介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題120総合問題

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・総合問題

Aさん(42 歳,男性)は,知的障害がある。父親(72 歳)と二人暮らしをしている。 半年前,Aさんに血便がみられたため病院を受診したところ,大腸がん(colorectal cancer)と診断され,S状結腸ストーマを造設した。パウチの交換に支援が必要となり,退院後は父親が自宅で介護をしていた。父親の介護負担が大きくなったため,居宅介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。 次のうち,Aさんの正常時の便の性状として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題120

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは5「軟便から固形状」です。

Aさんは大腸がんの手術で「S状結腸ストーマ」を作りました。S状結腸は大腸の中でも肛門に近い部分なので、便の水分がほとんど吸収された後の状態、つまり通常の便に近い「軟便から固形状」の便が出てきます。

たとえるなら、大腸の出口に近い場所ほど、水分が抜けてしっかりした便になっているイメージです。

👉 覚え方:S状結腸ストーマ(肛門に近い)=軟便〜固形状。上行結腸ストーマ(肛門から遠い)=水様〜泥状。

ほかの選択肢:1水様から粥状・2流動状から液状は、大腸の中でも肛門から遠い上行結腸あたりのストーマでみられる性状/3半流動から粥状・4泥状から軟便は、大腸の中間あたり(横行結腸付近)のストーマでみられる性状で、いずれもS状結腸ストーマより水分が多い状態。

なぜこれが正解か

正解は5。ストーマ(人工肛門)から排出される便の性状は、造設された大腸の部位によって異なり、肛門に最も近いS状結腸に造設されたストーマ(S状結腸ストーマ)では、大腸を通過する間に水分の大部分が吸収されているため、通常の排便に近い「軟便から固形状」の便が排出される。

各選択肢の解説

  • 1・2 水様から粥状、流動状から液状といった水分の多い便の性状は、大腸の中でも肛門から最も遠く、水分吸収がほとんど行われていない上行結腸付近に造設されたストーマ(上行結腸ストーマ)でみられる性状であり、S状結腸ストーマの性状とは異なる。
  • 3・4 半流動から粥状、泥状から軟便といった中間的な便の性状は、大腸の中間部にあたる横行結腸付近に造設されたストーマでみられる性状であり、S状結腸ストーマ(さらに水分が吸収された状態)よりも水分が多い。

覚え方・ひっかけ注意

大腸の走行(盲腸・上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸→直腸)に沿って、便が進むにつれて徐々に水分が吸収されていくという仕組みを理解し、ストーマの造設部位が肛門に近いほど、通常の便に近い性状(固形に近い)になるという対応関係を押さえておく。

理論的背景

消化された食物残渣(便のもと)は、小腸から大腸に送られた時点では水様に近い状態だが、大腸を盲腸・上行結腸から横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸へと通過する過程で徐々に水分が吸収され、直腸に達する頃には固形に近い通常の便の性状となる(第38回 問69の大腸の走行順序の知識とも関連)。ストーマ(人工肛門)は、消化管の疾患(本事例では大腸がん)等により、腹壁に消化管の一部を開口させて便の排出経路とする手術によって造設されるが、その造設部位によって排出される便の性状は大きく異なる。S状結腸ストーマは、大腸の中でも肛門に最も近い部位に造設されるため、水分吸収がほぼ完了した状態の便(軟便〜固形状)が排出される一方、上行結腸ストーマでは水分吸収が始まったばかりの水様便が、横行結腸ストーマではその中間的な性状の便が排出される。介護福祉職がこの違いを理解しておくことは、パウチ(便を受け止める袋)の交換頻度や皮膚トラブルへの対応(第38回 問121の食品への配慮ともつながる)を適切に行う上で重要である。

試験での位置づけ

ストーマの造設部位による便の性状の違いは、こころとからだのしくみ領域・医療的ケア関連知識・総合問題を横断する応用的なテーマ。大腸の解剖学的な走行順序(第38回 問69)と関連づけて、部位ごとの便の性状を体系的に理解しておくことが、本問のような総合問題での的確な判断につながる。

選択肢の発展補足

ストーマケアでは、便の性状に応じてパウチの交換頻度や皮膚保護剤の選択、食事内容への配慮(第38回 問121)等、個別性の高い日常的なケアが必要となり、訪問介護員もこうした知識を踏まえた支援を行うことが求められる。

上位資格・発展

皮膚・排泄ケア認定看護師(WOCナース)等の専門職の領域では、ストーマ造設部位ごとの便の性状に応じた具体的なスキンケア技術や、ストーマ合併症(皮膚炎、脱出、狭窄等)への対応がより専門的に扱われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題120。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題120です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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