社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題8心理学理論と心理的支援

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・心理学理論と心理的支援

知覚に関する次の記述のうち,大きさの恒常性の事例として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題8

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3 です。

大きさの恒常性とは、遠くにいる人は網膜に小さく映るのに、「実際の大きさは変わらない」と知覚する働きです。選択肢3の「同じ人物が遠くにいる場合と近くにいる場合とでは、距離の違いほどに人の大きさが違って見えない」が、これにあたります。

たとえるなら、友達が遠くへ歩いていっても、「小人になった」とは感じず、同じ人が遠ざかっただけだと見えることです。

覚え方:恒常性=見る条件(距離・角度・明るさ)が変わっても、物の大きさ・形・色を同じものとして捉える知覚の安定。

正解は 3 です。

知覚の恒常性には、大きさ・形・明るさ・色などの恒常性があります。網膜に映る像が変化しても、対象の性質は一定だと捉える働きです。

  • 1 誤り。形と大きさが同じ図形がまとまって見えるのは、ゲシュタルト心理学の「群化(まとまり)の法則」のうち、類同の要因の例です。
  • 2 誤り。電光掲示板の絵や文字が動いて見えるのは、静止した像が連続して提示されるときに動きを感じる「仮現運動」の例です。
  • 3 正しい。距離が違っても、人の大きさが距離ほどには違って見えないのは、大きさの恒常性です。
  • 4 誤り。線遠近法で奥行きを感じるのは、絵に描かれた奥行きの手がかり(単眼性の手がかり)の例です。
  • 5 誤り。月が低い位置にあるときのほうが大きく見えるのは、いわゆる「月の錯視」で、恒常性ではなく錯視の例です。

恒常性は「変わらないものとして捉える」知覚、錯視は「実際と違って見える」知覚という違いを押さえましょう。

知覚の恒常性

知覚の恒常性は、観察条件が変わって網膜像が変化しても、対象の性質を一定に保って知覚する働きです。遠近で網膜像の大きさが変わっても対象の大きさを一定と知覚する「大きさの恒常性」のほか、見る角度で網膜像が変わっても円を円と見る「形の恒常性」、照明が変わっても白い紙を白と見る「明るさの恒常性」「色の恒常性」があります。過去の経験や距離の手がかりが、無意識のうちに補正に使われるとされています。

誤りの肢の論点

  • 1はゲシュタルト心理学の群化の法則です。近接・類同・閉合・連続(良い連続)などの要因があり、同じ形や大きさのものは同じ群として見えます(類同の要因)。
  • 2は仮現運動。静止した2つの光を適切な時間間隔で点滅させると、1つの光が動いて見える現象で、映画やアニメーションの原理でもあります。
  • 4は奥行き知覚の手がかりです。奥行き手がかりには、単眼性(線遠近法・重なり・きめの勾配・陰影など)と、両眼性(両眼視差・輻輳)があります。
  • 5は月の錯視です。同じ大きさの月が、地平線近くのほうが天頂付近より大きく見える現象で、原因については諸説があり、定説と呼べる説明は一つに定まっていません。

似た用語との違い

恒常性と錯視の違いは頻出です。恒常性は、環境が変化しても対象を同一と捉える働きで、日常生活の安定した世界の知覚に役立ちます。一方、錯視は、条件によって実際の物理的な大きさや長さと異なって知覚される現象で、ミュラー・リヤー錯視、エビングハウス錯視などがあります。また、「図と地」の分離(ルビンの壺)も、知覚の体制化に関する重要な概念として併せて整理しておきます。

支援場面との関連

認知症や視覚障害のある人では、この種の知覚の補正が働きにくい場合があり、環境の見え方が変わることで混乱や不安につながることがあります。段差と床の模様の区別がつきにくい、といった知覚の特性を理解し、環境を整える支援の根拠になります。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題8。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題8です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。