社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題117相談援助の理論と方法

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・相談援助の理論と方法

事例を読んで,ひきこもり地域支援センターのF職員(社会福祉士)による,グループワークのこの段階における関わりとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Fは,ひきこもり地域支援センターが1 か月前に開設した,ひきこもり状態にある人たちのための居場所であるカフェで,グループへの支援を行っている。Fは2年前から根気強く訪問していたGさん(38 歳,男性)にもこのグループへ参加しないかと声をかけたところ,「どんなメンバーで,どんなことをしているのか」と興味を示し,久しぶりに外出し,カフェに初めて姿を見せた。Gさんは対人関係のつまずきからひきこもり状態となった経緯があり,人見知りがある。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題117

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3 です。

Gさんは、グループにはじめて参加したところです。人見知りがあるので、この段階では、安心して過ごせるようにすることが大切です。ワーカーは、以前から参加しているメンバーとの間をつなぐ「橋渡し」をして、少しずつ関係が広がるよう支えます。

他のメンバーに任せきりにしたり、二人だけで話し続けたり、いきなり過去の体験を語るよう促したりするのは、この段階では適切ではありません。

グループへの参加の初期は、安心感がいちばん大切です。

正解は 3 です。

グループワークの開始期(初参加の場面)では、メンバーの不安を和らげ、グループになじめるよう支えることが課題です。ワーカーは、グループの中に居場所をつくるために、メンバー同士の関係づくりを促します。

各選択肢の検討

  • 1 × 人見知りが激しいからといって、他のメンバーに対応を委ねるのは、ワーカーの役割の放棄。初参加では、ワーカーの支えが必要。
  • 2 × 二人で会話を続けるのは、グループの中での関係づくりにならない。Gさんがグループに入る機会を減らす。
  • 3 ○ 以前から参加している他のメンバーと話せるよう橋渡しをする。
  • 4 × 長いひきこもり体験の分かち合いを促すのは、初回では負担が大きい。作業期以降の課題。
  • 5 × 過去の対人関係の振り返りと気持ちの分かち合いを促すのも、初参加の段階には早すぎる。

開始期のワーカーの役割は、不安を和らげることと、メンバー同士をつなぐことです。深い話や過去の振り返りは、関係が育ってからにします。

正解は 3 です。

■ 開始期のグループワーク

開始期(グループ形成の初期)は、メンバーが、自分の居場所を確かめ、グループへの不安を抱えている時期。ワーカーの課題は次のとおり。

  • 安心して過ごせる場の雰囲気をつくる。
  • 目的や約束事を共有し、メンバーの参加の動機を支える。
  • メンバー同士を紹介し、共通点を示すなどして、関係づくりを促す(橋渡し)。
  • 無理に発言を求めず、メンバーが参加の仕方を選べるようにする。

作業期に入ると、自己開示や分かち合いが深まり、相互援助システムが働く。

■ 本事例の検討

Gさんは、ひきこもり地域支援センターのカフェに初めて来た。F職員との関係はあるが、人見知りがあり、グループの他のメンバーとは初対面。この段階で、Fがすべきことは、Gさんが安心できるように、既存のメンバーとつないで、グループに参加しやすい状況をつくること。

■ 誤りの肢の論点

  • 肢1:メンバーに任せきりにせず、ワーカーが調整役として関わる。
  • 肢2:ワーカーとの1対1の関係に留まると、グループを活用する意味がなくなる。ただし、最初の足がかりとしてワーカーとのつながりを使いながら、メンバーとの接点へと広げるのが適切。
  • 肢4・5:メンバー間の深い分かち合いは、信頼関係や安心感が育った作業期の課題。参加したばかりのGさんに、過去の体験を語らせるのは、心理的負担が大きく、再び引きこもるきっかけにもなりうる。

■ 関連論点

  • グループワークの特徴は、メンバー同士の相互作用(相互援助システム)を活用する点にある。
  • 当事者グループ・セルフヘルプグループとの違い:グループワークでは、ワーカーが意図的に関与する。
  • ひきこもり地域支援センターは、ひきこもり状態にある本人や家族への相談支援を行う、都道府県・指定都市に設置される機関。市町村などでの居場所づくりとの連携も進められている。
  • アウトリーチ(訪問)から居場所・グループへと段階的に支援をつなぐ流れも押さえたい。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題117。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題117です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。