問題
レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)にみられる歩行障害として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題42
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは2「最初の一歩が踏み出しにくく,小刻みに歩く」です。
レビー小体型認知症では、パーキンソン病と似た症状(パーキンソニズム)がみられることが多く、歩き始めの一歩が出にくく、その後は小さな歩幅でちょこちょこと歩く特徴的な歩き方(小刻み歩行)がみられます。
たとえるなら、足が地面に張り付いたように最初の一歩がなかなか出ず、そのあとは小走りのような細かい歩幅で歩くイメージです。
👉 覚え方:レビー小体型認知症の歩行=すくみ足・小刻み歩行(パーキンソニズム)。
ほかの選択肢:1間欠性跛行(脊柱管狭窄症等でみられる歩行パターン)/3失調性歩行(小脳障害等でみられる、酔っぱらったような歩き方)/4痙性歩行(脳血管障害等の麻痺でみられる、つま先を引きずる歩き方)/5動揺性歩行(筋疾患等でみられる、骨盤が傾く歩き方)は、いずれも別の病態でみられる歩行障害。
なぜこれが正解か
正解は2。レビー小体型認知症は、大脳皮質だけでなく脳幹(黒質)にもレビー小体が蓄積することで、パーキンソン病に類似した運動症状(パーキンソニズム)を呈しやすく、歩行開始時の一歩が踏み出しにくい「すくみ足」と、その後の小刻みな歩行(小刻み歩行)が特徴的な歩行障害として現れる。
各選択肢の解説
- 1 しばらく歩くと痛みで休みながら歩く間欠性跛行は、腰部脊柱管狭窄症や閉塞性動脈硬化症でみられる歩行パターンであり、レビー小体型認知症の特徴ではない。
- 3 酔っぱらったようにふらつく失調性歩行は、小脳の障害(脊髄小脳変性症等)でみられる歩行パターンである。
- 4 下肢を伸展させつま先を引きずる歩行は、脳血管障害等による片麻痺(痙性片麻痺)でみられる歩行パターン(ぶん回し歩行)である。
- 5 骨盤が傾き腰を左右に振って歩く動揺性歩行(トレンデレンブルグ歩行様)は、筋ジストロフィー等の筋疾患や股関節周囲筋の筋力低下でみられる歩行パターンである。
覚え方・ひっかけ注意
様々な歩行パターン(間欠性跛行・小刻み歩行・失調性歩行・痙性歩行・動揺性歩行)とその原因疾患をセットで整理しておくと、認知症の理解領域だけでなく、こころとからだのしくみ領域・障害の理解領域の関連問題にも幅広く対応できる。
理論的背景
レビー小体型認知症は、認知機能の変動、繰り返す具体的な幻視、レム睡眠行動障害、パーキンソニズム(本問の歩行障害を含む)を中核症状とする認知症の一類型で、アルツハイマー型認知症・血管性認知症と並ぶ三大認知症の一つに数えられる。パーキンソニズムは、大脳基底核(黒質)におけるドパミン神経の変性により、無動・寡動、筋強剛(固縮)、静止時振戦、姿勢反射障害(バランスを崩しやすい)とともに、すくみ足・小刻み歩行という特徴的な歩行障害を引き起こす。抗精神病薬に対する過敏性(少量でも重篤な副作用が出やすい)もレビー小体型認知症の重要な特徴であり、薬物療法には特別な配慮が必要とされる。
試験での位置づけ
レビー小体型認知症の中核症状(幻視、認知機能の変動、レム睡眠行動障害、パーキンソニズム)は認知症の理解領域の最頻出テーマ。第38回 問85(レビー小体型認知症の自律神経症状)とあわせて、レビー小体型認知症の全体像を体系的に理解しておくことが重要。
選択肢の発展補足
パーキンソニズムによる歩行障害は転倒リスクを著しく高めるため、歩行介助・住環境の整備(段差の解消、手すりの設置等)が重要な生活支援となる。すくみ足のある人には、床に一定間隔の目印(テープ等)を置くと歩き出しやすくなる、といった具体的な介助の工夫も実践されている。
上位資格・発展
神経内科学の分野では、パーキンソン病とパーキンソン病を伴う認知症(PDD)、レビー小体型認知症の鑑別(運動症状と認知症症状の出現順序による区別)がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、歩行障害の特徴から疾患の可能性を推測し、転倒予防の生活支援に活かす視点が実践的に重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題42です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

