問題
次の記述のうち,介護が必要な人への熱中症対策のために,介護福祉職が行う水分補給の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」問題89
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは5「汗の量が多いときは,塩分を含んだ飲み物を勧める」です。
たくさん汗をかくと、水分だけでなく体に必要な塩分も一緒に失われます。塩分を含んだ飲み物(経口補水液やスポーツドリンク等)を飲むことで、失われた塩分と水分の両方を補うことができます。
たとえるなら、汗と一緒に流れ出た「体のミネラル」を、飲み物でしっかり補ってあげるイメージです。
👉 覚え方:発汗が多いとき=塩分を含む飲み物で水分と塩分を同時に補給。
ほかの選択肢:1のどが渇いてからでは水分不足がすでに進んでいるため、渇く前の定期的な水分摂取が望ましい/2水でむせる場合は水分摂取自体を控えるのではなく、とろみをつけたゼリー等、むせにくい形態で提供する/3起床時は睡眠中の発汗で脱水気味になっているため、水分摂取を控えるのではなく積極的に促すべき/4食事に含まれる水分(汁物・果物等)も一日の水分摂取量に含めて考える必要がある。
なぜこれが正解か
正解は5。大量に発汗した際には、水分とともに体内のナトリウム(塩分)も失われるため、水分のみを補給すると体内の電解質バランスが崩れ、低ナトリウム血症等のリスクが生じることがある。塩分を含んだ飲み物(経口補水液、スポーツドリンク等)を勧めることで、水分と電解質を同時に補給し、効果的な熱中症対策となる。
各選択肢の解説
- 1 のどの渇きを感じる時点では、既に体内の水分が一定程度失われている状態であるため、渇きを感じる前からこまめに水分を摂取することが熱中症予防の基本である。
- 2 水分摂取時にむせが生じる場合は、水分摂取そのものを控えるのではなく、とろみをつけた飲み物やゼリー状の水分補給食品を活用し、誤嚥を防ぎながら必要な水分を確保することが適切である。
- 3 起床時は、就寝中の発汗(不感蒸泄を含む)により体内の水分が失われた状態にあるため、水分摂取を控えるのではなく、むしろ積極的に水分を摂取するよう促すことが望ましい。
- 4 食事に含まれる汁物や果物等の水分も、一日の総水分摂取量の一部として考慮する必要があり、これを除外して水分管理を行うことは適切でない。
覚え方・ひっかけ注意
熱中症予防の水分補給に関する設問では、「渇く前に」「むせる場合は形態を工夫」「起床時も積極的に」「食事中の水分も含めて考える」「発汗時は塩分も補う」という5つの原則を一貫して押さえておくことが重要。
理論的背景
熱中症は、高温多湿な環境下で体温調節機能が破綻し、体内に熱がこもることで生じる病態で、高齢者は口渇中枢の感受性低下(喉の渇きを感じにくくなる)や、発汗機能の低下により、若年者よりも熱中症のリスクが高いとされる。大量の発汗時には、水分とともにナトリウム等の電解質も失われるため、水のみを大量に摂取すると、血液中のナトリウム濃度が相対的に低下し、低ナトリウム血症(水中毒)を引き起こすリスクがある。このため、大量発汗時には経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)のような、水分と電解質をバランス良く含む飲料の摂取が推奨される。高齢者の水分摂取管理は、脱水予防と同時に、心不全・腎不全等の基礎疾患がある場合の水分過剰への配慮も必要であり、個別の状態に応じた調整が求められる。
試験での位置づけ
熱中症予防のための水分補給の原則は、生活支援技術領域・こころとからだのしくみ領域を横断する頻出テーマ。「渇く前に」「電解質バランスを考慮」という2つの視点を軸に、様々な場面(起床時、発汗時、嚥下困難時)での適切な対応を体系的に理解しておくことが重要。
選択肢の発展補足
熱中症の重症度に応じた対応(軽症:涼しい場所での安静と水分・塩分補給、中等症以上:医療機関受診)の判断も、介護福祉職に求められる重要な知識である。高齢者施設では、夏季の室温・湿度管理(エアコンの適切な使用)とあわせた総合的な熱中症対策が実践される。
上位資格・発展
救急医学・スポーツ医学の専門領域では、熱中症の重症度分類(I度〜III度)や、経口補水液の組成(ナトリウム・糖分の濃度設計)に関する科学的根拠がより専門的に扱われる。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回介護福祉士国家試験(令和6年度)」の問題89です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

