介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題125総合問題

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・総合問題

Aさん(50 歳,男性,障害支援区分4 )は,1 年前の交通事故の後遺症で,右片麻痺,高次脳機能障害(higher brain dysfunction),失語症(aphasia)となった。現在は障害者支援施設で生活している。日中は,車いすに座って過ごしているが,すぐに右肩が下がり上半身は右へ傾いた姿勢になる。ある日,B介護福祉職がAさんに姿勢の傾きを直す方法を伝えようとすると,Aさんは大声でどなり,物を投げた。B介護福祉職は,以前からAさんとのコミュニケーションに悩んでいたため,C介護主任に相談することにした。C介護主任の問いかけに答えるなかで,B介護福祉職は自分自身の言動を振り返ることができ,Aさんに伝わらない焦りと,子どもに言い聞かせるような口調が,Aさんの感情を害していたことに気づいた。その後,コミュニケーション方法を工夫し,Aさんに姿勢の傾きを直す方法を説明し,同意を得ることができた。 毎週,Aさんは妻との面会を楽しみにしている。しかし,妻はAさんの将来に不安を感じて,B介護福祉職に,「夫の障害について,情報交換や勉強がしたい。そのようなところがあれば紹介してほしい」と相談した。 妻の相談を受けたB介護福祉職がサービス管理責任者に報告をしたところ,ある社会資源を紹介することになった。 次のうち,B介護福祉職が妻に紹介した社会資源として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題125

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは3「家族会」です。

Aさんの妻は「夫の障害について、情報交換や勉強がしたい」と話しています。同じように障害のある家族を持つ人たちが集まり、情報交換をしたり、悩みを共有したりする場が「家族会」です。妻のニーズにぴったり合った社会資源として紹介されました。

たとえるなら、同じ立場の人たちが集まって、お互いの経験や知識を分かち合う場のことです。

👉 覚え方:同じ立場の家族同士の情報交換・学び合いのニーズ=家族会。

ほかの選択肢:1福祉事務所は生活保護等の福祉全般の行政窓口で今回の相談内容(情報交換・勉強)とは異なる/2公共職業安定所(ハローワーク)は就労に関する支援機関で今回の相談内容とは異なる/4地域包括支援センターは主に高齢者を対象とする相談機関で今回のAさんは50歳であり対象が異なる/5地域障害者職業センターは障害者の職業リハビリテーションに関する機関で今回の相談内容(情報交換・勉強)とは異なる。

なぜこれが正解か

正解は3。Aさんの妻が「夫の障害について、情報交換や勉強がしたい」と相談していることを踏まえると、同じように障害のある家族を持つ人々が集まり、経験や情報を共有し、学び合う場である家族会を紹介することが、妻のニーズに最も的確に応える社会資源である。

各選択肢の解説

  • 1 福祉事務所は、生活保護をはじめとする福祉全般に関する相談・手続きを担う行政機関であり、妻が求めている「情報交換・勉強」という学び合いのニーズには直接応えるものではない。
  • 2 公共職業安定所(ハローワーク)は、求職者への職業紹介や雇用保険の手続き等を担う機関であり、今回の相談内容(障害についての情報交換・勉強)とは異なる分野の機関である。
  • 4 地域包括支援センターは、主に高齢者(原則65歳以上)を対象とする総合相談・支援の拠点であり、50歳のAさんを対象とする相談としては合致しない。
  • 5 地域障害者職業センターは、障害者の職業評価・職業指導・職業リハビリテーションを行う専門機関であり、就労に関する相談には適するが、妻が求める「情報交換・勉強」のニーズには直接応えるものではない。

覚え方・ひっかけ注意

「同じ立場の家族同士で情報交換・学び合いたい」というニーズには家族会(ピアサポートの機能を持つ当事者・家族の団体)が対応するという対応関係を押さえておく。行政機関・専門機関(福祉事務所、ハローワーク、地域包括支援センター、地域障害者職業センター)は、それぞれ異なる専門的な役割を持つ点とあわせて整理しておく。

理論的背景

家族会は、障害や疾病のある人を家族に持つ人々が、共通の経験や悩みを分かち合い、情報交換や学習を行うために組織される当事者・家族による団体であり、専門職による支援とは異なる「ピアサポート(同じ立場の人同士による支え合い)」としての機能を持つ。高次脳機能障害・失語症といった見えにくい障害(外見からはわかりにくく、周囲の理解を得にくい障害)を持つ家族にとって、同じ経験をした他の家族との交流は、専門職からの情報提供だけでは得られない実践的な知恵や心理的な支えを得られる貴重な機会となる。B介護福祉職が妻の相談をサービス管理責任者に報告し、家族会という適切な社会資源につなげたプロセスは、個別のニーズを丁寧に受け止め、本人・家族だけでは得にくい社会資源に橋渡しをするという、介護福祉職に求められる連携・仲介の役割を示す好例である。

試験での位置づけ

家族会をはじめとする社会資源の種類と機能の理解は、社会の理解領域・介護過程領域・総合問題を横断する重要テーマ。福祉事務所、ハローワーク、地域包括支援センター、地域障害者職業センター等、機能の異なる社会資源を正確に区別し、相談内容に応じて適切な資源を選択できる力が求められる。

選択肢の発展補足

高次脳機能障害のある人の家族会は、全国的な組織(高次脳機能障害及び関連障害を有する者の家族会等)や地域単位の団体が存在し、当事者支援だけでなく、制度の周知や政策提言といった役割も担っている。

上位資格・発展

社会福祉士の実務では、家族会等のセルフヘルプグループ(自助グループ)が持つピアサポート機能を、専門職による支援と組み合わせて活用する「インフォーマルサポートの活用」の視点が、より体系的な支援計画の立案技術として扱われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題125。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題125です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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