介護福祉士

介護福祉士 第38回 問題68こころとからだのしくみ

問題

介護福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年1月25日(日)実施・こころとからだのしくみ

Aさん(98 歳,女性)は,認知症(dementia)があるが,食事動作は自立していた。最近,配膳されても食事動作が始まらないことが増えてきた。介護福祉職が献立や食材などの説明をしたところ,Aさんは食べ始めるようになった。 次の摂食嚥下の5 期のうち,介護福祉職が支援した期として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題68

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

答えは1「先行期」です。

摂食嚥下の最初の段階「先行期」は、目の前の食べ物を見て「これは何か」「食べ物だ」と認識する段階です。Aさんは献立の説明を受けて食べ物を認識できたことで、食事を始められるようになりました。これはまさに先行期への支援です。

たとえるなら、「これはご飯ですよ、おかずはこれですよ」と教えてもらって初めて「食べよう」というスイッチが入るイメージです。

👉 覚え方:先行期=食べ物を目で見て認識する最初の段階。

ほかの選択肢:2準備期(口に入れて噛み砕く段階)/3口腔期(噛んだ食べ物を喉へ送る段階)/4咽頭期(飲み込みの反射が起こる段階)/5食道期(食道を通って胃に送られる段階)は、いずれも「食べ物を認識する」段階より後の過程で、今回のAさんの課題(食事動作が始まらない)とは異なる段階。

なぜこれが正解か

正解は1。摂食嚥下の5期のうち、目の前の食物を視覚等で認識し「食べよう」という意欲・準備を整える最初の段階が先行期(認知期)である。Aさんは献立や食材の説明を受けることで食物を認識できるようになり、食事動作が開始されたことから、介護福祉職は先行期を支援したと考えられる。

各選択肢の解説

  • 2 準備期は、食物を口に取り込み咀嚼して食塊(飲み込みやすい塊)を形成する段階であり、本事例の「動作が始まらない」という課題とは異なる。
  • 3 口腔期は、形成された食塊を舌の運動によって咽頭へ送り込む段階であり、Aさんの課題(食事動作自体が開始されない)とは段階が異なる。
  • 4 咽頭期は、食塊が咽頭を通過する際に反射的に嚥下運動(喉頭挙上、喉頭蓋の閉鎖等)が起こる段階であり、認知の問題とは異なる。
  • 5 食道期は、食塊が食道の蠕動運動によって胃へ運ばれる段階であり、最も後の過程にあたる。

覚え方・ひっかけ注意

摂食嚥下5期(先行期→準備期→口腔期→咽頭期→食道期)の順序と、それぞれの段階で生じやすい障害のタイプ(先行期=認知症による食物認識の困難、準備期=咀嚼力低下、咽頭期=誤嚥)をセットで整理する。

理論的背景

摂食嚥下5期モデルは、①先行期(認知期):食物を視覚・嗅覚等で認識し摂食への準備をする段階、②準備期:口腔内に取り込み咀嚼して食塊を形成する段階、③口腔期:舌運動により食塊を咽頭へ送り込む段階(随意運動)、④咽頭期:嚥下反射により食塊が咽頭を通過する段階(不随意反射)、⑤食道期:食道の蠕動運動により食塊が胃に運ばれる段階、の5つに分けられる。認知症では、記憶障害・失認等により食物を「食べ物」として認識できない、あるいは目の前の状況を理解できないことで先行期に障害が生じることがあり、視覚的・言語的な説明や声かけによる認知の補助が有効な支援となる。

試験での位置づけ

摂食嚥下5期モデルは、こころとからだのしくみ領域・医療的ケア領域・生活支援技術領域を横断する最重要テーマの一つ。各期でどのような障害が生じ、どのような支援が有効かを整理して覚えることが、事例問題(本問のような認知症の食事場面)への対応力に直結する。

選択肢の発展補足

先行期の障害への支援としては、本事例のような言語的な説明のほか、実際に食器や食材を見せる、香りを嗅がせる、なじみのある食器を使う等、視覚・嗅覚を活用した認知の補助が効果的とされる。認知症高齢者の食事支援では、環境(テレビを消す、テーブルの上を整理する等)を整え、食事に集中できるようにする配慮も重要。

上位資格・発展

言語聴覚士・摂食嚥下リハビリテーションの専門領域では、摂食嚥下5期モデルに加え、より詳細な咽頭期の嚥下反射のメカニズム(嚥下造影検査による評価)や、認知症の病型(アルツハイマー型、レビー小体型等)ごとの摂食嚥下障害の特徴の違いがより専門的に扱われる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題68。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題68です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

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