問題
認知症(dementia)の人にみられる,せん妄に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題41
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「体調の変化が誘因になる」です。
せん妄は、脱水や発熱、感染症などの体調の変化がきっかけとなって、急に頭が混乱した状態になることが多いという特徴があります。
たとえるなら、体調を崩したことがきっかけで、一時的に頭がボーッとしたり混乱したりしてしまうイメージです。
👉 覚え方:せん妄=体調変化(脱水・発熱・感染等)が引き金になりやすい。
ほかの選択肢:1ゆっくりではなく急速に発症する/2意識は清明ではなく混濁・変動する/3注意機能は保たれず障害される/5日中ではなく夜間に多くみられる(夜間せん妄)。
なぜこれが正解か
正解は4。せん妄は、脱水、発熱、感染症、薬剤の影響、環境の変化(入院・入所等)といった身体的・環境的な要因(誘因)が引き金となって急激に生じる一過性の意識障害であり、体調の変化がその代表的な誘因となる。
各選択肢の解説
- 1 せん妄は数時間から数日の単位で急速に発症する点が特徴であり、「ゆっくりと発症する」という記述は誤り(緩徐に進行するのは認知症の記憶障害等)。
- 2 せん妄では意識レベルが変動し、意識混濁(ぼんやりする状態)を伴うため、「意識は清明である」という記述は誤り。
- 3 せん妄では注意力・集中力の障害が中核症状の一つであり、「注意機能は保たれる」という記述は誤り。
- 5 せん妄は特に夜間(日没後)に悪化しやすい傾向(夜間せん妄)があり、「日中に多くみられる」という記述は逆である。
覚え方・ひっかけ注意
せん妄の特徴は「急性発症」「意識の混濁・変動」「注意力の障害」「夜間に悪化しやすい」「身体的な誘因(脱水・感染・薬剤等)がある」の5点セットで覚えておくと、認知症との鑑別問題全般に対応できる。
理論的背景
せん妄は、身体的疾患(感染症、脱水、電解質異常、低酸素血症等)、薬剤(睡眠薬、抗コリン薬等)、環境変化(入院・入所、手術、身体拘束等)が誘因となって生じる急性の意識障害で、注意力・認知機能の障害、意識レベルの変動(特に夕方から夜間にかけて悪化する「夕暮れ症候群」に似た増悪パターン)を特徴とする。認知症の人はせん妄を発症しやすい素因(脆弱性)を持つとされ、せん妄と認知症が合併すると症状の評価が難しくなるため、「体調の変化などの誘因を特定し、除去・治療する」ことがせん妄対応の基本原則となる(第37回 問41の正答にも直結する)。
試験での位置づけ
せん妄と認知症の鑑別(発症様式:急性か緩徐か、意識レベル:変動か清明か、経過:可逆的か進行性か)は認知症の理解領域の最頻出テーマの一つ。第37回 問41(せん妄の関与因子の特定)とあわせて、せん妄の全体像を体系的に理解しておくことが得点力向上に直結する。
選択肢の発展補足
せん妄の予防・対応には、誘因となる身体状態(脱水・便秘・疼痛・睡眠不足等)の是正、環境調整(時計・カレンダーの設置、家族の面会促進等による見当識の補助)、睡眠覚醒リズムの調整が重要とされる。介護福祉職は、普段と異なる混乱状態に気づいた際、まず身体的な変化(発熱、脱水徴候等)の有無を確認し、看護職員へ速やかに報告する視点が求められる。
上位資格・発展
老年医学・精神医学の分野では、せん妄の評価ツール(CAM:Confusion Assessment Method等)や、術後せん妄・ICUせん妄といった特定の医療場面でのせん妄対策がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、せん妄が「治療可能な一過性の状態」であることを理解し、認知症の症状と安易に混同しない視点を持つことが重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題41です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

