1 強い口調は、威圧感を与え、不安や緊張を高める。
- 2 抑揚がないと単調になり、大事な点が伝わりにくい。要点を少し強めに伝える抑揚は有効である。
- 4 急かすと焦りや混乱を生む。話す速さだけでなく、答えを待つ間も準言語として重要である。
- 5 早口は聞き取りにくい。
注意点
難聴には、音が小さく聞こえるのに、一定以上の大きさになると響いて不快に感じる「補充現象」がみられることがある。大声で話しかければよいという対応は、かえって聞き取りづらくさせる場合がある。口元が見えるように正面から話す、短い文で区切る、といった言語・非言語の工夫もあわせて行う。
関連して出題される論点
「準言語」「非言語」「言語」のどれにあたるかを、事例の対応から選ばせる形式が定番である。声に関するもの(大きさ・速さ・抑揚)は準言語、表情・視線・指差し・距離は非言語、文字や話す内容は言語、と整理して覚えておく。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題4です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

