問題
バリデーション(validation)に基づく,認知症(dementia)の人の動きや感情に合わせるコミュニケーション技法として,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題46
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は、同センターの正答一覧で選択肢4及び5の両方が正答とされています(問題文からはいずれも正答となるため)。どちらを選んでも正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「ミラーリング」と5「カリブレーション」です(この問題は正解が2つあります)。
バリデーションという認知症ケアの技法には、相手の動きに合わせる「ミラーリング(鏡のように真似する)」と、相手の感情や状態を観察して合わせる「カリブレーション(調整)」という技法があります。どちらも、言葉ではなく「動きや感情に合わせる」という点で共通しています。
たとえるなら、相手の表情や動きをそっと真似したり、相手の気持ちの波長に合わせたりすることで、安心感を届けるイメージです。
👉 覚え方:動き・感情に合わせる=ミラーリング+カリブレーション。
ほかの選択肢:1センタリングは自分自身の心を整える準備の技法/2リフレージングは相手の言葉を繰り返したり言い換えたりする言語的な技法/3レミニシングは思い出を語り合う回想的な技法。いずれも「動きや感情に合わせる」技法そのものではない。
なぜこれが正解か
正解は4と5。バリデーションには複数のコミュニケーション技法があり、そのうち相手の動作を鏡のように合わせる「ミラーリング」と、相手の感情の状態を観察し波長を合わせる「カリブレーション」の2つが、「動きや感情に合わせる」技法として該当する。
各選択肢の解説
- 1 センタリングは、ケア提供者自身が心を落ち着け、集中力を高めてから関わりを始めるための自己準備の技法であり、相手に合わせる技法ではない。
- 2 リフレージングは、相手が話した言葉のキーワードを繰り返したり、言い換えて返したりする言語的な傾聴技法である。
- 3 レミニシングは、過去の思い出について話を促し、共感的に関わる回想的な技法である。
覚え方・ひっかけ注意
バリデーションの主要技法は「センタリング(自己準備)」「リフレージング(言葉の反復)」「レミニシング(回想)」「アイコンタクト」「あいまいな言葉を使う」「ミラーリング(動作を合わせる)」「カリブレーション(感情の波長を合わせる)」など多岐にわたる。本問は「動きや感情に合わせる」という条件に該当する技法を複数選ぶ形式であり、条件に厳密に合致するものを選別する読解力が問われる。
理論的背景
バリデーションは、アメリカのソーシャルワーカーであるナオミ・フェイルが提唱した、認知症(特に見当識障害が進行した人)の人の尊厳を尊重し、その人の体験している現実を否定せず共感的に関わるコミュニケーション技法の総称である。具体的な技法として、センタリング(自己の心の準備)、オープンクエスチョンの活用、リフレージング(言葉の反復・言い換え)、極端な表現の活用、あいまいな表現の活用、レミニシング(回想の促進)、アイコンタクトの活用、タッチング(触れること)、音楽の活用、そしてミラーリング(相手の動作・表情を映し出すように合わせる)、カリブレーション(相手の感情表出に自分の感情表現を調整し合わせる)等が体系化されている。
試験での位置づけ
バリデーションの各技法の名称と内容の対応は認知症の理解領域の頻出テーマ。他の認知症ケア技法(回想法、リアリティ・オリエンテーション、ユマニチュード等)との違いも含め、体系的に整理しておくことが重要。特に複数選択形式の出題は、条件(本問の「動きや感情に合わせる」)に厳密に合致する選択肢を漏れなく拾う読解力が求められる。
選択肢の発展補足
ミラーリング・カリブレーションは、言葉によるコミュニケーションが困難になった認知症の人に対しても、非言語的なチャンネル(動作・表情・感情の状態)を通じて信頼関係を築く手段として重要視される。ユマニチュードの「見る・話す・触れる・立つ」という4つの柱とも共通する非言語的アプローチの考え方が背景にある。
上位資格・発展
バリデーションには、提唱者フェイルの流れをくむ機関による研修と段階的な認定の仕組みがあり、専門的なトレーニングを積んだ実践者がより高度な技法を用いる。介護福祉士としては、まず基本的な技法の名称と内容を理解し、日々のケアの中で意識的に取り入れる視点が重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題46です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

