問題
事例を読んで,R市子育て支援課のB相談員(社会福祉士)がR市で利用可能なサービスの中から紹介するものとして,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Cさん(2 歳)の母親であるDさんは,他の子どもと比べてCさんの言葉が遅れていると気に病むようになり,外に出かけにくくなった。心配したCさんの祖母がDさんと共にR市子育て支援課に相談に来た。Bは,2 人の話を聞き,どのようなサービスが利用可能かを一緒に検討することにした。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題138
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 2 です。
Dさんは、2歳のCさんの「言葉の遅れ」を気に病み、外出もしにくくなっています。この段階で必要なのは、子どもの発達の相談と、母親自身の不安への支えを一緒に受けられる窓口です。
母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)は、妊娠期から子育て期までの母子保健と子育ての相談を一か所で受け止める市町村の機関で、保健師などが発達の相談や必要な機関へのつなぎを行います。
保育所は「保育を必要とする」子どもを預かる施設、児童館は遊びの場、ファミリー・サポート・センターは預かり等の援助、児童相談所は虐待など専門性の高い相談が中心で、今回の悩みには最初の窓口として合いません。
👉 覚え方:発達の心配と親の不安をまとめて相談=母子健康包括支援センター。
正解は 2 です。
事例のポイントは、①2歳児の言葉の遅れという発達の心配、②母親が気に病み外出しにくくなっているという親のメンタル面の不安、の2つです。両方を受け止め、必要なら専門機関へつなぐ窓口が求められます。
- 1 誤り:保育所は保護者の就労などで「保育を必要とする」乳幼児を日々預かる施設(児童福祉法第39条)。発達の相談の窓口ではありません。
- 2 正しい:母子保健と子育て支援の相談を切れ目なく受ける市町村の拠点です。保健師等が発達の相談に応じ、母親の不安も含めて支援計画を考え、療育機関などへつなぎます。
- 3 誤り:児童館は児童厚生施設として、子どもに健全な遊びを与えることを目的とする施設(同法第40条)。外出しにくい母親の今の困りごとに直接応えるものではありません。
- 4 誤り:ファミリー・サポート・センターは、子どもの預かり等の援助を受けたい人と行いたい人を結ぶ会員制の相互援助です。発達の相談機能はありません。
- 5 誤り:児童相談所は虐待対応など専門性の高い相談・措置を担う機関で、まず身近な市町村の窓口で受け止めるのが先です。
なお、2024年4月からは子育て世代包括支援センターと子ども家庭総合支援拠点が「こども家庭センター」に一本化されています。
正解は 2 です。
■ 根拠と制度の位置づけ
母子健康包括支援センター(通称:子育て世代包括支援センター)は、2016年の母子保健法改正で法定化された市町村の機関で、妊娠期から子育て期までの相談を一つの窓口で受け、保健・医療・福祉の関係機関と連携して切れ目のない支援を行うものでした。出題当時(第36回・2024年2月)の名称が選択肢の表記です。
現在は、2022年の児童福祉法等改正により、2024年4月から子ども家庭総合支援拠点(児童福祉)と統合され「こども家庭センター」となっています。児童福祉法第10条の2は市町村にこども家庭センターの設置の努力義務を課し、母子保健法第22条はこども家庭センターが母子保健に関する相談・保健指導・関係機関との連絡調整を行うと定めています。事例の相談は、現在ならこども家庭センターが受ける典型例です。
■ 誤りの選択肢の掘り下げ
- 1 保育所:児童福祉法第39条で「保育を必要とする乳児・幼児」を日々通わせて保育する施設と定義されています。入所は保育の必要性の認定が前提で、Dさんの就労等の事情は事例にありません。発達の相談がしたいという主訴にも合いません。
- 3 児童館:同法第40条の児童厚生施設です。親子の交流の場として役立つ場面はありますが、外出しにくくなっている母親に「まず行く場所」として示すのは順序が逆です。
- 4 ファミリー・サポート・センター(子育て援助活動支援事業):同法第6条の3に定める事業で、援助を受けたい者と行いたい個人との連絡調整を行います。預かりや送迎が中心です。
- 5 児童相談所:都道府県等が設置し、虐待・非行・障害など専門的な判定や一時保護、施設入所措置を担います。2004年の児童福祉法改正以降、身近な相談は市町村が一義的に受ける役割分担になっています。
■ 関連して出る論点
- 乳幼児健康診査(1歳6か月児・3歳児)は母子保健法に基づく市町村の事業で、言葉の遅れが気づかれる場面です。
- 発達の支援が必要となれば、児童発達支援センターなどの障害児通所支援につながります。
- 地域子育て支援拠点事業(子育てひろば)は、親子の交流・相談の場で、外出のハードルを下げる資源として次の段階で紹介されます。
■ 似た用語との違い
「子育て世代包括支援センター」は母子保健側、「子ども家庭総合支援拠点」は児童福祉側の拠点で、両者を一体化したのがこども家庭センターです。試験では新旧の名称が混在するので、統合の時期(2024年4月)と根拠条文をセットで覚えます。
- 児童福祉法第39条・第10条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題138です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

