介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題110介護過程

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・介護過程

Aさん(78 歳,女性,要介護1 )は,軽度の認知症(dementia)があり,通所介護(デイサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。一人娘が近くに住んでいる。最近,近所の人から娘に,「決められた日以外にごみを出しているので,そっと片付けているの」と連絡があった。 翌日,娘がAさんの自宅に行くと,部屋の中に弁当の空の容器がそのまま残されていた。心配した娘が同居を勧めたが,Aさんは,「これからもこの家からデイサービスに通いたい」と強い口調で言った。話し合いの結果,娘が夕方に様子を見に行くことになった。 Aさんは,通所介護(デイサービス)を休むことなく利用していたが,ある日の迎えのとき,担当の介護福祉職に,「今日は行きたくない」と言って利用を拒否した。娘が理由を聞くと,「クイズの時間になると利用者のBさんに,あなたの答えはいつも間違えていると何度も注意される。情けない・・・」と話した。娘はAさんの様子を介護福祉職に伝えた。 次のうち,Aさんのニーズとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題110

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは2「自宅での生活を続けること」です。

Aさんは、娘から同居を勧められても「これからもこの家からデイサービスに通いたい」と強い口調で言っています。この発言から、Aさんが一番望んでいるのは、住み慣れた自宅で暮らし続けることだとわかります。

たとえるなら、いろいろな出来事があっても、Aさんの心の中にある一番の願いは「この家で暮らし続けたい」ということです。

👉 覚え方:本人の明確な発言=そのニーズを最優先で理解する。

ほかの選択肢:1娘の家での同居はAさん自身が強い口調で拒否している選択肢/3デイサービスを休むことをAさんが望んでいるという記述はなく、むしろ休まず利用を続けたいという姿勢がうかがえる/4弁当のメニュー変更は事例の中心的な課題ではない/5ごみ出しを近所の人に任せることも、Aさん自身が明確に望んでいる内容としては読み取れない。

なぜこれが正解か

正解は2。娘から同居を勧められたにもかかわらず、Aさんが「これからもこの家からデイサービスに通いたい」と強い口調で明言していることから、Aさんの最も重要なニーズは、住み慣れた自宅での生活を続けることであると理解できる。

各選択肢の解説

  • 1 娘の家での同居は、娘からの提案に対しAさん自身が強い口調で拒否しており、Aさんのニーズとは言えない。
  • 3 通所介護を休むことについては、事例の後半でBさんとのトラブルにより一時的に「行きたくない」という発言があったものの、それまで休むことなく利用を続けていたことや、自宅からデイサービスに通い続けたいという発言から、休むこと自体がAさんの本質的なニーズとは考えにくい。
  • 4 弁当のメニュー変更は、事例文中で直接言及されている課題ではなく、Aさんのニーズとして優先すべき情報ではない。
  • 5 ごみ出しを近所の人に任せることも、Aさん自身が明確に望んでいる内容としては事例文から読み取れない。

覚え方・ひっかけ注意

利用者のニーズを問う事例問題では、本人が明確に発した言葉(「強い口調で言った」等、感情の強さを伴う発言)を最も重要な手がかりとして重視する。周辺の出来事(ごみ出し、弁当の容器等)に惑わされず、本質的な願いを見抜く読解力が求められる。

理論的背景

本事例のAさんは、軽度の認知症があり、ごみ出しの誤りや弁当容器の放置といった生活上の困難(見当識障害や遂行機能障害の兆候)がみられる一方、通所介護を利用しながら一人暮らしを継続する意思を明確に持っている。娘が心配して同居を提案する場面は、本人の意向(自宅での生活継続)と家族の意向(安全のための同居)が対立する典型的な事例であり、こうした場面では、まず本人が真に望んでいること(ニーズ)を正確に把握することが、その後の支援の方向性(第38回 問111の再アセスメント)を検討する出発点となる。認知機能の低下がみられる利用者であっても、本人の意思表明を軽視せず、その言葉の背景にある思いを丁寧に汲み取る姿勢が、意思決定支援(第37回 問45)の理念に基づく介護過程の実践において重要である。

試験での位置づけ

利用者のニーズを事例文から正確に読み取る力は、介護過程領域の最頻出パターン。第36回 問109(Aさんの発言の解釈)、37-107(利用者のニーズを判断の基盤にする)と一貫した、「本人の言葉を最優先に解釈する」という読解の姿勢を、繰り返し練習しておくことが重要。

選択肢の発展補足

本事例では、Aさんの自宅生活継続というニーズを支えるために、娘による夕方の見守り、通所介護の継続利用等、家族とフォーマルサービスを組み合わせた支援体制(自助・互助・共助、第38回 問15)が既に構築されつつある点も、地域包括ケアの実践例として理解できる。

上位資格・発展

在宅ケアマネジメントの実務では、本人の在宅生活継続の意思を尊重しながら、家族の不安・介護負担にも配慮した支援体制(サービスの組み合わせ、緊急時対応の整備等)を構築する調整能力が求められる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題110。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題110です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

この問題の関連トピック

  • 介護
  • パートC

関連する問題

ページの先頭へ