問題
事例を読んで,Hさんに支給される社会保障給付として,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Hさん(45 歳)は,妻と中学生の子との3 人家族だったが,先日,妻が業務上の事故によって死亡した。Hさんは,数年前に,持病のためそれまで勤めていた会社を退職し,それ以来,無職,無収入のまま民間企業で働く妻の健康保険の被扶養者になっていた。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題52
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3「国民年金法に基づく遺族基礎年金」です。
遺族基礎年金は、亡くなった人に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に支給されます。Hさんは無収入で妻の扶養に入っていた(妻に生計を維持されていた)うえ、中学生の子がいるので、子のある配偶者として受け取れます。
遺族厚生年金は、夫が受け取るには55歳以上という年齢の条件があり、45歳のHさんは該当しません。
👉 覚え方:遺族基礎年金=「子」がいれば夫も妻も対象。遺族厚生年金の夫は55歳以上。
正解は 3
国民年金法第37条の2により、遺族基礎年金を受けられる配偶者は、死亡した者に生計を維持され、子と生計を同じくする配偶者です。Hさんは妻の被扶養者で、中学生の子と暮らしているため該当します。
誤りの選択肢
- 1:死亡一時金は、遺族基礎年金を受けられる遺族がいる場合は支給されない。
- 2:遺族厚生年金を受けられる夫は、厚生年金保険法第59条により妻の死亡時に55歳以上であることが要件。45歳のHさんは対象外。
- 4:健康保険法は業務災害以外の死亡などに給付する(第1条)。業務上の死亡は労災保険の葬祭料の対象で、健康保険の埋葬料は出ない。
- 5:傷病補償年金は、業務上の傷病が1年6か月を経過しても治らない労働者本人に支給されるもので、遺族への給付ではない。
ポイント
遺族給付は「誰が亡くなったか(被保険者の種類)」「遺族は誰か(子の有無・年齢)」「業務上か否か」の3点で判定します。夫が遺族となる場合、遺族厚生年金も労災の遺族補償年金も原則55歳以上という年齢要件がある点が重要です。
正解は 3(要件のあてはめ)
国民年金法第37条の2第1項は、遺族基礎年金を受けられる配偶者・子を「被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し」ていた者とし、配偶者は子と生計を同じくすることを要件とします。妻は会社員なので国民年金の第2号被保険者であり、死亡者側の要件も満たします。Hさんは無収入で妻の健康保険の被扶養者、子は中学生(18歳到達年度末まで)なので、Hさんは「子のある配偶者」として受給できます。2014年4月以降、父子家庭の父も対象になりました。
誤りの肢の論点
- 1 死亡一時金:国民年金第1号被保険者として一定期間保険料を納めた者が年金を受けずに死亡した場合の給付で、遺族基礎年金を受けられる者がいるときは支給されません。第1号期間の要件もこの事例には合いません。
- 2 遺族厚生年金:厚生年金保険法第59条第1項第1号は、夫・父母・祖父母について「五十五歳以上であること」を要件としています。55歳以上でも支給は原則60歳からです(遺族基礎年金を受ける夫は例外的に60歳前でも併せて受給可)。
- 4 埋葬料:健康保険法第1条は、保険給付の対象を「業務災害…以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産」としています。業務上の事故による死亡は労災保険の領域です。
- 5 傷病補償年金:療養開始後1年6か月を経過しても治らず、傷病等級に該当する労働者本人に支給されます。
この事例で実際に関係する労災給付
妻は業務上の事故で死亡したので、労災保険の遺族補償給付と葬祭料が問題になります。遺族補償年金も、夫は原則55歳以上(一定の障害状態にある場合を除く)が受給資格の要件なので、45歳のHさんは遺族補償一時金の対象となるかを検討することになります。年金制度と労災保険の「夫の年齢要件」がともに55歳である点は横断的に覚えておくと便利です。
- 国民年金法第37条の2e-Govで原文を読む
- 厚生年金保険法第59条e-Govで原文を読む
- 健康保険法第1条e-Govで原文を読む
- 労働者災害補償保険法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題52です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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