精神保健福祉士

精神保健福祉士 第26回 問題38|精神保健福祉の理論と相談援助の展開

問題

精神保健福祉士 | 第26回(令和5年度) | 令和6年2月3日(土)・4日(日)実施・精神保健福祉の理論と相談援助の展開

次の記述のうち,レジリエンス(resilience)の説明として,正しいものを1つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題38(精神保健福祉の理論と相談援助の展開)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4

レジリエンス(resilience)は、日本語で「回復力」「立ち直る力」と訳される言葉です。大きなストレスや困難に出会っても、それに耐え、やがて立ち直っていく力を、人が本来もっている力として捉えます。選択肢4がこの説明です。

ほかの選択肢は、似た場面で使われる別の言葉の説明です。自己主張して生きる力を発揮することはエンパワメント、病気が治っていなくても人生の新しい意味を見つけることはリカバリー、すべての人を社会の一員として包み込むことはソーシャルインクルージョンの説明に近いものです。

なぜ正解か

正解は 4。レジリエンスは、逆境やストレスに直面しても、それに耐え、やがて立ち直る力のこと。「弱さ」の側ではなく、人が本来もっている強み(ストレングス)として捉える点が特徴で、精神保健福祉の領域では、リカバリーやストレングスモデルの考え方と近い関係にある。

ほかの選択肢

  • 1:「自己決定能力を高め、自己を主張し、生きていく力を発揮すること」は、エンパワメントの説明に近い。
  • 2:「社会に完全かつ効果的に参加し、受け入れられていること」は、社会参加・包摂(インクルージョン)の考え方に近い説明で、立ち直る力の説明ではない。
  • 3:「病気自体は治っていなくても、人生における新しい意味と目的を発展させること」は、リカバリー(個人的回復)の説明に近い。症状の消失ではなく、本人の生き方の回復に重きを置く。
  • 5:「全ての人を社会の構成員として包み込むこと」は、ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)の説明。

覚え方

レジリエンス=「へこんでも戻る力」。リカバリー=「治らなくても自分らしく生きる」。エンパワメント=「力を取り戻す」。似た横文字は、1行の定義で区別する。

概念の位置づけ

正解は 4。レジリエンス(resilience)は、もともと物理学で「はね返す力」を指す言葉で、心理学・精神保健領域では、強いストレスや逆境、トラウマにさらされても、それに耐え、適応し、やがて立ち直る力を指す。重要なのは、特別な人だけがもつ能力ではなく、人が本来もつ力で、周囲の人間関係や支援、環境によって引き出されると捉える点である。この視点は、欠陥や症状に注目する「病理モデル」に対して、本人の強みに注目する「ストレングス視点」と親和性が高い。精神保健福祉士の実践では、危機に直面した利用者の「できていること」「乗り越えてきた経験」を見つけ、回復を支える働きかけにつながる。

誤りの肢が指す概念

本問は、精神保健福祉で頻出の横文字を1行の定義で並べ、取り違えを問う型。誤りの肢はそれぞれ次の概念に対応する。

  • 肢1(自己決定能力を高め、自己を主張し、生きていく力を発揮する):エンパワメント。力を奪われた状態にある人が、自己決定や環境への働きかけを通じて力を取り戻す過程を指し、本人の「力の回復」に焦点がある。
  • 肢2(社会に完全かつ効果的に参加し、受け入れられている):社会参加・包摂(インクルージョン)の考え方に近い説明。障害者権利条約でも、障害のある人の社会への完全かつ効果的な参加と包容は、原則の一つとして位置づけられている。
  • 肢3(病気自体は治っていなくても、人生における新しい意味と目的を発展させる):リカバリー。症状の消失を指す臨床的回復と区別して、本人の価値観に沿って生き方を取り戻す「個人的回復」として説明される。
  • 肢5(全ての人を社会の構成員として包み込む):ソーシャルインクルージョン。排除(ソーシャルエクスクルージョン)の対概念で、社会的に孤立・排除されやすい人を地域の一員として包み込む。

似た用語との違い

  • レジリエンスは「立ち直る力」=個人や環境がもつ特性・プロセス。リカバリーは「生き方の回復」=本人の主体的な旅路。両者は重なるが、リカバリーは病気や障害とともに生きる文脈で使われる。
  • ストレングスは「強み」そのものを指し、レジリエンスはその強みのうち「逆境から立ち直る力」を指す、と整理できる。

関連して出る論点

ストレス-脆弱性モデル(問40)、ストレングスモデル、エンパワメント・アプローチ、ソーシャルインクルージョンは、理論の科目で繰り返し問われる。定義を1行で言えるようにし、事例問題では本人の強みを活用する支援かどうかで判断する。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題38(精神保健福祉の理論と相談援助の展開)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題38(精神保健福祉の理論と相談援助の展開)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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