問題
地方公共団体の事務に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題44
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3「社会福祉法人の認可事務は,法定受託事務である。」です。
地方公共団体(都道府県や市町村)の仕事は、今は「自治事務」と「法定受託事務」の2種類だけに分けられています。法定受託事務は、本来は国が責任を持つべき仕事を、法律で地方に任せているものです。
社会福祉法人をつくるときの認可は、社会福祉法で都道府県や市の「第一号法定受託事務」と決められています。
👉 覚え方:今の区分は「自治事務」と「法定受託事務」の2つだけ。「団体委任事務」「機関委任事務」は2000年の地方分権改革で廃止された昔の区分です。
正解は 3
地方自治法第2条は、地方公共団体の事務を「自治事務」(法定受託事務以外のもの)と「法定受託事務」に分けています。社会福祉法第151条と別表は、社会福祉法人の設立認可(第31条第1項)を都道府県・市が処理する第一号法定受託事務と定めています。
誤りの選択肢
- 1:現在の区分は自治事務と法定受託事務の2つ。団体委任事務・機関委任事務は地方分権一括法(2000年施行)で廃止された。
- 2:児童扶養手当の支給事務は、地方自治法別表第一に掲げられた第一号法定受託事務。
- 4:生活保護の決定・実施は第一号法定受託事務(生活保護法の事務区分規定と別表)。「団体委任事務」という区分自体が現在はない。
- 5:「機関委任事務」は現存しない区分。児童福祉施設への監査など現在の事務は、自治事務か法定受託事務のどちらかに整理されている。
ポイント
法定受託事務か自治事務かは、条文の文言ではなく「その事務を国が本来果たすべき役割として全国一律に確保すべきか」で整理されています。生活保護の決定、手当の支給、社会福祉法人の認可など、国の制度として統一的な運用が必要なものが第一号法定受託事務に置かれています。
正解は 3(根拠と位置づけ)
地方自治法第2条第8項は「自治事務」を「地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のもの」と定義し、第9項で「法定受託事務」を定めています。法定受託事務には、国が本来果たすべき役割に係る第一号と、都道府県が本来果たすべき役割に係る第二号があります。どの事務が第一号かは、地方自治法の別表第一と、個別法の事務区分規定で決まります。
社会福祉法第151条は「別表の上欄に掲げる地方公共団体がそれぞれ同表の下欄に掲げる規定により処理することとされている事務は…第一号法定受託事務とする」と定め、別表の都道府県・市の欄に「第三十一条第一項」(社会福祉法人の定款の認可)が掲げられています。
誤りの肢の論点
- 1(4分類):1999年の地方分権一括法(2000年施行)前は、機関委任事務(知事・市町村長を国の下部機関として処理させる事務)と団体委任事務などの区分がありました。改革で機関委任事務は廃止され、自治事務と法定受託事務に再編されました。試験では「現行の区分は2つ」が繰り返し問われます。
- 2(児童扶養手当):地方自治法別表第一に「児童扶養手当法…の規定により都道府県等が処理することとされている事務」が第一号法定受託事務として掲げられています。手当・給付系は国の制度として全国一律に行う必要が高く、法定受託事務になりやすい点が目安です。
- 4(生活保護):生活保護法も事務区分の規定と別表を持ち、保護の決定・実施は第一号法定受託事務です。憲法25条の生存権保障を国が最終責任として担う制度だからです。
- 5(機関委任事務):廃止済みの区分名を使った誤り。
関連して出る論点
- 法定受託事務でも地方公共団体の事務であり、条例制定権が及びます(法令に反しない範囲)。国の関与は、是正の指示・代執行など自治事務より強い手段が認められます。
- 自治事務の例として、介護保険の保険者事務や保育の実施などが問われます。
- 「事務の区分」と「費用負担」は別の話です。法定受託事務だから全額国庫負担、という関係にはありません(生活保護費の国庫負担は4分の3)。
- 社会福祉法第151条e-Govで原文を読む
- 地方自治法第2条e-Govで原文を読む
- 生活保護法e-Govで原文を読む
- 児童扶養手当法e-Govで原文を読む
- 日本国憲法第25条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題44です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

