介護福祉士

介護福祉士 第36回 問題40認知症の理解

問題

介護福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年1月28日(日)実施・認知症の理解

認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)であるアパシー(apathy)に関する次の記述のうち,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題40

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは1「感情の起伏がみられない」です。

アパシーとは、物事への関心や意欲が薄れ、感情の動き(喜怒哀楽)が乏しくなる状態のことです。

たとえるなら、何を見ても何をされても「特に何も感じない」という、感情の波がフラットになった状態です。

👉 覚え方:アパシー=感情の起伏がなくなる「無気力・無関心」の状態。

ほかの選択肢:2将来に希望が持てない・3気持ちが落ち込む・4理想通りにいかず悩む・5自分を責める、はいずれも「落ち込み・自責」といった抑うつに近い感情の動きを含む説明で、感情が平板化するアパシーとは異なる。

なぜこれが正解か

正解は1。アパシーは、周囲の出来事や自分自身への関心・意欲が低下し、感情の起伏が乏しくなる(感情の平板化)状態を指すBPSD(行動・心理症状)の一つである。

各選択肢の解説

  • 2 「将来に希望がもてない」は、悲観的な考えにとらわれた状態で、抑うつに見られる絶望感である。アパシーでは、将来について悩むこと自体が乏しくなる。
  • 3 「気持ちが落ち込む」は、悲しみや憂うつといった感情が強く生じている状態で、抑うつの中心的な症状である。
  • 4 「理想どおりにいかず悩む」は、思うようにならないことへの苦悩という感情の動きがある状態で、無関心になるアパシーとは逆である。
  • 5 「自分を責める」は、抑うつに多い自責感で、感情の動きが活発であることを示す。

覚え方・ひっかけ注意

アパシーと抑うつは混同されやすいが、アパシーは「感情そのものが乏しくなる(無関心・無気力)」、抑うつは「悲しみ・落ち込み・自責といったつらい感情が強く生じる」という点で対照的である。選択肢2〜5はどれも抑うつ側の表現になっている。

理論的背景

アパシー(apathy:意欲低下・無関心)は、BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:認知症の行動・心理症状)のうち、陰性症状(周囲からの刺激に反応が乏しくなる方向の症状)に分類される。前頭葉、特に前部帯状回や眼窩前頭皮質の機能低下との関連が指摘されており、アルツハイマー型認知症の比較的早期から出現することが多い。アパシーは抑うつと症状が類似して見えることがあるが、抑うつでは悲哀感・自責感・不眠等の情動的苦痛を伴うのに対し、アパシーでは苦痛の訴え自体が乏しく、周囲が「やる気がない」「反応が薄い」と感じる点で鑑別される。

試験での位置づけ

BPSDの分類(陽性症状:徘徊・妄想・興奮等と、陰性症状:アパシー・抑うつ等)は認知症の理解領域の重要テーマ。アパシーと抑うつの鑑別ポイント(感情の動きの有無、苦痛の自覚の有無)は、事例問題における対応の違い(抑うつには傾聴・共感、アパシーには活動の促し等)にも関わる実践的な知識である。

選択肢の発展補足

アパシーのある利用者への対応としては、無理に活動を強制するのではなく、本人の興味・関心を丁寧に探りながら、小さな成功体験を積み重ねられる働きかけ(役割の付与、簡単な作業への参加等)が有効とされる。家族にとっては「何もしたがらない」というアパシーの症状が、抑うつと誤解され対応に苦慮するケースもある。

上位資格・発展

精神医学の分野では、アパシーの評価尺度(アパシースケール等)や、アパシーと抑うつの鑑別診断基準がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、日々の観察を通じてアパシーと抑うつの違いに気づき、看護職員・医師への適切な情報提供につなげる視点が重要である。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題40。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題40です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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