問題
次のうち,ソーシャルロール・バロリゼーションを提唱した人物として,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題23(精神保健福祉相談援助の基盤)
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3
ソーシャルロール・バロリゼーション(社会的役割の価値付与)は、ヴォルフェンスベルガーが提唱しました。社会から価値の低い存在と見られやすい人々に、社会で価値ある役割を得られるようにすることが大切だという考え方で、ノーマライゼーションをアメリカで発展させたものです。
ニィリエとバンク-ミケルセンはノーマライゼーションの理念を広めた北欧の人物、ビアーズは精神衛生運動を始めた人物、ラップはストレングスモデルを提唱した人物です。
なぜ正解か
正解は 3。ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)は、北欧で生まれたノーマライゼーションを北米で理論化し、のちに「社会的に価値を下げられた人々」が社会の中で価値ある役割を得ることを重視するソーシャルロール・バロリゼーション(SRV)へと発展させた。
ほかの選択肢
- 1:ニィリエ(Nirje, B.)は、ノーマライゼーションの原理を、1日・1週間・1年のノーマルなリズムなど8つの要素に整理して広めた。
- 2:ビアーズ(Beers, C.)は、自らの精神科入院体験を公にし、精神衛生運動を起こした人物。
- 4:ラップ(Rapp, C.)は、精神障害者のケースマネジメントにおけるストレングスモデルを提唱した。
- 5:バンク-ミケルセン(Bank-Mikkelsen, N.)は、デンマークで知的障害者の処遇改善に取り組み、「ノーマライゼーションの父」と呼ばれる。
正解の位置づけ
正解は 3。ヴォルフェンスベルガーは、ノーマライゼーションを「できる限り文化的に通常である手段を用いて、できる限り文化的に通常である行動や特性を確立・維持すること」として北米に紹介した。その後、障害のある人が社会から低く評価され、その評価が否定的な役割(病人・子ども扱い・危険な存在など)を押しつけ、さらに評価を下げるという悪循環に注目し、価値ある社会的役割を得ることを支援の中心に置くソーシャルロール・バロリゼーション(SRV)を提唱した。SRVは「価値ある役割」を通じて、本人の社会的イメージと能力の両方を高めることを目指す。
誤りの肢の論点
- 1:ニィリエはスウェーデンで、ノーマライゼーションの原理を具体的な生活条件の8項目(1日・1週・1年のリズム、ライフサイクル、自己決定の尊重、性の関係、経済水準、住環境など)として示した。「8つの原理」とくればニィリエ。
- 2:ビアーズは精神科病院での入院体験を著し、精神衛生運動(メンタルハイジーン運動)の始まりをつくった。精神保健の歴史の出題で問われる人物で、SRVとは関係しない。
- 4:ラップは、本人の願望・能力・自信と、環境の資源・関係・機会に注目するストレングスモデルを、精神障害者のケースマネジメントとして体系化した。
- 5:バンク-ミケルセンは、知的障害者の親の会の運動を受けて、障害者が可能な限り通常に近い生活を送れるようにする理念をデンマークの法制度に盛り込み、「ノーマライゼーションの父」と呼ばれる。
似た用語との違い
- ノーマライゼーション:障害のある人に「通常の生活条件」を保障するという理念(北欧発)。
- SRV:通常の条件にとどまらず、社会が価値を認める「役割」の獲得を重視する(北米で発展)。
- ソーシャルインクルージョン:社会的排除をなくし、すべての人を社会の構成員として包み込む考え方。
人名と国・キーワードを組み合わせて(デンマーク=バンク-ミケルセン、スウェーデン=ニィリエ、北米=ヴォルフェンスベルガー)覚えると取り違えにくい。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題23(精神保健福祉相談援助の基盤)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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