介護福祉士

介護福祉士 第36回 問題69介護の基本

問題

介護福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年1月28日(日)実施・介護の基本

Bさん(61 歳,男性,要介護3 )は,脳梗塞(cerebral infarction)による左片麻痺がある。週2 回訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し,妻(58 歳)と二人暮らしである。自宅での入浴が好きで,妻の介助を受けながら,毎日入浴している。サービス提供責任者に,Bさんから,「浴槽から立ち上がるのがつらくなってきた。何かいい方法はないですか」と相談があった。 Bさんへのサービス提供責任者の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題69

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは4「入浴補助用具で本人の力を生かせるように,特定福祉用具販売の利用を勧める」です。

Bさんは「浴槽から立ち上がるのがつらい」と話しています。手すりや浴槽台などの入浴補助用具を使えば、本人の残っている力を活かしながら、安全に立ち上がりやすくなります。福祉用具の購入費用は介護保険の「特定福祉用具販売」で補助を受けられます。

たとえるなら、ちょっとした道具の力を借りることで、これまで通り自分の力で入浴を続けられるようにするイメージです。

👉 覚え方:入浴時の立ち上がりの困難=入浴補助用具(特定福祉用具販売)で解決。

ほかの選択肢:1自立生活援助は障害福祉サービスで介護保険とは別制度/2住宅改修(浴室を広くする改築)は選択肢としてあり得るが、立ち上がりの困難への対応としてはまず入浴補助用具の方が手軽で直接的/3行動援護は障害福祉サービスで身体障害の入浴支援とは別の制度/5デイサービスへの変更は「自宅での入浴を続けたい」というBさんの希望に沿わない。

なぜこれが正解か

正解は4。「浴槽から立ち上がるのがつらい」というBさんの訴えに対しては、浴槽用手すりや浴槽内いす等の入浴補助用具を活用し、本人の残存機能を生かしながら安全に立ち上がれるようにする対応が適切であり、これらの用具は介護保険の特定福祉用具販売(購入費の助成)の対象となる。

各選択肢の解説

  • 1 自立生活援助は障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスであり、介護保険の要介護3であるBさんの状況(介護保険サービス優先の原則)には制度上該当しない。
  • 2 浴室を広くする住宅改修も選択肢の一つではあるが、費用や工事期間を要する大掛かりな対応であり、まずは入浴補助用具という手軽で直接的な対応を優先的に検討するのが一般的。
  • 3 行動援護は知的障害・精神障害により行動上の著しい困難がある人を対象とする障害福祉サービスであり、身体障害による入浴の困難とは対象が異なる。
  • 5 通所介護(デイサービス)の利用を勧めることは、「自宅での入浴が好きで毎日続けたい」というBさんの生活の楽しみ・希望に反する提案であり、在宅での入浴継続を支える方向性とは異なる。

覚え方・ひっかけ注意

「自宅での生活・習慣を継続したい」という本人の希望が示されている事例では、その希望を叶える方向の選択肢(本問では入浴補助用具の活用)を選ぶのが定石。施設・通所サービスへの変更を勧める選択肢は、本人の希望を汲み取れていない誤答になりやすい。

理論的背景

介護保険の福祉用具に関する給付は、貸与(レンタル)が原則の「福祉用具貸与」と、入浴・排泄関連用具等の貸与になじまない用具を対象とする「特定福祉用具販売」(購入費の9〜7割相当を保険給付、年間10万円が上限)に大別される。入浴補助用具(入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴台、すべり止めマット等)は、直接肌に触れ再利用に心理的抵抗があること等の理由から、特定福祉用具販売の対象とされている。Bさんのように片麻痺があっても、適切な福祉用具を活用することで、本人の残存能力を最大限生かしながら、住み慣れた自宅での生活習慣(毎日の入浴)を継続することが可能になる点が、福祉用具活用の意義である。

試験での位置づけ

福祉用具貸与と特定福祉用具販売の違い(対象品目、給付方式)は、社会の理解領域・生活支援技術領域を横断する頻出テーマ。本問のような「本人の希望を叶えつつ、安全性も確保する」事例問題では、まず本人の生活の継続を支える視点(施設・サービス変更ではなく、環境・道具の工夫)を優先する読み方を身につけることが重要。

選択肢の発展補足

福祉用具の選定にあたっては、福祉用具専門相談員(第38回 問9)による適切なアセスメント(身体状況、住環境、利用者の意向)に基づく選定が重要であり、サービス提供責任者は必要に応じて福祉用具専門相談員や理学療法士等との連携を図ることが望ましい。

上位資格・発展

福祉用具専門相談員の実務では、入浴補助用具の具体的な選定基準(浴槽の形状、本人の可動域・筋力に応じた高さ調整等)がより専門的に扱われる。介護支援専門員(ケアマネジャー)は、こうした福祉用具の導入をケアプランに位置づけ、多職種と連携した総合的な支援を調整する役割を担う。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題69。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題69です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。