問題
Dさん(80 歳,男性,要介護2 )は,認知症(dementia)がある。訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。 ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの自宅を訪問すると,近所に住むDさんの長女から,「父が,高額な投資信託の電話勧誘を受けて,契約しようかどうか悩んでいるようで心配だ」と相談された。 訪問介護員(ホームヘルパー)が長女に助言する相談先として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題15
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「消費生活センター」です。
高額な投資信託の勧誘といった契約トラブルに関する相談は、消費生活センターが専門の窓口です。悪質な勧誘や契約トラブルの相談・アドバイスをしてくれます。
たとえるなら、買い物や契約でだまされそうになったときに相談する「消費者のための相談窓口」というイメージです。
👉 覚え方:契約トラブル・悪質商法=消費生活センターへ。
ほかの選択肢:1 公正取引委員会は企業間の競争ルールを扱う機関/2 都道府県障害者権利擁護センターは障害者虐待に関する機関/3 運営適正化委員会は福祉サービスの苦情解決の機関/5 市町村保健センターは健康づくり・母子保健等が中心。
なぜこれが正解か
正解は4。高額な投資信託の電話勧誘といった消費者トラブルに関する相談先としては、消費生活センターが最も適切である。契約の可否についての助言や、必要に応じたクーリングオフの案内など、消費者被害の予防・救済を専門に行う機関である。
各選択肢の解説
- 1 公正取引委員会は独占禁止法に基づき企業間の公正な競争を確保する機関であり、個人の消費者トラブル相談窓口ではない。
- 2 都道府県障害者権利擁護センターは障害者虐待防止法に基づく虐待対応の機関であり、本事例のような投資勧誘トラブルとは性格が異なる。
- 3 運営適正化委員会は福祉サービス利用に関する苦情解決の第三者機関であり、投資勧誘のトラブルは対象外。
- 5 市町村保健センターは母子保健・健康診査等の保健サービスを担う機関であり、消費者トラブルは対象外。
覚え方・ひっかけ注意
高齢者を狙った悪質商法・詐欺的な勧誘のトピックが出たら「消費生活センター」を想起する。似たような公的相談機関が並ぶ選択肢の中から、相談内容(契約・消費者被害)と機関の役割を正確にマッチさせる。
理論的背景
消費生活センターは消費者安全法・消費者基本法等を根拠に地方公共団体が設置する相談機関で、全国共通の電話番号「188(いやや!)」を通じてアクセスできる。高齢者は判断力の低下や社会的孤立から悪質商法(投資勧誘、リフォーム詐欺、特殊詐欺等)の被害に遭いやすく、地域包括支援センターや介護保険サービス事業者との連携による早期発見・相談誘導が重要視されている。
試験での位置づけ
高齢者の消費者被害・権利擁護は社会の理解領域で近年出題が増加しているテーマ。認知症高齢者の財産管理(成年後見制度・日常生活自立支援事業)とあわせて、「誰が・どの機関が・何を担うか」を整理して覚えておくと、関連する事例問題全般に対応しやすい。
選択肢の発展補足
クーリングオフ制度(特定商取引法に基づき、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる仕組み)は、消費生活センターへの相談を通じて案内される代表的な救済手段。訪問販売・電話勧誘販売等の取引類型ごとにクーリングオフ期間が異なる点も関連知識として押さえておくとよい。
相談窓口の根拠と投資勧誘の注意点
消費生活センターは消費者安全法に基づき、都道府県に設置義務があり(第10条第1項)、市町村には設置の努力義務がある(同条第2項)。全国共通の電話番号188(消費者ホットライン)にかけると、最寄りの消費生活相談窓口につながる。
投資信託のように金融商品取引業者が行う販売には、特定商取引法の訪問販売・通信販売・電話勧誘販売の規定(クーリング・オフを含む)が適用されず(同法第26条第1項第8号イ)、金融商品取引法の規制の下にある。したがって「電話勧誘ならクーリング・オフで解約できる」と助言するのは正確でない。契約を急がず、判断に迷ったら契約前に消費生活センターや家族に相談するよう伝えるのが、現場での助言になる。
高齢者の被害を早く見つけるため、国と地方公共団体の機関は、消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)を組織できる(消費者安全法第11条の3)。日常の訪問で本人の異変に気づきやすい介護職は、この見守りの担い手の一人である。
上位資格・発展
成年後見制度・日常生活自立支援事業と消費生活センターの連携(判断能力の低下した高齢者への重層的な見守り体制)は、地域包括ケアシステムの権利擁護機能として、社会福祉士試験でもより体系的に問われる。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題15です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

