精神保健福祉士

精神保健福祉士 第26回 問題69|精神保健福祉に関する制度とサービス

問題

精神保健福祉士 | 第26回(令和5年度) | 令和6年2月3日(土)・4日(日)実施・精神保健福祉に関する制度とサービス

精神科病院に勤務するJ精神保健福祉士は,栄養士と共同の発案で,糖尿病を合併している統合失調症の患者に対する6 か月間の運動・栄養指導の評価プログラムを,説明と同意の上で実施することとした。プログラムの開始前と終了時(6 か月後)の2 時点において,IDを付したプログラムへの参加者50 名の空腹時の血糖値を測定した。参加者における2 時点の血糖値の平均値に,統計的有意差があるかを検証するために,統計的手法を用いた。 次のうち,用いた統計的手法として,適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題69(精神保健福祉に関する制度とサービス)

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
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  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4

同じ50人について、プログラムの「前」と「後」の2回、血糖値を測っています。同じ人を2回測ったデータは、1人ずつ「前」と「後」がペアになっています。このペアのデータで、2つの平均値の差が偶然の範囲を超えているか(統計的に有意か)を調べるには、対応のあるt検定を使います(肢4)。

相関係数は2つの変数の関係の強さ、因子分析は多くの変数の背後にある共通因子を探る方法、リッカート法は「とてもそう思う〜全くそう思わない」で答えてもらう尺度づくりの方法、カイ二乗検定はカテゴリーの度数の偏りを調べる方法です。

正解は 4

調べたいのは「同一の参加者50名の、開始前と終了時の空腹時血糖値(量的なデータ)の平均値に差があるか」です。

  • 肢1(誤り): 相関係数は2つの変数の直線的な関係の強さを示す指標で、平均値の差の検定ではありません。
  • 肢2(誤り): 因子分析は、多数の観測変数の背後にある少数の潜在因子を探る多変量解析で、2時点の比較には使いません。
  • 肢3(誤り): リッカート法は、質問項目に段階で回答させて態度を測る尺度構成の方法で、検定手法ではありません。
  • 肢4(正しい): 同じ対象者を2時点で測定した量的データ(対応のあるデータ)の平均値の差を検定するのは対応のあるt検定です。IDを付して前後を個人単位で結びつけている点が「対応あり」の根拠です。
  • 肢5(誤り): カイ二乗検定は、性別×参加の有無のようなカテゴリー(度数)データの関連や偏りを検定する方法です。血糖値の平均値の比較には使いません。

正解は 4

手法選択の考え方

検定手法は、①データの尺度(量的か質的か)、②比較する群の数、③データに対応があるか、で選びます。本問は、

  • 血糖値=量的(比率尺度)データ
  • 比べるのは2つの平均値(開始前と終了時)
  • 同一人物の前後を、IDで結びつけて測定=対応あり

なので、対応のあるt検定(paired t-test)が適切です。各参加者の「終了時−開始前」の差を計算し、その差の平均が0と異なるかを検定する、と考えると理解しやすいでしょう。

対応のないt検定との違い

もし「プログラム参加者50名」と「非参加者50名」という別々の集団の平均を比べるなら、対応のない(独立2群の)t検定を使います。同じ人を2回測ると個人差の影響を差し引けるため、対応のある検定のほうが差を検出しやすくなります。研究デザインで「IDを付した」「同一の参加者」という語が出たら、対応ありのサインです。

誤りの肢の掘り下げ

  • 肢1 相関係数: たとえば「運動量と血糖値の低下量に関係があるか」を見るなら相関係数(ピアソンの積率相関係数など)を使いますが、平均値の差の検定にはなりません。相関があることと因果関係があることも別です。
  • 肢2 因子分析: 心理尺度の多数の項目が、いくつの因子(例:意欲・不安など)に集約されるかを調べる方法です。尺度開発の場面で使われます。
  • 肢3 リッカート法: 「とてもそう思う」から「全くそう思わない」までの段階評定で回答を得て合計点などで態度を測る尺度の作り方です。データの集め方であり、検定の手法ではありません。
  • 肢5 カイ二乗検定: クロス集計表の度数に、偶然では説明しにくい偏りがあるかを調べます。例えば「プログラム参加の有無」と「血糖値が基準内に入ったかどうか(はい/いいえ)」の関連を見る場合なら候補になります。

関連して出る論点

  • 3群以上の平均値の比較は分散分析、同じ人を3時点以上測る場合は反復測定の分散分析が候補になります。
  • データが正規分布に従わない場合や順序尺度の場合は、対応のある2群ではウィルコクソンの符号付順位検定などのノンパラメトリック検定が使われます。
  • 実践研究では、本問のように「説明と同意」を得ることやIDによる匿名化など、研究倫理の手続も併せて問われます。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題69(精神保健福祉に関する制度とサービス)。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第26回精神保健福祉士国家試験(令和5年度)」専門科目 問題69(精神保健福祉に関する制度とサービス)です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ。原文にふりがなが付いている語は、ふりがなも付けています)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。精神保健福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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