社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題25現代社会と福祉

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・現代社会と福祉

次の記述のうち,ブラッドショー(Bradshaw, J.)のニード類型を踏まえたニードの説明として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題25

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 5

ブラッドショーは、ニード(必要)を判断する立場によって4つに分けました。専門家が基準に照らして判断する「規範的ニード」、本人が感じる「感得されたニード」、本人が実際に表明する「表明されたニード」、他人や他の地域と比べて判断する「比較ニード」です。

本人が自分の困りごとに気づいていなければ(感じていなければ)、それを口に出して訴えることもできません。つまり「自覚しなければ表明されない」という選択肢5が正しい説明です。ほかの選択肢は、専門家の判断や比較による判断があることを否定しているため誤りです。

なぜ正解か

正解は 5。ブラッドショー(Bradshaw, J.)の4類型のうち、「感得されたニード(felt need)」は本人の自覚、「表明されたニード(expressed need)」はその自覚がサービスの申請などの行動として表に出たもの。自覚(感得)がなければ表明には至らないので、記述5は類型の関係を正しく説明している。

ほかの選択肢

  • 1:本人が表明しなくても、専門職が基準に照らして判断する「規範的ニード(normative need)」としてアセスメントは可能。
  • 2:規範的ニードは、まさに専門家や行政が社会的に望ましい基準(規範)に照らして判断するもの。社会規範による判断はある。
  • 3:規範的ニードと感得されたニードは食い違うことがある。本人は困っていないが専門職は支援が必要と見る、またはその逆、という場面は珍しくない。
  • 4:「比較ニード(comparative need)」は、同じ特性をもつ他の人や他地域と比べて、サービスを受けていない人にニードがあると判断するもの。他人との比較による判断はある。

正解の根拠と位置づけ

正解は 5。ブラッドショーは、ニードを「誰がどの基準で判断するか」によって4つに分類した。

| 類型 | 判断する人・基準 | 例 |

|---|---|---|

| 規範的ニード | 専門家・行政が、望ましい基準に照らして判断 | 栄養基準を下回る食生活を専門職が問題と見る |

| 感得されたニード | 本人の感じ方(欲求・自覚) | 本人が「一人で入浴するのがつらい」と感じる |

| 表明されたニード | 感得されたニードが行動として表に出たもの | サービスを申請する、窓口で相談する |

| 比較ニード | 同じ特性をもつ他者・他地域との比較 | 隣の市では利用しているサービスが、この市には無い |

感得されたニードは「表明されたニード」の前段にあたる。自覚がなければ申請も相談もされないため、選択肢5は正しい。逆に、自覚はあっても、遠慮やスティグマ(恥ずかしさ)、情報不足によって表明されない場合もある。

誤りの肢の掘り下げ

  • 選択肢1・2:規範的ニードの存在を否定している。ソーシャルワークのアセスメントは、本人の訴えだけでなく専門的な基準からの判断も含む。アウトリーチ(支援者から出向くこと)が必要なのは、表明されないニードを規範的ニードとしてとらえるためである。
  • 選択肢3:4つのニードは必ずしも一致しない。ブラッドショーの分類の意義は、ずれがあることを示し、複数の視点を重ねて真のニードを見定めることにある。4つすべてが重なる部分が最も確実なニードとされる。
  • 選択肢4:比較ニードは、地域間の格差やサービスの未整備を明らかにする視点として、福祉計画づくりでよく使われる。

関連して出る論点

  • 三浦文夫の分類:「貨幣的ニード」(金銭給付で充足できる)と「非貨幣的ニード」(サービス等の現物で充足する)。日本の出題ではブラッドショーと並んで頻出。
  • 「顕在的ニード」と「潜在的ニード」:本人や社会に自覚されているかどうかの区別。表明されないニード(潜在的ニード)を掘り起こすことが地域福祉の課題とされる。
  • マズローの欲求階層説はニード論と混同しやすいが、心理学の動機づけ理論であり、ブラッドショーの分類とは観点が違う。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題25。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題25です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。