問題
次の記述のうち,循環器系のしくみとして,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」問題63
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
答えは2「肺動脈には静脈血が流れている」です。
「動脈」「静脈」という名前は血管の種類を表しますが、流れている血液の種類(酸素の多い動脈血か少ない静脈血か)とは必ずしも一致しません。肺動脈は「動脈」という名前ですが、中を流れているのは酸素の少ない静脈血です。
たとえるなら、名前は「動脈」でも、実際に運んでいる中身は「静脈血」という、ちょっと紛らわしい例外です。
👉 覚え方:肺動脈=名前は動脈だが中身は静脈血(例外パターン)。
ほかの選択肢:1心臓を支配するのは体性神経ではなく自律神経(交感神経・副交感神経)/3左心室から出た血液は大静脈ではなく大動脈へ流れる/4リンパ管に流れるのは血液ではなくリンパ液/5静脈血は酸素を多く含む血液ではなく、酸素の少ない血液(酸素を多く含むのは動脈血)。
なぜこれが正解か
正解は2。肺循環(小循環)において、右心室から送り出される血液は「肺動脈」という名称の血管を通るが、この血液は全身から戻ってきたばかりの酸素の少ない静脈血である(肺でガス交換をして酸素を受け取るのはこの後)。血管の名称(動脈・静脈)は心臓から出る血管か心臓に戻る血管かで決まり、血液の種類(動脈血・静脈血)とは独立した概念である点が本問の核心。
各選択肢の解説
- 1 心臓の拍動は自律神経(交感神経・副交感神経)によって調節されており、随意運動を支配する体性神経ではない。
- 3 左心室から拍出された血液は、全身に送られる大動脈へ流れる(大静脈は全身から心臓=右心房へ血液が戻る血管)。
- 4 リンパ管を流れるのは血液ではなく、組織液(間質液)に由来するリンパ液である。
- 5 静脈血は末梢組織で酸素を消費した後の血液であり、酸素の少ない血液を指す。酸素を多く含むのは動脈血である。
覚え方・ひっかけ注意
「動脈=心臓から出る血管」「静脈=心臓に戻る血管」という血管の名称の定義と、「動脈血=酸素の多い血液」「静脈血=酸素の少ない血液」という血液の性質の定義は別軸である点を明確に区別する。肺動脈(静脈血が流れる)と肺静脈(動脈血が流れる)は、この区別を問う典型的な頻出ポイント。
理論的背景
循環系は体循環(大循環:左心室→大動脈→全身→大静脈→右心房)と肺循環(小循環:右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房)の2つの循環経路からなる。肺循環では、全身から戻った酸素の少ない静脈血が右心室から肺動脈を通って肺に送られ、肺胞でのガス交換により酸素を受け取って動脈血となり、肺静脈を通って左心房に戻る。このため「肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れる」という、血管名と血液の種類が一致しない例外的な組み合わせが生じる。心臓の拍動は洞房結節を起点とする刺激伝導系による自動性を持ちつつ、自律神経系(交感神経は促進、副交感神経=迷走神経は抑制)によって心拍数が調節される。
試験での位置づけ
循環器系の基礎(体循環・肺循環の経路、動脈・静脈の定義、血液の性質)は、こころとからだのしくみ領域の頻出テーマ。「肺動脈=静脈血」「肺静脈=動脈血」という例外パターンは繰り返し出題される定番のひっかけポイントであり、心臓の4つの部屋(左右の心房・心室)と血液の流れの順序(全身→右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→全身)を図でイメージして覚えることが有効。
選択肢の発展補足
心臓を支配する自律神経のうち、交感神経は心拍数増加・心収縮力増強、副交感神経(迷走神経)は心拍数減少という拮抗作用を持つ(第36回 問20の交感神経の作用とも関連)。血圧測定・脈拍測定といった日常の観察技術は、こうした循環器系の基礎理解の上に成り立つ実践的なスキルである。
上位資格・発展
循環器内科学の分野では、心臓の刺激伝導系(洞房結節→房室結節→ヒス束→プルキンエ線維)や、心不全・不整脈の病態生理がより専門的に扱われる。介護福祉士としては、循環器系の基礎知識をバイタルサイン測定(脈拍・血圧)の意味理解に活かすことが実務上重要である。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回介護福祉士国家試験(令和7年度)」の問題63です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。図は同センターのPDFから切り出したものです。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。介護保険制度・障害者総合支援法などは改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

