介護福祉士

介護福祉士 第36回 問題55障害の理解

問題

介護福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年1月28日(日)実施・障害の理解

Dさん(36 歳,女性,療育手帳所持)は,一人暮らしをしながら地域の作業所に通っている。身の回りのことはほとんど自分でできるが,お金の計算,特に計画的にお金を使うのが苦手だった。そこで,社会福祉協議会の生活支援員と一緒に銀行へ行って,1 週間ごとにお金をおろして生活するようになった。小遣い帳に記録をするようにアドバイスを受けて,お金を計画的に使うことができるようになった。 次のうち,Dさんが活用した支援を実施する事業として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題55

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは3「日常生活自立支援事業」です。

Dさんは、社会福祉協議会の生活支援員と一緒に銀行へ行き、お金の管理を手伝ってもらっています。この、判断能力が十分でない人の日常的な金銭管理を支援する仕組みが「日常生活自立支援事業」です。

たとえるなら、お金の管理が苦手な人に、専門のサポート役が「一緒にやってみよう」と寄り添って手助けしてくれる仕組みです。

👉 覚え方:日常的な金銭管理の手助け=日常生活自立支援事業。

ほかの選択肢:1障害者相談支援事業は相談支援全般の事業/2自立生活援助事業は一人暮らしを始めた障害者への定期的な巡回訪問支援/4成年後見制度利用支援事業は後見制度の申立てにかかる費用等を助成する事業/5日常生活用具給付等事業は福祉用具等の給付事業。

なぜこれが正解か

正解は3。日常生活自立支援事業(旧・地域福祉権利擁護事業、第36回 問10とも関連)は、都道府県・指定都市社会福祉協議会が実施主体となり、判断能力が十分でない人(知的障害・精神障害・認知症等)が地域で自立した生活を送れるよう、福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理、書類等の預かりサービスを提供する事業である。Dさんが生活支援員と一緒に銀行へ行き、計画的な金銭管理を支援してもらう取り組みは、まさにこの事業の典型例である。

各選択肢の解説

  • 1 障害者相談支援事業は、障害福祉サービスの利用に関する相談・情報提供・連絡調整等を幅広く担う事業であり、日常的な金銭管理という個別具体的な支援とは性格が異なる。
  • 2 自立生活援助事業は、施設や病院から一人暮らしを始めた障害者等を対象に、定期的な巡回訪問や随時対応により、生活上の課題を把握・支援する障害福祉サービスであり、金銭管理支援を主目的とするものではない。
  • 4 成年後見制度利用支援事業は、成年後見制度の利用にかかる申立て費用や後見人への報酬の助成を行う事業であり、日常的な金銭管理そのものを行う仕組みではない。
  • 5 日常生活用具給付等事業は、障害者の日常生活を支援するための用具(特殊寝台、入浴補助用具等)を給付する事業であり、金銭管理支援とは異なる。

覚え方・ひっかけ注意

「実施主体は社会福祉協議会」「対象は判断能力が不十分な人」「内容は福祉サービス利用援助・日常的金銭管理・書類等の預かり」という日常生活自立支援事業の3要素を正確に押さえ、成年後見制度(法的な権限を伴う、家庭裁判所が関与)との違いを明確に区別する。

理論的背景

日常生活自立支援事業は、2000年の社会福祉法施行(社会福祉基礎構造改革、第36回 問10)に伴い、当初「地域福祉権利擁護事業」として創設され、後に現在の名称に変更された。成年後見制度と比較すると、①手続きが簡便(家庭裁判所の審判を経ない契約に基づく利用)、②対象とする支援の範囲が限定的(日常的な金銭管理・書類預かり等、財産全体の包括的な管理は対象外)という特徴があり、成年後見制度ほど重度ではないが、日常的な金銭管理に不安がある人にとって利用しやすい制度として位置づけられる。判断能力の程度に応じて、日常生活自立支援事業と成年後見制度のどちらが適しているか、あるいは両制度を組み合わせて利用するかが検討される。

試験での位置づけ

権利擁護に関する制度(日常生活自立支援事業、成年後見制度、障害者虐待防止法、障害者差別解消法)は障害の理解領域・社会の理解領域を横断する頻出テーマ。それぞれの制度の「対象」「実施主体」「手続きの重さ」を軸に比較整理しておくことが得点力向上に直結する。

選択肢の発展補足

日常生活自立支援事業の利用には、本人との契約締結能力(契約の内容を理解し判断する能力)が前提となるため、判断能力の低下がより進んだ場合は、成年後見制度への移行が検討される。両制度は連続的に利用されることも多く、社会福祉協議会と成年後見制度の関係機関(家庭裁判所、権利擁護センター等)との連携が重要となる。

上位資格・発展

社会福祉士試験では、日常生活自立支援事業の専門員・生活支援員の役割分担(専門員が支援計画を策定し、生活支援員が実際の訪問支援を行う)や、契約締結審査会(本人の契約締結能力を審査する仕組み)といった、より実務的な制度の詳細が問われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題55。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題55です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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