介護福祉士

介護福祉士 第37回 問題116総合問題

問題

介護福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年1月26日(日)実施・総合問題

Aさん(70 歳,男性)は,妻と二人で暮らしている。旅行や釣りが趣味で,会社員として勤務していたころは,活動的な生活を送っていた。66 歳のときにパーキンソン病(Parkinson disease)と診断されたが,内服治療が開始され,症状はあまり気にならなかった。1 年前から顔の表情が乏しくなり,歩行開始時に,はじめの一歩が出にくくなった。3 か月前からは,歩き始めると方向転換が難しく,急に止まることができないことがある。 Aさんは,今後の生活について相談するために,地域包括支援センターに行った。 センターで対応してくれたB主任介護支援専門員は,介護福祉士としての実務経験が豊富だった。Aさんは信頼して,気になっていたことをすべて話すことができた。Aさんは,要介護認定を申請することを勧められ,後日,市役所に行き,要介護認定の申請を行った。 最近,Aさんは急に体の動きが悪くなる時間帯があり,不安を感じた。そこでAさんは,週に2 回利用している訪問介護員(ホームヘルパー)に相談した。相談を受けた訪問介護員(ホームヘルパー)はAさんに,日々の症状の変化とその時間,さらにもう一点をメモして,医師に伝えるようにと助言した。 日々の症状の変化とその時間に加えて,Aさんが医師に伝える内容として,最も優先度の高いものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題116

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは1「服薬の時間」です。

パーキンソン病の薬は、効いている時間と効き目が薄れる時間で、体の動きやすさが大きく変わることがあります。症状の変化があった時間と一緒に、薬をいつ飲んだかを記録しておくことで、医師が「薬の効き目が切れてきているタイミングかどうか」を判断しやすくなります。

たとえるなら、体調の波と薬を飲んだタイミングを重ねて記録することで、「薬の効果の波」が見えてくるようにするイメージです。

👉 覚え方:パーキンソン病の症状変動=服薬の時間とあわせて記録する。

ほかの選択肢:2起床の時間・3食事の時間・4排便の時間・5入浴の時間は、いずれも生活リズムに関する情報ではあるが、今回の「急に体の動きが悪くなる」という症状変動の原因を医師が判断する上では、服薬時間との関連を確認することが最も優先度が高い。

なぜこれが正解か

正解は1。パーキンソン病の治療薬(レボドパ製剤等)の効果は、服薬後の時間経過とともに変動することがあり、症状が急に悪化する時間帯と服薬のタイミングを照らし合わせることで、医師が薬の効果の持続時間や次回の調整(増量、服薬回数の変更等)を検討する重要な手がかりとなるため、症状変化の時間と合わせて服薬時間を記録し医師に伝えることが最も優先度が高い。

各選択肢の解説

  • 2 起床の時間は生活リズムを把握する上で一定の意味を持つが、今回の「急な体の動きの悪化」という症状の直接的な原因を分析する上では、服薬時間との関連の方がより重要な情報である。
  • 3 食事の時間も生活リズムの一部だが、パーキンソン病の症状変動を医学的に評価する上では、服薬時間の情報がより優先される。
  • 4 排便の時間は、パーキンソン病に伴う便秘等の消化器症状の評価には関連するが、今回の運動症状の変動の分析には直接関係しない。
  • 5 入浴の時間も、症状変動の直接的な原因分析としては、服薬時間ほどの優先度はない。

覚え方・ひっかけ注意

パーキンソン病の症状の日内変動(ウェアリングオフ現象:薬の効果が次の服薬前に切れてしまう現象、オン・オフ現象:予測できないタイミングで症状が急激に変動する現象)を理解し、こうした変動を医師が正確に評価するためには、服薬時間との関連を記録することが最も重要な情報であるという臨床的な視点を押さえておく。

理論的背景

パーキンソン病の薬物療法(主にレボドパ製剤)は、治療期間が長くなるにつれて、薬の効果の持続時間が短くなり、次の服薬前に症状が悪化する「ウェアリングオフ現象」や、服薬時間とは無関係に予測できないタイミングで症状が急激に変動する「オン・オフ現象」が生じることがある。これらの症状変動を正確に把握し、薬の増量・服薬回数の調整・薬剤の変更(他の作用機序の薬剤の追加等)といった治療方針の見直しを行うためには、患者本人や介護者による「いつ症状が悪化したか」「その時、最後の服薬からどれくらい時間が経過していたか」という詳細な記録(症状日誌)が、医師の診断・治療方針の決定において極めて重要な情報となる。訪問介護員がこうした記録の重要性に気づき、適切な助言を行うことは、医療と介護の連携(第37回 問71のチームアプローチ)の実践例として理解できる。

試験での位置づけ

パーキンソン病の症状変動と服薬管理の関連は、障害の理解領域・医療的ケア領域・総合問題を横断する応用的なテーマ。第37回 問114(ホーエン・ヤール重症度分類)とセットで、パーキンソン病の症状の進行・変動の全体像を体系的に理解しておくことが、総合問題での的確な判断につながる。

選択肢の発展補足

症状日誌の記録は、訪問介護員だけでなく、家族や本人自身が日常的に行うことも推奨され、通院時に医師へ提示することで、より的確な薬物療法の調整が可能になる。

上位資格・発展

神経内科学の分野では、ウェアリングオフ現象・オン・オフ現象への対応として、レボドパの服薬回数の増加、COMT阻害薬・MAO-B阻害薬の併用、デバイス補助療法(DBS:脳深部刺激療法等)がより専門的に扱われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題116。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題116です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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