問題
次の記述のうち,施設で亡くなった利用者家族への介護福祉職の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題59
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは5「悲嘆が長期化した場合は,専門医等へ相談するように助言する」です。
大切な人を亡くした悲しみ(悲嘆)は、時間とともに少しずつ和らいでいくのが自然な経過です。しかし、その悲しみがあまりに長く続き、日常生活に大きな支障が出るようであれば、専門の医師等に相談するよう助言することが必要になります。
たとえるなら、自然な悲しみのプロセスを見守りつつも、あまりに長引くようなら専門家に橋渡しをしてあげるイメージです。
👉 覚え方:悲嘆の長期化=専門医等への相談を助言する。
ほかの選択肢:1家族へのかかわりは、亡くなった後(悲しみの表出があった時点)からだけでなく、亡くなる前後を通じて継続的に行うべき/2傾聴よりも励ますことを重視するのは不適切で、まず傾聴が基本となる/3悲嘆は特異な反応ではなく、大切な人を失った後の自然で正常な心理的反応である/4故人との思い出に触れないようにすることは、むしろグリーフケアの観点からは思い出を共に語ることが支援になりうるため、避ける必要はない。
なぜこれが正解か
正解は5。施設で亡くなった利用者の家族への対応として、悲嘆(グリーフ)は通常、時間とともに和らいでいく自然な心理的プロセスであるが、その悲しみが長期化し日常生活に大きな支障をきたす場合(複雑性悲嘆等)には、介護福祉職の対応の範囲を超えるため、専門医等の専門的な支援につなげるよう助言することが適切である。
各選択肢の解説
- 1 家族へのかかわりは、亡くなった後に悲しみの表出があった時点からではなく、終末期の段階(第38回 問58)から継続的に行われるべきものである。
- 2 家族への対応では、励ますことよりもまず傾聴(第36回 問75の共感的傾聴)を重視することが基本であり、安易な励ましは家族の悲しみを軽視することにつながりかねない。
- 3 悲嘆は、大切な人を失った際に誰もが経験しうる自然で正常な心理的反応であり、「特異な反応」として特別視すべきものではない。
- 4 故人との思い出について家族と語り合うことは、むしろグリーフケアの重要な要素として位置づけられ、思い出に触れないようにするという対応は適切でない。
覚え方・ひっかけ注意
遺族へのグリーフケアでは、「悲嘆は正常な反応であり、まず傾聴と寄り添いが基本」という原則を押さえたうえで、悲嘆が長期化・複雑化した場合には専門的な支援(精神科医等)につなげるという段階的な対応の視点を理解しておく。
理論的背景
悲嘆(グリーフ)は、大切な人を失った際に生じる、悲しみ・怒り・後悔・罪悪感等を含む複合的な心理的反応であり、多くの場合、時間の経過とともに自然に和らいでいく(通常悲嘆)。しかし、一部の遺族では、悲嘆が長期間にわたり強く持続し、日常生活や社会生活に著しい支障をきたす「複雑性悲嘆(遷延性悲嘆障害)」に至ることがあり、この場合は精神科医等の専門的な治療・支援が必要とされる。介護福祉職の役割は、亡くなる前後を通じた継続的な家族への寄り添い(傾聴、思い出の共有、デスカンファレンス(第36回 問103)を通じた振り返り等)を通じて、通常の悲嘆のプロセスを支えることにあるが、悲嘆が長期化・複雑化する兆候(極端な日常生活の破綻、自傷・自殺念慮等)に気づいた場合には、専門医療機関への相談を適切に助言することが求められる。
試験での位置づけ
遺族へのグリーフケアは、生活支援技術領域・介護の基本領域(終末期ケア、デスカンファレンス第36回 問103)を横断する重要テーマ。第36回 問103のデスカンファレンス、38-58の終末期の家族支援とあわせて、看取りから死別後の家族支援までの一連のプロセスを体系的に理解しておくことが重要。
選択肢の発展補足
グリーフケアの実践では、遺族が悲しみを表現できる場(遺族会、施設からのお悔やみの手紙等)を設けることも、悲嘆のプロセスを支える取り組みとして行われることがある。
上位資格・発展
グリーフケア・死生学の専門領域では、複雑性悲嘆の診断基準(DSM-5等)や、遺族支援プログラム(遺族会、専門カウンセリングとの連携体制)がより体系的に扱われる。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題59です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

