問題
事例を読んで,障害者の所得保障制度に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Jさんは,以前休日にオートバイを運転して行楽に出かける途中,誤ってガードレールに衝突する自損事故を起こし,それが原因で,その時から障害基礎年金の1 級相当の障害者となった。現在は30 歳で,自宅で電動車いすを利用して暮らしている。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題54
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 1 です。
20歳になる前にけがや病気をした人は、年金保険料を納めていなくても、20歳以降に障害の程度が1級・2級に当たれば障害基礎年金を受けられます(国民年金法第30条の4)。ただし、保険料を納めずにもらえる年金なので、本人の所得が一定額を超えると、その一部または全部が止められます(第36条の3)。
選択肢1は、20歳以降に受給できること、所得によって一部または全部が停止されることの両方を正しく述べています。
👉 覚え方:20歳前障害の障害基礎年金=保険料要件なし、その代わり所得制限あり。
正解は 1
国民年金法第30条の4により、初診日に20歳未満だった者は20歳に達した日(または障害認定日)に障害等級に該当すれば障害基礎年金を受けられます。同法第36条の3により、受給権者の前年の所得が政令で定める額を超えると全部または2分の1が支給停止されます。
誤りの選択肢
- 2:25歳時の事故なら、初診日に国民年金の被保険者であり、保険料納付要件(初診日の前々月までの加入期間の3分の2以上納付等)を満たせば受給できる。「加入歴が足りないので受給できない」と断定するのは誤り。
- 3:休日の行楽中の自損事故は業務災害でも通勤災害でもないため、労災保険の給付は受けられない。
- 4:特別障害者手当は、20歳以上で著しく重度の障害により日常生活で常時特別の介護を要する在宅の人が対象。未成年の子の有無は要件ではない。
- 5:傷病手当金は1日あたり標準報酬日額の3分の2相当で、支給期間も通算1年6か月まで。給与全額を継続して受けることはできない。
ポイント
事例の障害は休日の私的な自損事故で、労災の対象外です。障害基礎年金は、初診日の年齢で20歳前障害(保険料要件なし・所得制限あり)と拠出制(保険料納付要件あり)に分かれます。
正解は 1(根拠と制度趣旨)
国民年金法第30条の4は、初診日に20歳未満だった者について、20歳到達日(障害認定日が20歳以後ならその日)に障害等級1級・2級に該当すれば障害基礎年金を支給すると定めます。保険料を納めていない時期の障害でも保障する、いわゆる20歳前傷病による障害基礎年金です。
保険料拠出に基づかない給付なので、第36条の3が所得による支給停止を定めています。前年の所得が政令で定める額を超えると、その年の10月から翌年9月まで、額に応じて2分の1または全部が停止されます。
誤りの肢の論点
- 2 拠出制の障害基礎年金:国民年金法第30条の要件は、①初診日に被保険者であること等、②障害認定日に障害等級に該当すること、③保険料納付要件(加入期間の3分の2以上が納付・免除期間、または直近1年間に滞納がない特例)です。20歳から25歳まで保険料を納めていれば受給は十分あり得ます。「受給できない」と断定する選択肢は誤りです。
- 3 労災保険:業務災害は「業務遂行性」と「業務起因性」、通勤災害は住居と就業場所の往復などの合理的経路・方法が要件。休日の私的な行楽はどちらにも当たりません。
- 4 特別障害者手当:特別児童扶養手当等の支給に関する法律に基づき、20歳以上で在宅の最重度の障害者に支給されます。障害者本人への手当で、子の養育に着目する手当(児童扶養手当・特別児童扶養手当)と混同させる選択肢です。
- 5 傷病手当金:健康保険法第99条。待期3日の後、標準報酬月額の平均の30分の1に相当する額の3分の2を、支給開始日から通算1年6か月支給します。全額保障ではありません。
関連して出る論点
- 障害基礎年金には、受給権者によって生計を維持される18歳到達年度末までの子(障害のある子は20歳未満)がいる場合の子の加算があります。肢4の「未成年の子」は、本来こちらの論点です。
- 障害基礎年金1級の額は2級の1.25倍です。
- 国民年金法第30条の4・第30条e-Govで原文を読む
- 健康保険法第99条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題54です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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