介護福祉士

介護福祉士 第36回 問題71介護の基本

問題

介護福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年1月28日(日)実施・介護の基本

3 階建て介護老人福祉施設がある住宅地に,下記の図記号に関連した警戒レベル3 が発令された。介護福祉職がとるべき行動として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

問題71の図記号(黒い正方形の中に白い波線が2本)/出典: 第36回介護福祉士国家試験 問題71・社会福祉振興・試験センター

図の出典:第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)問題71(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター公表の問題PDFから切り出し・改変なし)

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題71

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは3「垂直避難誘導をする」です。

図は、四角い枠の中に水と2本の波が描かれた図記号で、「洪水(浸水)」を表しています。つまり、この施設のある住宅地では、川があふれるなどして水が来るおそれがあり、警戒レベル3(高齢者等避難)が出たということです。警戒レベル3は、避難に時間がかかる高齢者や障害のある人が避難を始める合図です。水が来るおそれがあるときは、建物の上の階へ移る「垂直避難」で、利用者を水の届かない高さへ早めに移すのが適切です。

たとえるなら、床に水がこぼれてくる前に、大事なものを棚の上に上げておくイメージです。

👉 覚え方:波の図記号=洪水 → 警戒レベル3で「上の階へ」。

ほかの選択肢:1 ドアを開けておくのは地震で扉がゆがむのに備える対策で、洪水では水が入りやすくなる/2 初期消火は火災の対応/4 家族への連絡は利用者の安全を確保してから/5 物の固定は地震への備え。

なぜこれが正解か

正解は3。図は、枠の下半分が水で満たされ、波線が描かれた「洪水」を表す図記号である。洪水に関連して発令された警戒レベル3は「高齢者等避難」にあたり、避難に時間がかかる高齢者・障害者等とその支援者が避難を始める段階とされる。3階建ての介護老人福祉施設で浸水のおそれがあるとき、屋外へ移動する水平避難が間に合わない、あるいは移動中のほうが危険な場合は、浸水しない上の階へ利用者を移す垂直避難を早めに誘導するのが適切である。

各選択肢の解説

  • 1 玄関のドアを開けておくのは、地震の揺れで扉の枠がゆがみ、出入口が開かなくなるのを防ぐための対応である。洪水のおそれがあるときに開けておくと、浸水を招きかねない。
  • 2 消火器による初期消火は火災への対応であり、洪水の図記号とは結びつかない。
  • 4 家族への安否連絡は必要だが、警戒レベル3の段階で介護福祉職がまずとるべき行動は利用者の避難(安全の確保)である。連絡は避難の後に行う。
  • 5 転倒しそうなものの固定は、地震の揺れに対する平時の備えであり、洪水への行動ではない。

覚え方・ひっかけ注意

図記号で「何の災害か」を見分け、災害の種類に合わない行動(火災=消火、地震=固定・ドアの開放)を外す。洪水+警戒レベル3=高齢者等避難=施設では上の階への垂直避難の誘導、とつなげて覚える。

図記号の読み取り

図は、正方形の枠の下半分が水で満たされ、2本の波線が描かれた図記号で、「洪水・内水氾濫」を表す災害種別の図記号である。この系列の図記号は、避難場所や避難所の案内標識に「どの災害に対応した場所か」を示すために使われ、ほかに津波や土砂災害などを表すものがある。本問は、まず図から災害の種類(洪水)を読み取り、それに合う行動を選ばせる構成になっている。

3が正しい理由

警戒レベルは、平成30年7月豪雨(2018年)の教訓から、避難情報と住民がとるべき行動を5段階で結びつけて伝えるために導入され、2019年から運用された。2021年の災害対策基本法の改正で避難勧告が廃止され、現在はレベル3=高齢者等避難、レベル4=避難指示、レベル5=緊急安全確保となっている。レベル3は「避難に時間を要する人とその支援者は危険な場所から避難する」段階で、介護老人福祉施設の利用者はまさにその対象である。浸水が想定される地域で、屋外の移動にかえって危険がある場合や、立ち退き避難の時間が足りない場合は、建物の上の階へ移る垂直避難が選択肢になる。3階建てであれば、想定される浸水の深さを踏まえ、利用者を上の階へ早めに誘導する。

誤りの選択肢の論点

  • 1 ドアを開けておくのは、地震で扉がゆがんで閉じ込められるのを防ぐ対策である。洪水では浸水の入口になる。
  • 2 初期消火は火災時の行動で、災害の種類が合わない。
  • 4 安否連絡は必要だが優先順位が違う。避難誘導を終えてから行う。
  • 5 家具などの固定は地震への事前の備えで、警戒レベル発令後の行動ではない。

施設の備え(関連論点)

浸水想定区域や土砂災害警戒区域の中にあり、市町村の地域防災計画に名称と所在地が定められた要配慮者利用施設は、水防法・土砂災害防止法により避難確保計画の作成と避難訓練の実施が義務づけられている。計画には、どの情報(警戒レベル3など)で誰が何をするか、垂直避難に切り替える条件、職員の役割分担を定めておく。介護サービス事業所には業務継続計画(BCP)の策定も求められており(第37回 問72)、平時の訓練で「レベル3で動き出す」ことを職員全員が身につけておくことが、実際の避難の速さを左右する。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題71です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。