問題
腹部の清拭の方法を図に示す。矢印は拭く方向を表している。 次のうち,基本的な清拭の方法として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題49
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは2(おへその周りに、時計回りの円を描くように拭く図)です。
おなかの中の大腸は、右下から上へ、上を横切って左へ、左側を下へと、時計回りに通っています。便もこの順番で進みます。その流れに沿って「の」の字を描くように拭くと、腸の動きを助け、おなかにやさしい刺激になります。
たとえるなら、川の流れと同じ向きに舟をこぐと楽に進むのと同じです。
👉 覚え方:腹部の清拭=大腸の流れに沿って「の」の字(時計回り)。
ほかの選択肢:1・3・5 ジグザグに拭く方法で、腸の流れに沿っていない/4 円を描いているが反時計回りで、腸の流れと逆向き。
なぜこれが正解か
正解は2。図2は、へその周りを時計回りに円を描きながら拭く方法で、「の」の字を描く向きにあたる。大腸は、盲腸から上行結腸(右下から右上)、横行結腸(右上から左上)、下行結腸(左上から左下)、S状結腸へと、腹部を時計回りに走行している(第38回 問69)。この向きに沿って拭くと、腸の内容物が進む方向と同じ向きの刺激になり、腸の動きを妨げない。
各選択肢の解説
- 1 左右に往復しながら下へ進むジグザグの拭き方で、腸の走行に沿っていない。
- 3 上下に往復するW字の拭き方で、これも腸の走行とは関係のない動きである。
- 4 へその周りに円を描いているが、反時計回りで腸の走行と逆向きになる。
- 5 左右に往復しながら上へ進むジグザグの拭き方で、腸の走行に沿っていない。
覚え方・ひっかけ注意
図の問題は「円か、ジグザグか」「円なら時計回りか、反時計回りか」の順に見分ける。円を描いている2と4の違いは向きだけなので、大腸の走行(右下→右上→左上→左下)を思い浮かべて向きを確かめる。
図の読み取りと2が正しい理由
5つの図は、拭く軌跡で3つに分かれる。1と5は左右に往復するジグザグ(1は上から下へ、5は下から上へ)、3は上下に往復するW字、2と4はへその周りの円で、2が時計回り、4が反時計回りである。腹部の清拭で基本とされるのは、大腸の走行に沿った時計回りの円、すなわち「の」の字を描く2である。
理論的背景
大腸は、右下腹部の盲腸から始まり、上行結腸(右下→右上)、横行結腸(右上→左上)、下行結腸(左上→左下)、S状結腸を経て直腸に至る。仰向けの利用者を介護者が上から見ると、この順路は時計回りになる。内容物はこの方向に送られるため、同じ向きに手を動かすと、腸の内容物の流れに沿った刺激になる。逆向き(4)に繰り返すと、流れに逆らう刺激になり、心地よさが得られにくい。ジグザグやW字(1・3・5)は、背部や四肢を広く拭くときの動きに近く、腹部では腸の走行という根拠を持たない。
誤りの選択肢の論点
- 1・5 ジグザグは往復の向きが毎回変わり、腸の走行に沿わない。向き(上から下か、下から上か)が違っても同じである。
- 3 W字は上下の往復で、横行結腸の走行とも交わり、根拠のある動きにならない。
- 4 円を描く点は正しいが向きが逆である。2と4は向きだけが違うので、図の矢印の位置を落ち着いて確かめる。
現場での判断の根拠
腹部の清拭は、手のひら全体でやさしく、皮膚をこすりすぎない力で行う。腹部は不要な露出を避けてタオルで覆い、拭く部分だけを出す。拭いた後は水分を残さないように押さえ拭きをする。腹痛や腹部の張り、手術の傷、胃ろうなどがある場合は、清拭の方法や触れてよい範囲を看護職員に確認する。便秘がちな利用者では、清拭の時間が腹部の状態(張り・腸の音の様子・表情)を観察する機会にもなり、気づいたことは記録して共有する。
関連して出題される論点
大腸の走行順(第38回 問69)、便秘の種類と生活上の工夫(水分・食物繊維・活動)、全身清拭の順序(顔から始め、末梢から中枢へ)と組み合わせて出題されやすい。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題49です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。


