問題
精神科病院に入職して4 か月たつG精神保健福祉士(22 歳)は,入職8 年目のH精神保健福祉士から,定期的にスーパービジョンを受けている。 今日は,H精神保健福祉士が,G精神保健福祉士と入院患者との面接に同席した。 面接が終わると,2 人は相談室に戻り,振り返りを行った。H精神保健福祉士は,「よいタイミングで相づちを入れて話を引き出していましたね」と話した。G精神保健福祉士は,「次の話題へどのように進めればいいのか迷いました。あれでよかったのでしょうか」とH精神保健福祉士に話した。そこで,H精神保健福祉士は気づきを促した。 次のうち,この場面で行われたスーパービジョンの形態に関する説明として,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題47(精神保健福祉の理論と相談援助の展開)
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 2
Gさんは入職4か月の新人で、入職8年目のHさんから定期的にスーパービジョンを受けています。この場面では、HさんがGさんの面接に同席し、その直後に相談室で振り返りを行っています。このように、スーパーバイザーが実際の援助場面に同席して指導する形が「ライブ・スーパービジョン」です。選択肢2が正解です。
ほかの選択肢は、仲間どうし、自分自身で、複数のスーパーバイザーが関わって、グループで行う形で、事例の場面とは合いません。スーパービジョンの形態は、誰が、どこで、何人で行うかに注目して見分けましょう。
なぜ正解か
正解は 2。ライブ・スーパービジョンは、スーパーバイザーが、スーパーバイジーの実際の援助場面(面接など)に同席し、その場で、または直後に指導や助言を行う形態である。事例では、Hさん(入職8年目)が、Gさん(入職4か月)と入院患者との面接に同席し、面接後に相談室で振り返りを行い、「気づきを促した」。これは、ライブ・スーパービジョンの特徴にあてはまる。
ほかの選択肢
- 1:ピア・スーパービジョンは、同じ立場の仲間どうしで、互いに事例を検討し、助言し合う形態。ここでは、経験の差があるHさんが指導している。
- 3:セルフ・スーパービジョンは、自分自身で援助をふり返り、気づきを得る形態。
- 4:ユニット・スーパービジョンは、1人のスーパーバイジーに複数のスーパーバイザーが関わる形態として説明される。事例のスーパーバイザーはHさん1人である。
- 5:グループ・スーパービジョンは、スーパーバイザーが複数のスーパーバイジーを集めて行う形態。事例は1対1である。
ポイント
「実際の援助場面に同席」→ライブ。「同じ立場の仲間」→ピア。「自分で」→セルフ。「複数人で」→グループ。
スーパービジョンの形態
正解は 2。スーパービジョンは、スーパーバイザー(指導する側)がスーパーバイジー(指導を受ける側)の実践を支える過程で、機能として、管理的機能(業務の質の管理)、教育的機能(知識・技術の向上)、支持的機能(精神的な支え)が整理される。形態は、実施の方法によって分類される。
- 個別スーパービジョン:スーパーバイザーとスーパーバイジーが1対1で行う。
- グループ・スーパービジョン:スーパーバイザーが、複数のスーパーバイジーを集めて行い、参加者どうしの相互作用も活かす。
- ピア・スーパービジョン:同じ立場の仲間どうしで、互いに指導し合う。上下関係がなく、対等な関係が特徴。
- セルフ・スーパービジョン:自分自身で、自分の実践を振り返って検討する。
- ライブ・スーパービジョン:スーパーバイザーが援助場面に同席し、実際の場面を観察して指導する。
- ユニット・スーパービジョン:1人のスーパーバイジーに対して、複数のスーパーバイザーが関わる形態として説明される。
事例では、①Hさんは入職8年目、Gさんは4か月という関係で、定期的にスーパービジョンを受けている、②HさんがGさんの面接に同席した、③面接後に相談室で振り返りを行い、Hさんが気づきを促した、という点が読み取れる。援助場面そのものに同席しているので、ライブ・スーパービジョンである。
誤りの肢の論点
- 肢1:ピア・スーパービジョンは、経験年数や立場が近い仲間どうしの関係である。事例は、新人と入職8年目という関係で、指導者と指導を受ける側が明確なので、あてはまらない。
- 肢3:セルフ・スーパービジョンは、スーパーバイザーが存在しない。事例にはHさんがいる。
- 肢4・肢5:ユニット・スーパービジョンは複数のスーパーバイザーが関わる形態、グループ・スーパービジョンは複数のスーパーバイジーが参加する形態である。事例は、HさんとGさんの2人で行っている。
関連して出る論点
- 気づきを促す関わり:Hさんが、答えを与えるのではなく「気づきを促した」点は、スーパーバイジー自身の力を引き出す教育的・支持的な関わりに近い。
- スーパービジョンと類似の概念との違い:コンサルテーション(問48)は、他分野の専門家から助言を受けるもので、上下の指導関係を前提としない。スーパービジョンは、同じ専門職の間で継続的に行われる。
- 精神保健福祉士の資質向上:精神保健福祉士法第38条の2(誠実義務)、資質向上の責務などとあわせ、継続的なスーパービジョンは専門職としての成長を支える。
学習のコツ
形態の名前は、「誰が」「どこで」「何人で」で見分ける。事例に出てくる条件(同席、仲間、自分、複数人)を拾って、1対1で対応させる。
- 精神保健福祉士法第38条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題47(精神保健福祉の理論と相談援助の展開)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:合格ナビ運営事務局(運営者情報)・編集方針。

