精神保健福祉士

精神保健福祉士 第26回 問題22|精神保健福祉相談援助の基盤

問題

精神保健福祉士 | 第26回(令和5年度) | 令和6年2月3日(土)・4日(日)実施・精神保健福祉相談援助の基盤

次の記述のうち,ソロモン(Solomon, B.)が提唱したソーシャルワーク理論の説明として,正しいものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題22(精神保健福祉相談援助の基盤)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2

ソロモンは、アメリカの黒人社会の研究を通して、差別や抑圧によって人々が力を奪われていく構造に注目し、その無力な状態から抜け出すことを目指す「エンパワメント」をソーシャルワークに取り入れた人物です。選択肢2がその説明です。

1は生活モデル(ジャーメインら)、3は心理社会的アプローチ(ホリス)、4は問題解決アプローチ(パールマン)、5は解決志向アプローチなど短期療法の考え方です。人名と理論の組み合わせで覚えておきましょう。

なぜ正解か

正解は 2。ソロモン(Solomon, B.)は、アメリカの黒人コミュニティにおける抑圧の研究から、社会の否定的な評価にさらされ続けることで人々が「パワーの欠如(パワーレスネス)」の状態に置かれると捉え、その状態からの脱却を支援するエンパワメント・アプローチを提唱した。

ほかの選択肢

  • 1:ジャーメイン(Germain, C.)とギッターマン(Gitterman, A.)の生活モデル(エコロジカル・アプローチ)。人と環境の交互作用に焦点を当てる。
  • 3:ホリス(Hollis, F.)の心理社会的アプローチ。「状況の中の人」として捉える。
  • 4:パールマン(Perlman, H.)の問題解決アプローチ。援助の構成要素(4つのP)を示し、問題解決の過程そのものが本人の対処能力を高めると考えた。
  • 5:解決志向アプローチなど、社会構成主義に立つ短期的アプローチの特徴。原因追及より、未来の解決像と本人の資源に注目する。

正解の位置づけ

正解は 2。ソロモンはアメリカの黒人コミュニティを対象に、差別や抑圧が人々からパワーを奪い、本人も周囲もそれを当然と受け止めてしまう過程を分析した。ここでの無力さは個人の能力不足ではなく、社会構造によって生み出された状態(パワーレスネス)だと捉える点が核心である。支援者の役割は、本人が自分の置かれた構造に気づき、自分の力を回復し、環境に働きかけていけるよう協働することとされる。このアプローチは後に、障害者・女性・精神障害当事者の支援にも広がり、精神保健福祉では当事者活動やセルフアドボカシーを支える考え方になっている。

誤りの肢の論点

  • 1(生活モデル):システム理論に生態学の視点を取り入れ、人と環境との交互作用、両者の適合(フィット)を重視する。病理を個人に帰す医学モデルへの批判として生まれた。「生態学」「交互作用」が出たらこのモデル。
  • 3(心理社会的アプローチ):診断主義の流れをくみ、「状況の中の人(person-in-situation)」という視点で心理面と社会面の両方を見る。ホリスが体系化した。
  • 4(問題解決アプローチ):パールマンは診断主義と機能主義の折衷を図り、援助を構成する要素として人(Person)・問題(Problem)・場所(Place)・過程(Process)の4つのPを示した。問題解決の経験が本人の対処能力を高めるという考え方で、援助を活用する本人の力をワーカビリティとして重視した。
  • 5:解決志向アプローチやナラティヴ・アプローチは、社会構成主義の立場から「客観的な事実」や直線的因果を重視せず、本人が語る意味や望む未来に焦点を当てる。短期で終える設計も特徴。

似た用語との違い

  • エンパワメント:力を奪われた状態からの回復という「過程」と、抑圧的な構造への働きかけを含む。
  • ストレングス視点:本人や環境の強み・資源に注目する「視点」。エンパワメントと重なるが、構造的抑圧の分析は必ずしも前提にしない。
  • アドボカシー:本人に代わって、または本人とともに権利を主張する「活動」。エンパワメントでは、最終的に本人が自ら主張できる状態(セルフアドボカシー)を目指す。

試験では「抑圧」「無力」「パワーレスネス」という語がソロモンの目印になる。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題22(精神保健福祉相談援助の基盤)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題22(精神保健福祉相談援助の基盤)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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