介護福祉士

介護福祉士 第36回 問題77コミュニケーション技術

問題

介護福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年1月28日(日)実施・コミュニケーション技術

Fさん(70 歳,女性)は,最近,抑うつ状態(depressive state)にあり,ベッドに寝ていることが多く,「もう死んでしまいたい」とつぶやいていた。 Fさんの発言に対する,介護福祉職の言葉かけとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題77

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは2「『とてもつらいのですね』」です。

「死んでしまいたい」というFさんの言葉の奥には、深いつらさが隠れています。その気持ちをそのまま受け止め、共感を示す言葉かけが、まず必要な対応です。

たとえるなら、つらい気持ちを否定せず「そうか、つらいんだね」と、まず気持ちに寄り添うイメージです。

👉 覚え方:つらい気持ちの表出には、まず共感的に受け止める。

ほかの選択肢:1「落ちこんだらだめですよ」は気持ちを否定する発言で不適切/3「どうしてそんなに寝てばかりいるのですか」は責めるような言い方で不適切/4「食堂へおしゃべりに行きましょう」は気持ちを聞かずに行動を促す性急な対応/5「元気を出して,頑張ってください」は安易な激励で、抑うつ状態の人にはかえって負担になりうる。

なぜこれが正解か

正解は2。抑うつ状態にあり「もう死んでしまいたい」という重い言葉を発したFさんに対しては、まずその言葉の背景にある深いつらさをそのまま受け止め、「とてもつらいのですね」と共感的に応答することが、最初の対応として最も適切である。

各選択肢の解説

  • 1 「落ちこんだらだめですよ」という発言は、Fさんの気持ちを否定し、感情の表出を封じてしまう不適切な対応である。
  • 3 「どうしてそんなに寝てばかりいるのですか」という発言は、Fさんを責めるようなニュアンスを含み、抑うつ状態の人にとって精神的な負担を増す不適切な対応である。
  • 4 「食堂へおしゃべりに行きましょう」という誘いは、Fさんのつらい気持ちを聞かないまま行動を促す性急な対応であり、本人の心情に寄り添っていない。
  • 5 「元気を出して,頑張ってください」という励ましは、一見前向きに見えるが、抑うつ状態にある人に対しては「頑張れない自分」をさらに責めさせてしまうリスクがあり、安易な激励は避けるべきとされる。

覚え方・ひっかけ注意

「死にたい」といった重い発言への対応では、否定・叱責・安易な励まし・性急な行動提案は全て誤答になりやすい。「まず気持ちをそのまま受け止め、共感的に応答する」という傾聴・受容の姿勢が一貫して正解になる。

理論的背景

「死んでしまいたい」という発言(希死念慮の表出)は、うつ病等の精神的な不調のサインとして重要視されるべき言葉であり、こうした発言に対して安易な励ましや説教で応じることは、本人がさらに孤立感を深め、症状を悪化させるリスクがあるとされる。傾聴・共感を基本としたコミュニケーション(来談者中心療法の考え方)により、本人が「自分の苦しみを分かってもらえた」と感じられることが、心理的な安定への第一歩となる。同時に、希死念慮の表出は自殺リスクの評価が必要なサインでもあり、介護福祉職は一人で抱え込まず、速やかに医師・看護師・精神保健福祉士等の専門職に情報を共有し、多職種で対応を検討することが求められる。

試験での位置づけ

うつ状態にある利用者への言葉かけは、コミュニケーション技術領域・こころとからだのしくみ領域を横断する頻出テーマ。「安易な励ましは避ける」という原則は、高齢者のうつ病・抑うつ状態に関する出題全般に共通する重要な視点であり、繰り返し問われる。

選択肢の発展補足

高齢者のうつ病は、若年者と異なり「気分の落ち込み」よりも、身体症状(不眠、食欲不振、倦怠感)や意欲低下が前面に出やすく、認知症との鑑別(仮性認知症)が必要な場合もある。介護福祉職の日常的な観察(食欲、睡眠、活動性の変化)が、うつ病の早期発見につながる重要な役割を果たす。

上位資格・発展

精神科医療・老年精神医学の分野では、希死念慮のリスク評価(具体的な計画の有無等)や、高齢者のうつ病の診断・治療(薬物療法、精神療法)がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、希死念慮の兆候に気づいた際、速やかに専門職へ報告・連携する体制の重要性を理解しておく必要がある。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」問題77。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回介護福祉士国家試験(令和5年度)」の問題77です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。