問題
U介護老人福祉施設では,利用者の介護計画を担当の介護福祉職が作成している。このため,利用者の個別の介護目標を,介護福祉職のチーム全員で共有することが課題になっている。 この課題を解決するための取り組みとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題3
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは5「担当以外のチームメンバーもカンファレンスに参加して、集団凝集性を高める」です。
介護目標をチーム全員で共有するには、担当者だけで抱え込まず、みんなで集まって話し合う場(カンファレンス)に参加してもらうのが一番の近道です。「集団凝集性」とは、チームの仲間意識・まとまりの強さのことです。
たとえるなら、係の人だけが知っている情報を、みんなが集まる会議でオープンに共有するイメージです。
👉 覚え方:情報共有には「みんなで集まる場」を作るのが基本。
ほかの選択肢:1 上から注意するだけでは本当の共有にならない/2 経験者の意見を優先しすぎるのは偏り/3 内集団バイアス(身内びいき)を強めるのは望ましくない/4 圧力で意見を統一するのは望ましい共有の姿ではない。
なぜこれが正解か
正解は5。個別の介護目標をチーム全員で共有するという課題に対しては、担当者以外のメンバーもカンファレンスに参加する機会を設け、チームとしてのまとまり(集団凝集性)を高めることが有効な取り組みとなる。
各選択肢の解説
- 1 管理職による注意喚起で集団規範を形成する方法は、トップダウンの押し付けにとどまりやすく、主体的な情報共有にはつながりにくい。
- 2 経験の長い職員の意見を優先し同調行動を促すことは、多様な視点を抑え込むリスクがある。
- 3 内集団バイアス(自分の所属集団を過大評価する心理的偏り)を強化することは、チームの視野を狭め望ましくない。
- 4 集団圧力で多数派の意見に統一することは、個々の意見表明を抑制し、健全な情報共有とは言えない。
覚え方・ひっかけ注意
社会心理学用語(集団規範・同調行動・内集団バイアス・集団圧力・集団凝集性)が並ぶ問題では、「強制・圧力・偏り」を伴う選択肢は誤答、「参加・共有・まとまり」を高める選択肢が正解になりやすい。
課題の構造
この施設では、介護計画を担当者が作るため、個別の介護目標がチーム全体に共有されにくい。課題は「情報が担当者の手元にとどまること」であり、解決には、全員が目標を自分のこととして理解できる場をつくる必要がある。
5が正しい理由
担当以外のメンバーもカンファレンスに参加すると、目標とその根拠が全員に伝わり、「同じ目標に向かう仲間」という意識が育つ。この「集団にとどまろうとする力、まとまりの強さ」が集団凝集性で、高いほど情報共有や協力がしやすくなる。
各用語の掘り下げ
- 集団規範 集団内で暗黙に共有される行動の基準。上からの注意喚起で形成すると、自発的な共有になりにくい(選択肢1)。
- 同調行動 周囲に合わせて自分の意見や行動を変えること。アッシュの実験が有名である。経験の長い人の意見を優先して同調を促すと、新人や少数意見が言えなくなる(選択肢2)。
- 内集団バイアス 自分の属する集団を高く評価し、外の集団を低く見る偏り。強化すれば視野が狭くなる(選択肢3)。
- 集団圧力 多数派の意見に合わせるよう働く無言の圧力。意見を統一するために使うと、少数の気づきが封じられる(選択肢4)。
集団思考に注意
凝集性が高くても、意見が一致しすぎて反対意見が出ない状態になると、集団思考(グループシンク)と呼ばれる意思決定の質の低下を招く。カンファレンスは、全員の参加と、意見が言いやすい雰囲気の両方があって初めて機能する。
介護現場との結びつき
介護過程では、計画の立案・実施・評価をチームで繰り返す。カンファレンスは、その共有と見直しの場であり、多職種連携の基本ツールである。
見分け方のコツ
社会心理学の用語が並ぶ設問では、「強制・圧力・偏り」を伴う選択肢は誤り、「参加・共有・まとまり」を高める選択肢が正しいことが多い。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題3です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

