社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題16社会理論と社会システム

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・社会理論と社会システム

次の記述のうち,ウェルマン(Wellman, B.)のコミュニティ解放論の説明として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題16

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2 です。

ウェルマンのコミュニティ解放論は、現代社会では、人と人とのつながり(コミュニティ)が、住んでいる地域という場所に縛られず、広がっているという考え方です。交通や通信の発達により、離れた場所にいる友人や親族とも、親密な関係をもてるようになったと考えます。

たとえるなら、近所づきあいだけでなく、遠くの友人ともSNSや電話で支え合っている状態です。

覚え方:コミュニティ解放論=地域から解放されたつながり。

正解は 2 です。

ウェルマンは、都市化によってコミュニティが衰退するという見方に対し、人々のつながりは地域という空間を超えて広がっているとする「コミュニティ解放論」を唱えました。

  • 1 誤り。特定の関心に基づくアソシエーションが、地域を基盤とするコミュニティの中で展開するとしたのは、マッキーヴァーのコミュニティとアソシエーションの考え方です。
  • 2 正しい。コミュニティが地域に限定されない形で展開されるという主張が、コミュニティ解放論です。
  • 3 誤り。人口の量・密度・異質性から都市に特徴的な生活様式(アーバニズム)を捉えたのは、ワースです。
  • 4 誤り。都市の発展を中心部から同心円状に広がる地帯で説明したのは、バージェスの同心円地帯理論です。
  • 5 誤り。94のコミュニティの定義を収集・分析し、共通性を見いだしたのは、ヒラリーです。

都市化とコミュニティの関係には、喪失論・存続論・解放論の3つの見方があります。ウェルマンの解放論は、絆が地域から解放され、空間的に広がるとする立場です。論者名と主張を対で覚えます。

コミュニティ論の整理

コミュニティを論じた主な学説を、論者と主張で整理します。

  • マッキーヴァー:地域社会に基づく自然発生的な共同生活がコミュニティ、特定の関心を追求する人為的な組織がアソシエーション。コミュニティの中にアソシエーションが生まれると捉えました。
  • ヒラリー:コミュニティの定義94種を分析し、社会的相互作用、地域性(一定の地域)、共通の絆の3要素が多くの定義に共通すると整理しました。
  • ワース:都市の人口の量・密度・異質性が、都市に特有の生活様式(アーバニズム)を生むとしました。
  • バージェス:シカゴ学派の人間生態学で、都市が中心から外側へ同心円状に拡大する構造を示しました(同心円地帯理論)。
  • ウェルマン:コミュニティ喪失論(都市化で絆が失われる)、コミュニティ存続論(都市でも地縁・血縁の絆は存続する)に対して、コミュニティ解放論を提唱し、人々の親密な関係(パーソナル・コミュニティ)は、地域に縛られない、選択的で空間的に分散したネットワークとして存在するとしました。

三つの見方の対比

コミュニティ喪失論は、都市化により伝統的な絆が失われるとし、存続論は、都市でも近隣・親族の絆が維持されるとし、解放論は、絆は失われず、地域の外へ広がるとします。解放論は、交通・通信手段の発達を背景にしており、現代のSNSなどによるつながりを考える際にも通用する視点です。

誤りの肢の論点

1はマッキーヴァーですが、「アソシエーション」と「コミュニティ」の関係を逆にしないよう注意します。3はワースのアーバニズム論、4はバージェスの同心円地帯理論で、いずれも都市社会学の基本です。5はヒラリーで、「94」という数字がキーワードです。「人名と主張」を正確に対応させることが問われています。

福祉との関連

地域福祉では、地域に基づく支え合いだけでなく、関心や課題に基づくつながり(テーマ型のコミュニティ)の活用も進められています。社会福祉士は、地域の枠を超えた当事者・家族のネットワークや、オンライン上の関係も、支援資源として捉えることが求められます。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題16。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題16です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。