介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題112介護過程

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・介護過程

Aさん(50 歳,男性,障害支援区分3 )は,中度の知的障害がある。身体機能に問題はないが,遂行機能に障害がある。短い言葉での意思表示はできる。両親は亡くなっている。姉が近くに住んでいるが,同居は難しく,共同生活援助(グループホーム)へ入居した。入居時に短期目標を「生活のリズムを整える」と設定し,順調に進んでいた。日中は就労継続支援B型事業所に通っている。 共同生活援助(グループホーム)の生活に慣れてきた頃,Aさんは日中活動を休むようになった。心配した生活支援員が居室を訪ねると,Aさんが,「昨日も,遊びに来た隣室の友人が,散らかっている部屋を見て笑った。前はきれいにできていたのに」と自信をなくしている様子であった。 生活支援員がAさんの居室を確認すると,趣味で集めているアニメグッズや衣服が増えていて,きれいにしていた自室内に散乱していた。 次のうち,日中活動を休むようになったAさんの状態を理解するために必要な情報として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題112

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは3「Aさんが自信をなくした理由」です。

Aさんは「前はきれいにできていたのに」と話し、自信をなくしている様子でした。日中活動を休むようになった行動の背景には、この「自信をなくした理由」(部屋が散らかり友人に笑われたこと)が深く関わっていると考えられます。

たとえるなら、行動の変化を理解するには、まず本人がなぜ自信を失ってしまったのか、その理由を知ることが一番大切だということです。

👉 覚え方:行動の理解=自信をなくした理由(きっかけ)を最優先で見る。

ほかの選択肢:1Aさんの姉の家族構成は今回の行動の直接理解には関係が薄い/2隣室の友人が部屋に来た時間そのものは重要な情報ではない/4生活支援員がAさんの部屋を訪ねた心情は、利用者理解とは直接関係しない情報/5友人と遊ぶことになった経緯も今回の核心(自信喪失の理由)とは別の情報。

なぜこれが正解か

正解は3。日中活動を休むようになったAさんの状態を理解するためには、Aさんが「自信をなくしている様子」であったこと、そしてその背景にある具体的な理由(部屋が散らかっていることを友人に笑われたこと)を丁寧に把握することが、最も重要な情報である。

各選択肢の解説

  • 1 Aさんの姉の家族構成は、Aさんの全体的な生活背景の理解には関わる情報だが、今回の「日中活動を休む」という行動変化の直接の理解には優先度が低い。
  • 2 隣室の友人がAさんの部屋を訪れた具体的な時間は、行動理解の核心とは直接関係しない情報である。
  • 4 生活支援員がAさんの部屋を訪ねた際の心情は、支援者側の主観的な情報であり、利用者であるAさんの状態理解の優先情報としては適切でない。
  • 5 隣室の友人と遊ぶことになった経緯も、今回の行動変化の本質(自信喪失)とは異なる周辺的な情報である。

覚え方・ひっかけ注意

利用者の行動変化(今回は日中活動を休むこと)を理解する事例問題では、本人の心情・発言(「自信をなくしている様子」「前はきれいにできていたのに」)とその背景にある直接の理由を最優先で把握するという読解の型を、第36回 問109・37-112とも共通する視点として押さえておく。

理論的背景

本事例のAさんは、遂行機能障害(第37回 問52)のある知的障害者で、自室の整理整頓という複数の手順を要する生活行為が徐々に困難になっていた(趣味の物や衣服の増加、それに伴う散らかり)と考えられる。この状態を、隣室の友人に笑われるという出来事によって本人が強く自覚させられ、「前はきれいにできていたのに」という言葉に表れるように、大きな自己肯定感の低下(自信喪失)を経験したと解釈できる。日中活動を休むという行動は、この自信喪失に伴う意欲低下・対人関係への不安の表れであると理解でき、行動の背景にある心理的な要因(自信をなくした理由)を正確に把握することが、その後の適切な支援(第38回 問113の短期目標の見直し:自室の整理整頓)の検討に直結する。

試験での位置づけ

利用者の行動変化を理解するために必要な情報の選定は、介護過程領域の頻出パターン。第36回 問109・36-111・37-112と一貫した「本人の心情・発言とその直接の理由に着目する」読解の型を、繰り返し出題される事例問題を通じて確実に身につけておくことが重要。

選択肢の発展補足

本事例では、遂行機能障害という障害特性(複雑な手順を要する片付けが苦手になる)と、それに伴う心理的な影響(自信喪失)という2つの側面を統合的に理解することが、次の支援内容(第38回 問113)の検討における鍵となる。

上位資格・発展

知的障害者支援・高次脳機能障害支援の専門領域では、遂行機能障害の特性理解に基づく生活支援技術(タスクの細分化、視覚的な手順支援、第36回 問112)と、自己肯定感の回復を支える心理社会的支援を組み合わせた総合的な介入がより体系的に扱われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題112。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題112です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

この問題の関連トピック

  • 介護
  • パートC

関連する問題

ページの先頭へ