介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題117総合問題

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・総合問題

Aさん(85 歳,女性,要介護1 )は,B住居型有料老人ホームで暮らしている。子どもはなく,親族もいない。Aさんは現在,外部の事業所から訪問介護サービスを週2 回利用している。Aさんは駐車場を経営していて,毎月その収入がある。 最近,C訪問介護員(ホームヘルパー)は,Aさんの居室内の冷蔵庫の中に同じ食材がたくさん入っていることが多く,気になっていた。ある日,C訪問介護員(ホームヘルパー)がAさんに尋ねると,「近所のスーパーに買い物に行くのが楽しみだが,冷蔵庫の中に何があるのか忘れてしまい,同じものばかり買ってしまう」と答えた。また,「今は,毎月振り込まれる駐車場収入の管理ができているが,今後管理できなくなることが不安だ」と話した。その後,Aさんは,初期のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)の診断を受けた。 次のうち,Aさんが不安に思っている駐車場収入の管理について,訪問介護事業所のサービス提供責任者がAさんに提案する制度として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題117

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは1「成年後見制度」です。

Aさんは初期のアルツハイマー型認知症と診断され、自分の駐車場収入の管理が今後できなくなることを不安に思っています。判断能力が低下したときに備えて、本人に代わって財産管理や契約などを行ってくれる人を選ぶ制度が「成年後見制度」です。

たとえるなら、これから判断力が弱くなっても、大切なお金の管理を信頼できる人に任せられるように、あらかじめ仕組みを整えておくイメージです。

👉 覚え方:判断能力低下時の財産管理・契約への備え=成年後見制度。

ほかの選択肢:2生活保護制度は生活に困窮する人への経済的な支援制度で財産管理の制度ではない/3老齢年金制度は高齢期の所得保障の制度で財産管理を目的とした制度ではない/4継続雇用制度は定年後も働き続けられる制度で財産管理とは無関係/5後期高齢者医療制度は75歳以上の医療保険制度で財産管理とは無関係。

なぜこれが正解か

正解は1。初期のアルツハイマー型認知症の診断を受けたAさんが、今後自分で駐車場収入の金銭管理ができなくなることへの不安を語っていることを踏まえ、判断能力が不十分になった場合に備えて、本人の財産管理や契約行為を代理・支援する成年後見制度を提案することが、サービス提供責任者の対応として最も適切である。

各選択肢の解説

  • 2 生活保護制度は、収入が最低生活費に満たない世帯に対して生活費等を給付する経済的な支援制度であり、Aさんは駐車場収入があり生活に困窮しているわけではないため、今回の相談内容(金銭管理への不安)には合致しない。
  • 3 老齢年金制度は、高齢期の所得を保障する社会保険制度であり、金銭管理そのものを支援する制度ではない。
  • 4 継続雇用制度は、定年後も希望する労働者を引き続き雇用する制度であり、金銭管理への不安とは直接関係しない。
  • 5 後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者を対象とする医療保険制度であり、金銭管理の支援とは異なる。

覚え方・ひっかけ注意

「判断能力の低下」「財産管理・契約への不安」というキーワードが出てきたら、成年後見制度(法定後見・任意後見)を第一候補として想起できるようにしておく。認知症の進行に備えた任意後見契約の活用も含め、早期の相談・準備が重要である点も押さえておく。

理論的背景

成年後見制度は、認知症、知的障害、精神障害等により判断能力が不十分な人について、本人の権利を守る援助者(成年後見人等)を選ぶことで、財産管理や契約等の法律行為を法的に支援する制度であり、家庭裁判所が関与する「法定後見制度(本人の判断能力の程度に応じて後見・保佐・補助の3類型)」と、本人が判断能力のあるうちに将来に備えてあらかじめ後見人を選んでおく「任意後見制度」に大別される。Aさんは初期のアルツハイマー型認知症の診断を受けた段階であり、現時点では駐車場収入の管理が「できている」状態にあるが、今後の判断能力の低下を見据えて、早期に任意後見制度の活用等を検討し始めることは、本人の意思を尊重した権利擁護(アドボカシー)の実践として重要な意味を持つ。子どもや親族がいないAさんの状況を踏まえると、第三者後見人(弁護士、司法書士、社会福祉士等の専門職後見人)の活用も選択肢となりうる。

試験での位置づけ

成年後見制度の理解は、社会の理解領域・介護の基本領域・総合問題を横断する頻出テーマ。第38回 問118(認知症高齢者の日常生活自立度)、38-119(パーソン・センタード・ケア)とあわせて、Aさんの認知症の進行に伴う支援の変化を一連の総合問題として理解しておくことが重要。

選択肢の発展補足

成年後見制度の利用にあたっては、地域包括支援センターや権利擁護に関する相談窓口(成年後見センター等)が、制度の説明や申立ての支援を行っており、訪問介護事業所のサービス提供責任者は、こうした専門機関につなぐ役割を担うことが多い。

上位資格・発展

社会福祉士・司法書士の専門領域では、法定後見の3類型(後見・保佐・補助)ごとの権限の範囲や、成年後見制度利用支援事業(利用にかかる費用の助成)等、制度のより詳細な運用がより専門的に扱われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題117。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題117です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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