問題
Eさん(55 歳,女性,障害の有無は不明)は,ひきこもりの状態にあり,就労していない。父親の年金で父親とアパートで暮らしていたが,父親が亡くなり,一人暮らしになった。遠方に住む弟は,姉が家賃を滞納していて,生活に困っているようだと,家主から連絡を受けた。 心配した弟が相談する機関として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題18
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは2「福祉事務所」です。
Eさんはひきこもりの状態で就労しておらず、家賃の滞納など生活に困っている状況です。こうした生活困窮の相談は、福祉事務所が窓口になります。生活保護の相談もここで行います。
たとえるなら、生活に困ったときの「総合的な福祉の相談窓口」が福祉事務所というイメージです。
👉 覚え方:生活困窮・生活保護の相談=福祉事務所。
ほかの選択肢:1 地域包括支援センターは主に高齢者支援の機関/3 精神保健福祉センターは精神障害に特化した機関(ひきこもりの背景は不明で断定できない)/4 ハローワークは就労支援中心で緊急の生活困窮には直接対応しない/5 年金事務所は年金相談の窓口。
なぜこれが正解か
正解は2。ひきこもりの状態にあり、就労せず、家賃滞納などにより生活に困窮しているEさんのケースでは、生活保護をはじめとする生活困窮者支援の相談窓口である福祉事務所へ相談することが最も適切である。
各選択肢の解説
- 1 地域包括支援センターは主に高齢者(おおむね65歳以上)の総合相談・支援を担う機関であり、55歳のEさんの生活困窮への対応窓口としては適切でない。
- 3 精神保健福祉センターは精神保健・精神障害に関する専門相談機関だが、Eさんの障害の有無は不明であり、まず生活困窮全般に対応できる福祉事務所への相談が優先される。
- 4 公共職業安定所(ハローワーク)は就労支援を専門とする機関であり、緊急性のある生活困窮(家賃滞納等)への直接的な対応窓口ではない。
- 5 年金事務所は年金に関する相談窓口であり、生活困窮全般の相談先としては適切でない。
覚え方・ひっかけ注意
対象者の年齢・状況(生活困窮、就労なし、家賃滞納)から、まず総合的な生活支援の窓口である福祉事務所を想起するのが定石。専門特化した機関(精神保健福祉センター、ハローワーク等)はその後の連携先として検討される。
理論的背景
福祉事務所は社会福祉法に基づき都道府県・市(特別区含む)に設置が義務付けられている「福祉に関する事務所」で、生活保護法をはじめ、児童福祉法・母子及び父子並びに寡婦福祉法・老人福祉法・身体障害者福祉法・知的障害者福祉法(福祉六法)に関する業務を担う。生活困窮者自立支援法に基づく自立相談支援事業も、福祉事務所またはその委託先(社会福祉協議会等)が窓口となることが多い。
試験での位置づけ
生活困窮・生活保護に関する相談窓口の理解は社会の理解領域の頻出テーマ。「8050問題」(80代の親と50代のひきこもりの子が社会的孤立する問題)を背景にした事例出題も増えており、本問のような世帯構成・生活状況から適切な相談機関を選ぶ力が求められる。
選択肢の発展補足
ひきこもり状態への支援としては、都道府県・指定都市に設置される「ひきこもり地域支援センター」も重要な社会資源だが、まず生活困窮という緊急性の高い課題(家賃滞納)への対応が優先されるため、本問では福祉事務所が最適解となる。生活困窮者自立支援制度との連携も含め、複数の機関が連動して支援する体制の理解が重要。
条文と相談の流れ
福祉事務所は社会福祉法第14条により、都道府県と市(特別区を含む)に設置義務があり、町村は条例で任意に設置できる。生活保護の実施機関は、福祉事務所を管理する長である(生活保護法第19条)。保護は、利用できる資産や能力を活用することが要件で(第4条第1項)、民法上の扶養義務者の扶養は保護に優先するが(同条第2項)、急迫した事由があるときは必要な保護を行うことが妨げられない(同条第3項)。
生活困窮者自立支援法では、福祉事務所を設置する自治体が自立相談支援事業を行い(第5条)、離職などで家賃の支払いが困難な人には住居確保給付金を支給する(第6条)。Eさんのように障害の有無が不明で、就労もしていない人でも、まず生活全体の状況を聞き取り、必要な支援につなぐ入口になる。選択肢3の精神保健福祉センターやハローワークは、相談の結果、必要に応じてつなぐ連携先である。
上位資格・発展
社会福祉士試験では、8050問題・ダブルケア・ヤングケアラーなど複合的な生活課題(社会的孤立)への対応として、重層的支援体制整備事業(改正社会福祉法)の枠組みがより詳しく問われる。福祉事務所を起点に多機関が連携する「断らない相談支援」の考え方も発展知識として押さえておきたい。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題18です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

