問題
次の記述のうち,利用者と家族の意向が異なるとき,家族とのコミュニケーションにおいて介護福祉職が留意すべき点として,適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題75
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは3「家族と話す機会を別に設ける」です。
利用者本人と家族の考えが違うときは、家族だけとじっくり話せる時間を別に用意することで、家族が本音を話しやすくなり、それぞれの思いを丁寧に理解することができます。
たとえるなら、本人がいる場では言いにくいことも、家族だけの場だからこそ話せる、という時間を作ってあげるイメージです。
👉 覚え方:意向の食い違い=家族と話す時間を別途設けて丁寧に聴く。
ほかの選択肢:1家族に支援方針を決めてもらうのは家族に決定を委ねすぎる(本人の意向も重視すべき)/2家族を通して利用者の意向を聴き取るのは間接的で正確に伝わらない可能性がある(本人から直接聴くのが基本)/4カウンセリングを行うことを意識するのは介護福祉職の専門範囲を超える対応/5家族を説得することは一方的で対等な関係を損なう。
なぜこれが正解か
正解は3。利用者本人と家族の意向が異なる場面では、本人がいる場では本音を話しにくい家族の思いを丁寧に聴き取るため、家族と話す機会を別に設けることが、双方の意向を尊重しながら調整を図るための適切な留意点となる。
各選択肢の解説
- 1 支援方針の決定を家族に一任することは、本人の意思決定を軽視することになりかねず、あくまで本人の意向を中心に据えつつ、家族の意向も調整する姿勢が求められる。
- 2 利用者の意向を家族を通して間接的に聴き取ることは、家族のフィルターがかかった情報になりうるため、本人から直接意向を確認することが基本であり、この選択肢はその原則に反する。
- 4 家族に対してカウンセリングを行うことを意識するのは、心理療法的な専門性を要する行為であり、介護福祉職の業務範囲・専門性を超える対応である。
- 5 家族を説得しようとする姿勢は、家族の思いを一方的に否定し、自分たちの方針に従わせようとする対応であり、対等な協働関係(第38回 問31)を損なう。
覚え方・ひっかけ注意
利用者と家族の意向が対立する場面での対応原則は「本人の意向を中心に据えつつ、家族の思いにも個別に丁寧に耳を傾ける」こと。家族への一任、間接的な情報収集、専門外の介入、一方的な説得は、いずれも誤答になりやすいパターン。
理論的背景
利用者本人と家族の意向が異なる状況(例:本人は在宅生活の継続を希望するが、家族は施設入所を望む等)は、介護の現場で頻繁に生じる課題である。こうした場面では、①本人の意向を直接、丁寧に確認する、②家族の意向・背景にある事情(介護負担、不安、経済的事情等)を、本人のいない場で個別に聴き取る、③双方の思いを踏まえ、専門職を交えた話し合いの場(家族会議、カンファレンス)を設定し、合意形成を図る、という段階的なプロセスが重要とされる。本人がいる場で家族の本音(例えば介護の限界を感じていること等)を話すことは、家族にとって心理的なハードルが高く、本人を傷つけるおそれもあるため、家族だけの時間を確保することには重要な意味がある。
試験での位置づけ
利用者と家族の意向対立への対応は、コミュニケーション技術領域・介護過程領域を横断する重要テーマ。第37回 問33、38-90等の家族の心理プロセスを扱う設問ともあわせて、家族支援の視点を体系的に理解しておくことが重要。
選択肢の発展補足
本人・家族双方の意向を尊重した合意形成のプロセスは、意思決定支援(第37回 問45)の考え方とも密接に関連する。最終的な結論を急がず、時間をかけて双方の理解を深めていく姿勢が、介護福祉職に求められる重要な役割である。
上位資格・発展
家族療法・家族ソーシャルワークの専門領域では、家族内の意見対立の背景にある家族関係のダイナミクス(力関係、過去の経緯等)を理解し、調整を図る技法がより体系的に扱われる。介護支援専門員(ケアマネジャー)の実務でも、こうした利用者・家族間の調整は重要な業務の一つである。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題75です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

