社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題128高齢者に対する支援と介護保険制度

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・高齢者に対する支援と介護保険制度

事例を読んで,地域包括支援センターの社会福祉士によるJさんの長女への助言として,適切なものを2 つ選びなさい。 〔事 例〕 自宅で一人暮らしのJさん(82 歳,男性)は,脳梗塞の後遺症により軽い左片麻痺があり,要支援1 の認定を受けているが介護保険サービスは利用していない。2か月前に買物に行こうとして玄関先で転倒し,軽傷ですんだものの,それ以来自宅から出ようとしなくなった。近隣に住んでいる長女は,週に2 ,3 度自宅を訪れ,買物や掃除・洗濯を手伝ってきた。しかし,「父は一人で大丈夫というが,むせることもあり食事量が減ってきて心配です。父はどのようなサービスが利用できますか」と地域包括支援センターに相談に来た。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題128

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 3・5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3 と 5

Jさんは要支援1で、転倒してから外に出なくなり、むせや食事量の減少もみられます。要支援の人が使えるのは「介護予防サービス」です。

選択肢3の介護予防通所リハビリテーションは、通所で機能訓練を受け、歩く力を回復させるとともに、外出のきっかけにもなります。

選択肢5の管理栄養士による介護予防居宅療養管理指導は、自宅を訪問して栄養や食事の指導を行うもので、食事量の減少やむせへの対応になります。

看護小規模多機能型居宅介護、介護老人福祉施設(原則要介護3以上)、短期入所生活介護(要介護者向け)は、要支援1のJさんは利用できない、または状況に合いません。

正解は 3 と 5

【事例のポイント】

・要支援1(予防給付の対象)

・転倒後、外出しなくなった(閉じこもり・廃用のおそれ)

・むせることがあり、食事量が減っている(低栄養・誤嚥のおそれ)

・本人は「一人で大丈夫」と言っている

【正解の根拠】

・3:介護予防通所リハビリテーションは、要支援者が介護老人保健施設や病院などに通い、理学療法士などによるリハビリテーションを受けるサービスです。歩行機能の改善と外出機会の確保の両方につながります。

・5:介護予防居宅療養管理指導は、医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士などが居宅を訪問して療養上の管理・指導を行うものです。管理栄養士による栄養指導は、食事量の減少やむせへの対応として適切です。

【誤りの選択肢】

・1:看護小規模多機能型居宅介護は地域密着型サービスで、要介護者が対象です。要支援者向けの予防給付はありません。

・2:介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、原則として要介護3以上の人が入所対象です。

・4:「短期入所生活介護」は要介護者向けのサービスです(要支援者向けは介護予防短期入所生活介護)。また、在宅生活を続けたい本人の意向や、家族の介護負担軽減が主目的でない現状にも合いません。

正解は 3 と 5

【要支援者が利用できるサービスの整理】

介護保険法8条の2第1項は、介護予防サービスとして、介護予防訪問入浴介護、介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション、介護予防短期入所生活介護、介護予防短期入所療養介護、介護予防特定施設入居者生活介護、介護予防福祉用具貸与、特定介護予防福祉用具販売を挙げています。一方、訪問介護と通所介護は2014年改正で予防給付から外れ、市町村の介護予防・日常生活支援総合事業(第一号訪問事業・第一号通所事業)へ移行しています。

要支援者が利用できない主なもの:

・施設サービス(介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院)

・定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、看護小規模多機能型居宅介護、地域密着型通所介護などの一部の地域密着型サービス

(要支援者向けには、介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防認知症対応型共同生活介護〔要支援2のみ〕があります)

【事例への当てはめ】

Jさんの課題は、①転倒をきっかけとした活動量の低下・閉じこもり、②むせと食事量低下による低栄養・誤嚥のリスクです。介護予防の考え方は「できることを維持・向上させ、要介護状態になることを防ぐ」ことにあるので、

・3の通所リハビリで運動機能を高め、外出と交流の機会をつくる

・5の管理栄養士の訪問で食事内容や食べ方を評価・指導する(必要に応じて嚥下の評価につなげる)

という組み合わせが、本人の「一人で大丈夫」という意向を尊重しながら在宅生活を支える助言になります。

【誤りの選択肢の掘り下げ】

・1:看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)は、小規模多機能型居宅介護と訪問看護を組み合わせたもので、医療ニーズの高い要介護者が対象です。

・2:介護老人福祉施設は新規入所が原則要介護3以上に限定されています(要介護1・2は特例入所)。在宅生活を望む本人の意向にも反します。

・4:短期入所は家族の介護負担の軽減や本人の心身の機能維持を目的とする宿泊型サービスで、要支援者向けには「介護予防短期入所生活介護」という別のサービス名になります。

【関連して出る論点】

地域包括支援センターは、要支援者の介護予防ケアマネジメント(介護予防支援)を担います。口腔機能向上や栄養改善は介護予防の重点項目であり、むせへの対応として歯科医師・歯科衛生士による居宅療養管理指導も選択肢になり得ます。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題128です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。