問題
次のうち,健康な状態と心身の機能が低下して介護等が必要な状態の中間を示す用語として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題75
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは5「フレイル」です。
フレイルとは、心も体も完全に健康な状態と、介護が必要な状態のちょうど「中間」にあたる、心身が弱ってきた状態を表す言葉です。
たとえるなら、元気な状態と要介護状態の間にある「黄色信号」の段階がフレイルです。適切なケアで元気な状態に戻ることもできます。
👉 覚え方:フレイル=健康と要介護の中間段階(可逆的)。
ほかの選択肢:1エイジングは加齢そのものを指す言葉/2サルコペニアは筋肉量・筋力の低下という個別の現象を指す言葉(フレイルの構成要素の一つ)/3ロコモティブシンドロームは運動器の障害による移動機能低下を指す言葉(これも個別の概念)/4ホメオスタシスは体内環境を一定に保とうとする生理的な仕組みを指す言葉。
なぜこれが正解か
正解は5。フレイル(虚弱)は、加齢に伴い心身の予備能力が低下し、健康な状態と要介護状態の中間に位置する脆弱な状態を指す概念であり、適切な介入(栄養改善・運動・社会参加等)により健常な状態に戻る可逆性を持つ点が特徴とされる。
各選択肢の解説
- 1 エイジングは加齢という現象そのものを指す一般的な用語であり、健康と要介護の中間状態を特定的に示す概念ではない。
- 2 サルコペニアは筋肉量・筋力の低下という特定の身体的現象を指す用語であり、フレイルを構成する要素の一つではあるが、フレイルそのもの(身体的・精神心理的・社会的側面を含む包括的な中間状態)とは異なる。
- 3 ロコモティブシンドローム(運動器症候群)は、運動器(骨・関節・筋肉等)の障害により移動機能が低下した状態を指す概念であり、フレイルと関連するが同義ではない。
- 4 ホメオスタシスは、体温や血糖値等の体内環境を一定に保とうとする生理的な恒常性維持機能を指す概念であり、健康と要介護の中間状態を示す言葉ではない。
覚え方・ひっかけ注意
フレイル・サルコペニア・ロコモティブシンドロームはいずれも高齢期の機能低下に関する重要概念だが、フレイルは身体的・精神心理的・社会的側面を含む「包括的な中間状態」、サルコペニアは「筋肉量・筋力の低下」という身体的な一側面、ロコモティブシンドロームは「運動器の障害による移動機能低下」という運動器に着目した概念である点を区別する。
理論的背景
フレイルは、日本老年医学会が2014年に提唱した概念(Frailtyの日本語訳)で、加齢に伴う生理的な予備能力の低下により、ストレスに対する脆弱性が増加し、要介護状態や死亡等の健康障害を起こしやすくなった状態と定義される。フレイルの評価基準(フリードの基準)には、①体重減少、②疲労感、③活動量の低下、④歩行速度の低下、⑤握力の低下、の5項目があり、3項目以上該当するとフレイル、1〜2項目該当するとプレフレイル(前虚弱)と判定される。フレイルは身体的フレイル(サルコペニア等)、精神心理的フレイル(うつ、認知機能低下)、社会的フレイル(社会的孤立、閉じこもり)の3側面から包括的に捉えられる点が特徴。
試験での位置づけ
フレイルの定義と、健康・フレイル・要介護状態の連続性(可逆性を持つ中間段階)は発達と老化の理解領域・介護の基本領域を横断する頻出テーマ。フレイル予防の3本柱(栄養・運動・社会参加)と、地域支援事業における介護予防の取り組み(第37回 問12の第一号通所事業等)を関連づけて理解しておくと、社会の理解領域の出題にも応用できる。
選択肢の発展補足
フレイルの可逆性という特徴は、早期発見・早期介入の重要性を裏付ける根拠となっており、介護予防事業(基本チェックリストによるスクリーニング等)が地域包括支援センターを中心に展開されている。オーラルフレイル(口腔機能の虚弱)も近年注目されており、口腔ケアの重要性とも関連する。
上位資格・発展
老年医学の分野では、フレイルの国際的な評価基準(フリード基準、Rockwoodのフレイル指数等)や、フレイルサイクル(食欲低下→低栄養→サルコペニア→活動量低下→消費エネルギー減少→さらなる食欲低下、という悪循環)がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、フレイルの早期の兆候(活動量の低下、体重減少等)に気づき、多職種と連携して予防的支援につなげる視点が重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題75です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

