社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題12心理学理論と心理的支援

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・心理学理論と心理的支援

心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状に関する次の記述のうち,回避症状の事例として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題12

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4 です。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状のひとつに「回避」があります。つらい出来事を思い出させる場所・人・話題を避けることです。交通事故にあった場所を通らないように通勤するのは、事故を思い出させる場所を避けているので、回避症状にあたります。

たとえるなら、怖かった記憶に近づかないように、道を変えて遠回りすることです。

覚え方:PTSDの症状は4つ。「侵入(思い出す)」「回避(避ける)」「認知・気分の否定的変化」「覚醒・反応性の変化(過敏)」。

正解は 4 です。

DSM-5によるPTSDの症状は、侵入症状、回避、認知と気分の陰性の変化、覚醒度と反応性の著しい変化の4つに分けられます。

  • 1 誤り。ささいなことでひどく驚くのは、過覚醒(覚醒度と反応性の変化)の例です。
  • 2 誤り。事故は全て自分のせいだと考えるのは、認知と気分の陰性の変化(自責など)の例です。
  • 3 誤り。つらい出来事を急に思い出すのは、侵入症状(想起・フラッシュバック)の例です。
  • 4 正しい。事故にあった場所を通らないようにするのは、出来事に関連する場所や状況を避ける回避の例です。
  • 5 誤り。大声を聞いて虐待を思い出し苦しくなるのは、きっかけに触れて苦痛が生じる侵入症状の例です。

症状の例が4つのどれにあたるかを見分けることが問われます。

PTSDは出来事の後に一定期間続く症状で診断されます。回避は、場所・人・話題・感情を避けることで、本人にとっては身を守る行動ですが、続くと生活範囲が狭まります。4つの症状領域を例で見分けられるようにします。

PTSDの診断基準の構造

PTSDは、死、重傷、性的暴力などの出来事に、直接・目撃・間接的に曝露された後に生じる障害で、DSM-5ではトラウマ及びストレス因関連障害群に位置づけられます。症状は4つの領域に分けられます。

  • 侵入症状:外傷的出来事の反復的・不随意的な苦痛な記憶、悪夢、フラッシュバック(その場で再び起きているかのように感じる解離反応)、きっかけに触れたときの強い苦痛。
  • 回避:外傷的出来事に関連する記憶・思考・感情、または外的なもの(人、場所、会話、活動)を避けようとする努力。
  • 認知と気分の陰性の変化:出来事の重要な側面の想起不能、自己や他者についての持続的で歪んだ認知(自責や他責)、持続的な否定的感情、興味・関心の減退、孤立感など。
  • 覚醒度と反応性の著しい変化:過敏な行動、怒りの爆発、過度の警戒心、驚愕反応、集中困難、睡眠障害など。

症状が1か月以上持続することが診断に必要です。

誤りの肢の論点

1は過覚醒の驚愕反応、2は認知の歪み(自責)、3と5は侵入症状です。3と5はどちらも「思い出す・苦痛」という点で似ていますが、「急に思い出す」と「きっかけに触れて苦痛が起きる」はいずれも侵入症状のカテゴリーに入ります。回避の特徴は、「自ら避ける」という行動や努力の面にあります。この区別が選択のポイントです。

関連する疾患との違い

急性ストレス障害は、外傷的出来事の後3日〜1か月の間に同様の症状が生じるもので、1か月以上続けばPTSDの診断となります。適応障害は、外傷的出来事の基準を満たさないストレス因子への反応です。

支援場面との関連

回避は、一時的には安心をもたらしますが、長く続くと生活の範囲が狭まり、回復を妨げます。支援では、安全を確保して信頼関係を築き、無理に思い出させたり、回避を叱ったりせず、本人のペースを尊重します。専門的な治療には、持続エクスポージャー療法、認知処理療法、EMDRなどがあります。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題12。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題12です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。