介護福祉士

介護福祉士 第36回 問題16社会の理解

問題

介護福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年1月28日(日)実施・社会の理解

災害時の福祉避難所に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題16

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは1「介護老人福祉施設の入所者は,原則として福祉避難所の対象外である」です。

福祉避難所は、在宅で暮らしていて、一般の避難所では生活が難しい高齢者や障害者などを受け入れるための避難所です。すでに介護老人福祉施設に入所している人は、施設の中で災害への対応が行われるため、原則として福祉避難所の対象には含まれません。

たとえるなら、すでに専用の安全な場所にいる人は、別の避難場所に移る対象には基本的に含まれない、というイメージです。

👉 覚え方:福祉避難所は「在宅の要配慮者」が主な対象。

ほかの選択肢:2 根拠は介護保険法ではなく災害対策基本法/3 医療的ケアが必要な人も対象になりうる/4 災害対策基本法に訪問介護員を派遣する定めはない/5 同行援護は障害福祉のサービスで、出題当時の災害救助法にヘルパーを派遣する定めはなかった。

なぜこれが正解か

正解は1。福祉避難所は、災害対策基本法に基づき市町村が指定する避難所のうち、一般の避難所での生活が困難な高齢者・障害者などの「要配慮者」を受け入れるためのものである。すでに介護老人福祉施設に入所している人は、施設がその中で災害時の対応(避難確保計画・業務継続計画など)を行うため、原則として福祉避難所の対象外とされる。

各選択肢の解説

  • 2 福祉避難所の指定は、介護保険法ではなく災害対策基本法に基づく。
  • 3 医療的ケアを必要とする人も、受け入れ体制に応じて福祉避難所の対象として想定されており、一律に対象外ではない。
  • 4 災害対策基本法には、訪問介護員(ホームヘルパー)を派遣する規定はない。避難所などで要配慮者を支える福祉の専門職チームとしては、国のガイドラインに基づき都道府県ごとに組織される災害派遣福祉チーム(DWAT)がある。
  • 5 同行援護は、視覚障害者の外出を支える障害者総合支援法のサービスである。出題当時、災害救助法の救助の種類に福祉サービスは含まれておらず、ヘルパーを派遣する根拠にはならなかった(2025年7月施行の改正で、救助の種類に「福祉サービスの提供」が加わっている)。

覚え方・ひっかけ注意

「福祉避難所=在宅の要配慮者向け」という基本と、防災の根拠法は介護保険法ではなく災害対策基本法、という2点が核心。選択肢の「〇〇法に基づいて派遣」は、法律名をすり替えたひっかけになりやすい。

理論的背景

福祉避難所は、東日本大震災等の教訓を踏まえ、災害対策基本法や内閣府の「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」に基づき整備が進められてきた。一般避難所での生活が困難な高齢者・障害者・乳幼児等の要配慮者を対象とし、市町村があらかじめ福祉施設等と協定を結んで指定する。近年は、要配慮者ごとに直接福祉避難所へ避難できる「個別避難計画」の作成が市町村の努力義務とされるなど、制度の充実が図られている。

試験での位置づけ

災害時の福祉支援体制は近年の社会の理解領域・介護の基本領域で出題が増加している時事的なテーマ。福祉避難所・災害派遣福祉チーム(DWAT)・個別避難計画など、関連する仕組みを横断的に押さえておくと今後の出題にも対応しやすい。

選択肢の発展補足

災害派遣福祉チーム(DWAT:Disaster Welfare Assistance Team)は、福祉避難所等で要配慮者の支援にあたる専門職チームで、都道府県単位での整備が進んでいる。介護福祉士も構成員となりうる仕組みであり、災害時の福祉的支援の担い手として位置づけられている。

法律上の位置づけ

指定避難所は、市町村長が災害対策基本法第49条の7に基づいて指定する。その中で要配慮者の滞在を想定したものが福祉避難所として整備される。避難行動要支援者名簿の作成(第49条の10)と、名簿に載る人ごとの個別避難計画の作成(第49条の14)は、いずれも市町村長の取り組みとして定められており、個別避難計画は作成に努める義務である。福祉避難所の運営は内閣府のガイドラインで示され、事前に受入れ対象者を調整し、一般の避難所を経ずに直接避難できる形が重視されている。

選択肢5の災害救助法は、第4条で避難所の供与、医療、福祉サービスの提供などを救助の種類として定めている。「福祉サービスの提供」は、令和7年法律第51号(災害対策基本法等の一部を改正する法律、2025年6月公布)による改正で第4条第1項第6号として加わり、2025年7月1日に施行された。出題当時(第36回、2024年1月)の条文には、この項目は掲げられていなかった。したがって、出題当時は同行援護のヘルパーを災害救助法の救助の種類として派遣するという規定は置かれていなかったが、現在は救助の種類に「福祉サービスの提供」が加わっている。いずれにしても、本問は福祉避難所の対象に関する選択肢1が正答であり、この点は変わらない。

上位資格・発展

防災福祉に関する政策動向(2021年の法改正で市町村の努力義務となった個別避難計画の作成の推進、福祉避難所への直接避難の推進等)は、地域包括ケアシステムの一環として、今後さらに重要性を増すテーマ。社会福祉士・防災士等の資格でもより体系的に学ばれる分野である。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題16です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。