社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題149更生保護制度

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・更生保護制度

事例を読んで,社会復帰調整官の対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 精神保健観察中のKさんは,地域生活を送っている中で家族関係が悪化し,仕事にも行けなくなってきた。保護観察所は,関係機関の担当者とともにケア会議を開催し,Kさんの状態の情報共有と今後の処遇について話し合った。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題149

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2 です。

社会復帰調整官は、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った人の社会復帰を支えるため、保護観察所に置かれる専門職です。地域で通院しながら暮らす人に対し、「精神保健観察」を行います。

精神保健観察の中心は、本人と接触を保ち、指定通院医療機関などから報告を受けて、必要な医療を受けているかどうかや生活の状況を見守ることです。Kさんの状態が悪化している今、通院状況を確認するのは適切な対応です。

保護司への指示、期間の延長や入院の決定は社会復帰調整官の権限ではなく、処遇の計画を本人に隠すことも不適切です。

👉 覚え方:社会復帰調整官=通院と生活の見守り。期間延長や入院を決めるのは裁判所。

正解は 2 です。

医療観察法第106条は、精神保健観察を、対象者と適当な接触を保ち、指定通院医療機関の管理者や都道府県知事・市町村長から報告を求めるなどして、必要な医療を受けているか否かと生活の状況を見守ること、継続的な医療を受けさせるため必要な指導その他の措置を講ずること、と定めています。

  • 1 誤り:医療観察制度の精神保健観察は社会復帰調整官が実施するもので、保護司に指導を指示する仕組みではありません。
  • 2 正しい:通院状況の確認は精神保健観察の中心的な内容です。
  • 3 誤り:通院期間は原則3年で、延長は裁判所の決定によります(第44条)。社会復帰調整官は延長を決定できません。
  • 4 誤り:入院の申立ては保護観察所の長が地方裁判所に行い、入院の決定は裁判所が行います(第59条・第61条)。
  • 5 誤り:処遇の実施計画は関係機関と協議して定め、本人の理解と協力を得て進めるものです。内容を秘匿することは不適切です。

ケア会議は、実施計画に基づく処遇が円滑に行われるよう、関係機関の連携を確保するために開かれます(第108条参照)。

正解は 2 です。

■ 根拠条文と制度の位置づけ

医療観察法(心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律)は、殺人・放火などの重大な他害行為を心神喪失等の状態で行った人に、適切な医療を確保し、社会復帰を促進する制度です。地方裁判所の審判で入院または通院の決定がされます。

社会復帰調整官は保護観察所に置かれ(第20条第1項)、精神保健福祉士その他の専門的知識を有する者として政令で定める者でなければなりません(同条第3項)。通院決定を受けた人は、通院医療の期間中、精神保健観察に付されます(第106条第1項)。精神保健観察は、対象者と接触を保ち、関係機関から報告を求めるなどして医療の継続と生活状況を見守ること、継続的な医療を受けさせるための指導などを内容とします(同条第2項)。

■ 誤りの選択肢の掘り下げ

  • 1 保護司への指示:医療観察制度では、精神保健観察は社会復帰調整官が担い、保護司の関与は想定されていません。更生保護の保護観察(保護観察官と保護司の協働)と混同させる肢です。
  • 3 期間延長:第44条は、通院期間を決定の日から3年間とし、裁判所は通じて2年を超えない範囲で延長できると定めています。延長は保護観察所の長の申立てに基づき裁判所が決定します。
  • 4 入院:第59条により、入院させて医療を行う必要があると認めるときは、保護観察所の長が指定通院医療機関の管理者と協議の上、地方裁判所に申立てを行い、第61条により裁判所が決定します。
  • 5 秘匿:処遇の実施計画は、保護観察所の長が指定通院医療機関の管理者、都道府県知事・市町村長と協議して定めます(第104条)。本人の意向を踏まえ、内容を説明して協力を得ることが前提です。

■ 関連して出る論点

  • ケア会議:保護観察所が関係機関を集めて開き、処遇の実施状況の共有や実施計画の見直しを行います。第108条は、保護観察所の長が関係機関相互の連携の確保に努めることを定めています。
  • 守るべき事項:精神保健観察に付された人は、一定の住居に居住すること、転居や長期の旅行は事前に届け出ること、出頭・面接の求めに応じることを守らなければなりません(第107条)。
  • 生活環境の調査・調整:入院中から、退院後の生活環境の調整も社会復帰調整官が行います。

■ 似た用語との違い

「保護観察」は更生保護法に基づき保護観察官と保護司が行うもの、「精神保健観察」は医療観察法に基づき社会復帰調整官が行うものです。決定権限は、処遇の開始・延長・入院・終了いずれも裁判所にあります。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題149です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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