問題
Bさん(42 歳,女性,障害支援区分3 )は,知的障害があり,母親と二人暮らしである。日中は生活介護事業所に通っている。日常生活動作の一部に見守りが必要である。個別支援計画の短期目標を,「見守りのもと,トイレで排泄ができる」としている。 しかし,最近,排泄のときに下着やズボンを汚してしまい,それをほかの利用者にからかわれ,しばらく一人でいる様子があったと生活支援員から申し送りがあった。 ある日,事業所長が話しかけると,Bさんは,「トイレで失敗したら恥ずかしい」と元気なく話した。母親からも電話で,「これからは紙おむつを使うように勧めているのだけど,使いたくないとBは話している」とサービス管理責任者に連絡があった。 次のうち,Bさんがしばらく一人でいた様子を理解するために必要な情報として,最も優先すべきものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題112
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは4「ほかの利用者との関係」です。
Bさんが一人でいたのは、排泄の失敗をほかの利用者にからかわれたことがきっかけでした。この「しばらく一人でいた」という様子を理解するには、まずそのきっかけとなった、ほかの利用者との関係(からかわれた経緯やその後の関わり)を知ることが最優先です。
たとえるなら、つらい出来事の直接の原因になった相手との関係を、まず確認することが理解の第一歩ということです。
👉 覚え方:一人でいた行動の理解=直接のきっかけとなった相手との関係を最優先で見る。
ほかの選択肢:1サービス管理責任者との関係は今回の直接的なきっかけとは異なる/2生活支援員との関係も直接のきっかけではない(申し送りをした立場)/3事業所長との関係も直接のきっかけではない/5母親との関係は別の問題(紙おむつをめぐる意向の相違)に関わる情報で、今回の「一人でいた」行動の直接の理解には別の情報がより優先される。
なぜこれが正解か
正解は4。Bさんが排泄の失敗をきっかけに「ほかの利用者にからかわれ」、その後しばらく一人でいたという経過を踏まえると、この行動を理解するために最も優先すべき情報は、からかいという出来事の直接の当事者である「ほかの利用者との関係」である。
各選択肢の解説
- 1 サービス管理責任者との関係は、Bさんの支援計画全体に関わる重要な情報ではあるが、今回の「一人でいた」という行動の直接のきっかけを理解する情報としては優先度が低い。
- 2 生活支援員との関係は、今回の出来事について申し送りを行った立場ではあるが、行動の直接のきっかけ(からかい)そのものを説明する情報ではない。
- 3 事業所長との関係も、直接のきっかけとなった出来事とは異なる情報である。
- 5 母親との関係は、紙おむつの使用をめぐる意向の相違という別の重要な課題に関わる情報であり、今回の「一人でいた」という行動の直接的な理解のためにはまず、からかいの当事者である他の利用者との関係を優先すべきである。
覚え方・ひっかけ注意
事例文の中で、利用者の行動(一人でいる、大声を出す等)の直接のきっかけとなった出来事を特定し、その出来事に最も関連する情報(今回は「からかった他の利用者との関係」)を優先して選ぶという読解の型を、第36回 問111(Bさんが大声を出した理由)とも共通する視点として身につけておく。
理論的背景
本事例のBさんは、知的障害があり、排泄の失敗という本人にとって恥ずかしく傷つきやすい出来事を、他の利用者にからかわれるという二次的な傷つき(いじめに近い体験)を経験している。「トイレで失敗したら恥ずかしい」という本人の発言からも、この出来事がBさんの自尊心・心理状態に大きな影響を与えていることがうかがえる。行動(しばらく一人でいる)の背景を理解するためには、まずその行動を引き起こした直接の出来事(からかい)の詳細、すなわち他の利用者との関係性(誰が、どのように、どの程度からかったのか、日常的な関係性はどうか等)を把握することが、適切な支援(第37回 問113)を検討する上での出発点となる。
試験での位置づけ
利用者の行動の背景を理解するために必要な情報を選ぶ出題は、介護過程領域の頻出パターン。第36回 問109・36-111(Aさん・Bさんの行動解釈)と同様、事例文中の「直接のきっかけとなった出来事」に着目し、それに最も関連する情報を優先して選ぶ読解力が問われる。
選択肢の発展補足
本事例では、Bさんの排泄の失敗という課題への対応(短期目標の見直し、第37回 問113)と並行して、他の利用者からのからかいという環境的な要因への対応(事業所全体での障害理解の促進、いじめ的な言動への対応)も、重要な支援課題として位置づけられる。
上位資格・発展
障害者福祉の実践現場では、こうした利用者間のトラブル(からかい、いじめ)への対応として、事業所全体での人権教育・相互理解を促す取り組みや、個別の心理的支援(本人のケアと同時に、からかった側への指導)が総合的に検討される。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題112です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

