介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題29コミュニケーション技術

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・コミュニケーション技術

次のうち,利用者とのコミュニケーション場面で,介護福祉職が行う自己開示の目的として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題29

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは4「利用者との信頼関係を形成するため」です。

自己開示とは、介護福祉職が自分自身のことを少し話すことです。それによって「この人は自分のことも話してくれる、話しやすい人だ」と感じてもらい、利用者との信頼関係を築くことができます。

たとえるなら、自分のことを少し話すことで、相手との距離を縮め、心を開いてもらいやすくするイメージです。

👉 覚え方:自己開示=利用者との信頼関係を形成するための技法。

ほかの選択肢:1「自己の潜在意識を活用するため」は自己開示の目的ではない/2「利用者との信頼関係を評価するため」は自己開示自体の目的ではなく結果を測るという別の話/3「利用者に自分自身の情報を知らせるため」は手段の説明に近く、その先にある信頼関係構築という目的が抜けている/5「自己を深く分析し,客観的に理解するため」は自己覚知の説明で自己開示とは異なる。

なぜこれが正解か

正解は4。自己開示とは、援助者(介護福祉職)が適度に自分自身の経験や気持ちを利用者に伝えることで、利用者との心理的な距離を縮め、対等で開かれた関係性を築き、信頼関係の形成を促すコミュニケーション技法である。

各選択肢の解説

  • 1 「自己の潜在意識を活用するため」という説明は、自己開示の目的とは異なる(潜在意識の活用は心理療法の一部の理論に関わる概念であり、コミュニケーション技法としての自己開示の目的ではない)。
  • 2 「利用者との信頼関係を評価するため」という説明は、自己開示という行為そのものの目的ではなく、関係性の結果を測定するという別の視点であり、目的の説明として適切でない。
  • 3 「利用者に自分自身の情報を知らせるため」という説明は、自己開示という行為の表面的な内容の説明にとどまり、その先にある「信頼関係の形成」という本質的な目的が抜けている。
  • 5 「自己を深く分析し、客観的に理解するため」という説明は、援助者自身の感情・価値観の自覚を深める「自己覚知」の説明であり、利用者との関係性構築を目的とする自己開示とは異なる。

覚え方・ひっかけ注意

「自己開示」と「自己覚知」は名前が似ているが全く異なる概念。自己開示=利用者に自分の情報を伝えて信頼関係を築く技法、自己覚知=援助者自身が自分の感情・価値観を内省的に理解するプロセス、と明確に区別する。

理論的背景

自己開示(self-disclosure)は、心理学者シドニー・ジュラードが提唱した概念に由来し、対人関係における相互理解と親密性の形成に寄与するコミュニケーション行動として位置づけられる。援助関係において、援助者が適度に自己開示を行う(例:「私も子育てで大変な時期がありました」等)ことで、利用者は「この人も一人の人間として自分と向き合ってくれている」と感じ、心を開きやすくなる効果が期待される。ただし、自己開示は援助者の個人的な話が中心になりすぎたり、利用者の話を遮ったりしないよう、あくまで利用者理解・関係構築のための「手段」として適切な範囲・タイミングで用いることが重要であり、過度な自己開示は援助関係の境界線(バウンダリー)を曖昧にするリスクもある点に留意が必要である。

試験での位置づけ

自己開示と自己覚知の区別は、コミュニケーション技術領域の頻出テーマ。第37回 問1(アドボカシーとインフォームドコンセントの区別)と同様に、似た用語・概念を正確に区別する力が問われる出題形式であり、それぞれの定義を一対一で対応させて覚えることが重要。

選択肢の発展補足

自己開示は、家族とのコミュニケーション(第36回 問75)における信頼関係構築の場面や、新人職員と利用者との関係構築初期段階等、様々な場面で活用される技法である。ただし、専門職としての適切な距離感(プロフェッショナリズム)を保ちながら行うことが前提となる。

上位資格・発展

カウンセリング理論・ソーシャルワーク実践論の分野では、自己開示の適切な活用範囲や、自己開示がかえって援助関係を損なうリスク(援助者の自己満足になっていないか等)についての倫理的な検討がより深く扱われる。介護福祉士としては、自己覚知(本回のような自身の感情・価値観への気づき)を土台に、適切な自己開示を行う視点を持つことが重要である。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題29。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題29です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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