介護福祉士

介護福祉士 第37回 問題77コミュニケーション技術

問題

介護福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年1月26日(日)実施・コミュニケーション技術

構音障害のあるBさんは,現在発語訓練を実施中である。ある日,介護福祉職に対して,「おあんで,あつがおごれた」と訴えた。介護福祉職は,Bさんの発語をうまく聞き取れず,「もう一度,言ってください」と伝えた。Bさんは,自身の発語で会話を続けようとしているが,介護福祉職には,その内容を十分に理解することができなかった。 このときの,Bさんに対する介護福祉職の判断として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題77

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは2「発音が苦手なため,短い言葉でゆっくり話してもらう必要がある」です。

構音障害は、言葉の意味を理解したり考えたりする力には問題がなく、発音(言葉を音として出す)だけが難しくなる障害です。そのため、短い言葉でゆっくり話してもらうことで、聞き取りやすくなります。

たとえるなら、頭の中では正しい言葉を思い浮かべているのに、口や舌の動きがうまくいかず発音しにくいだけ、というイメージです。

👉 覚え方:構音障害=発音だけが困難(理解力・思考力は保たれている)。

ほかの選択肢:1言葉の意味の理解に支障があるとは限らない(構音障害は発音の障害であり理解力の障害ではない)/3開かれた質問は自由な発話を求めるため発音が困難な人にはかえって負担が大きい/4発語訓練の効果が出ないと決めつけて中止するのは時期尚早な判断/5聞き取れないことを理由に会話を中断するのは、Bさんのコミュニケーションの機会を奪う不適切な対応。

なぜこれが正解か

正解は2。構音障害は、言葉を理解する力や考える力(認知機能・言語理解)には問題がなく、発音に関わる器官(舌、口唇、声帯等)の運動機能の障害により、発音が不明瞭になる障害である。Bさんは発語訓練中であり、意欲的に会話を続けようとしていることからも、短い言葉でゆっくり話してもらうことで、聞き手がより聞き取りやすくなる配慮が適切な対応となる。

各選択肢の解説

  • 1 構音障害は発音の障害であり、言葉の意味の理解に支障をきたす障害(失語症)とは異なる。Bさんが会話を継続しようとする意欲を示していることからも、理解力の問題ではなく発音の問題と捉えるべきである。
  • 3 開かれた質問(自由に答えられる質問)は、発話量が増える分、発音が不明瞭になりやすい構音障害のあるBさんにとって、かえって聞き取りにくさを増す可能性がある。
  • 4 一度で聞き取れなかったことをもって発語訓練の効果がないと判断し訓練を中止するのは、時期尚早かつ根拠に乏しい判断である。
  • 5 発語が聞き取れないことを理由に会話そのものを中断することは、Bさんのコミュニケーションの意欲・機会を奪う不適切な対応である。

覚え方・ひっかけ注意

構音障害(発音の障害、理解力は保たれる)と失語症(言語理解・表出そのものの障害)を明確に区別する。構音障害のある人には「短く、ゆっくり」話してもらう配慮が有効という対応を押さえる。

理論的背景

構音障害は、脳血管障害、パーキンソン病(第37回 問54)、ALS(第36回 問54)等の神経疾患により、発音に関わる筋肉(舌、口唇、軟口蓋、声帯等)の運動機能が障害されることで生じる(運動障害性構音障害)。失語症とは異なり、言語の理解・想起・文法処理といった高次の言語機能自体には問題がなく、あくまで「音を作る」運動機能の障害である点が本質的な違いである。コミュニケーション支援としては、①本人に短い言葉でゆっくり話してもらう、②聞き取れない場合は聞き返しつつ、内容を確認しながら進める(一方的に会話を中断しない)、③必要に応じて筆談やコミュニケーションボードを併用する、といった工夫が有効とされる。発語訓練(言語聴覚士による訓練)と並行して、日常生活の中でのコミュニケーションの成功体験を積み重ねることが、本人の意欲の維持にもつながる。

試験での位置づけ

構音障害と失語症の区別は、コミュニケーション技術領域・障害の理解領域を横断する頻出テーマ。第36回 問76(失語症のEさんへの対応)と対比させながら、「発音の障害(構音障害)」と「言語理解・表出の障害(失語症)」への対応方法の違いを明確に理解しておくことが重要。

選択肢の発展補足

構音障害のある人とのコミュニケーションでは、聞き取れなかった内容を安易に聞き流さず、「〜ということでしょうか」と確認しながら、本人のペースを尊重して会話を続ける姿勢が重要である。急かしたり、代わりに話を終わらせたりする対応は、本人の自尊心やコミュニケーション意欲を損なうリスクがある。

上位資格・発展

言語聴覚士の専門領域では、構音障害の原因疾患ごとの特徴(痙性・弛緩性・失調性構音障害等)や、AAC(拡大代替コミュニケーション:文字盤、音声出力装置等)の導入判断がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、日常生活の中で本人の発語を根気強く聞き取り、コミュニケーションの成功体験を支える役割が重要である。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題77。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題77です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。