精神保健福祉士

精神保健福祉士 第26回 問題24|精神保健福祉相談援助の基盤

問題

精神保健福祉士 | 第26回(令和5年度) | 令和6年2月3日(土)・4日(日)実施・精神保健福祉相談援助の基盤

6 月のある日,大学のキャンパスソーシャルワーカーであるG精神保健福祉士のところに,留学生のHさん(1 年生)が留学生支援センターの職員に付き添われやって来て,面接することとなった。生気のない様子のHさんはぽろぽろ涙をこぼしながら,「日本の大学に憧れて留学したが,同級生との会話は早すぎてついて行くことができない。授業の内容があまり理解できずに困っている。アパートの隣人からはゴミの分別について強い口調で注意され悲しい気持ちになった。母国にいる家族の期待を考えると苦しくて,もうどうしたらよいか分からない」と訴えた。 次の記述のうち,この面接場面においてG精神保健福祉士が優先すべき対応として,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題24(精神保健福祉相談援助の基盤)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 5

Hさんは、言葉の壁、授業、近所とのトラブル、家族の期待と、いくつもの悩みが重なって混乱し、涙を流している状態です。初回の面接でまず大切なのは、本人の気持ちを受け止めてゆっくり話を聞き、何に困っているのかを一緒に整理することです。

1や3のように解決策を急いで示したり、4のように最初から受診を勧めたりすると、本人は「わかってもらえなかった」と感じるかもしれません。2も悩みの一部だけを取り上げています。まず信頼関係をつくることが優先です。

なぜ正解か

正解は 5。Hさんは複数の問題(会話についていけない、授業が理解できない、隣人からの注意、家族の期待)を抱えて混乱し、「どうしたらよいか分からない」と訴えている。初回面接(インテーク)では、受容と傾聴によって信頼関係(ラポール)をつくり、本人と一緒に状況を整理して、何から取り組むかを本人が選べるようにすることが優先される。

ほかの選択肢

  • 1:話しかけ方の練習は、問題の一部だけを取り上げた援助者主導の提案で、初回の優先対応ではない。
  • 2:授業の心配は訴えの一つにすぎず、ほかの問題や本人の感情を置き去りにしている。
  • 3:転居の勧めは大きな生活上の決定を援助者が先回りして示すもので、状況把握の前にすべきではない。
  • 4:気分の落ち込みへの配慮は大切だが、状況を整理する前に受診を促すと、本人の訴えを病気の問題に置き換えてしまうおそれがある。

覚えるポイント

援助関係の初期に「優先すべき対応」を問われたら、受容・傾聴・本人とともに状況を整理する、という選択肢をまず検討する。援助者が先に解決策を決める選択肢は、根拠がない限り後回しになる。

正解の位置づけ

正解は 5。この場面は、留学生活の中で複数のストレスが重なり、本人が混乱して「どうしたらよいか分からない」状態にある初回面接である。精神保健福祉士がまず行うのは、本人の感情を受け止め(受容・共感)、語りをさえぎらずに聴き(傾聴)、絡み合った困りごとを一つずつほどいていくことである。整理の過程そのものが本人を落ち着かせ、自分の状況を把握し直す助けになる。そのうえで、何を優先するかを本人と一緒に決める(自己決定の尊重)。

誤りの肢の論点

  • 1・2・3はいずれも、訴えの一部を援助者が選び取り、解決策を先に示している。援助の順序としては、アセスメント(状況と本人の思いの把握)の前に介入計画を出すことになり、本人の主体性を損なう。特に3の転居は、住まい・費用・通学など生活全体に関わる重い決定で、初回面接で勧めるものではない。
  • 4:生気がなく涙をこぼしているので、精神的な不調への目配りは必要である。ただし、ここで受診を最優先にすると、言語・学業・近隣関係・家族の期待という生活上の問題が「病気」に回収されてしまう。急迫した危険(自傷のおそれ等)が見られる場合は別だが、本文からはそこまで読み取れない。まず状況を整理し、その中で必要があれば医療につなぐのが順序である。

関連論点

  • キャンパスソーシャルワーク:大学で学生の修学・生活・心身の課題に対応する。留学生支援センター、保健管理センター、学生相談室など学内の他部署との連携が前提になる。本問でも付き添ってきた職員との関係を生かした後の連携が想定される。
  • 危機介入との違い:危機介入は、危機状態にある人の情緒の安定と短期間での対処能力の回復を図る。Hさんの状態も危機に近いが、どの理論でも最初の段階は「感情の受け止め」と「問題の整理」であり、選択肢5と一致する。
  • 事例問題の解き方:「優先すべき対応」を問う問題では、援助関係の初期であれば、受容・傾聴・状況の整理・本人とともに、といった語を含む選択肢が正解になりやすい。援助者が一方的に決める・勧める・指示する選択肢は、根拠が強くない限り後回しと判断する。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題24(精神保健福祉相談援助の基盤)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題24(精神保健福祉相談援助の基盤)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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